被災地支援プロジェクトチームEn

東北の中長期的な復興を目的としたボランティア任意団体です。活動のご報告をしていきます。

【学びの機会】制限なく未来を考える ~石巻市でのドローン体験セミナー~・その2

2017-12-30 15:03:03 | 日記
ドローン体験セミナーのアンケート結果とその考察です。アンケートには、牡鹿中学校の全学年生徒計35名に回答いただきました。

アンケートでは、今回のセミナーの満足度と理解度を集計しました。満足度、理解度共に全学年が9割を超える肯定的な回答をしました。

Q1.今日の授業は楽しめましたか?
全学年「とても楽しめた」85.7% 「楽しめた」14.3% (計100%)

Q2. 小関さんのお話は理解できましたか?
全学年「とても理解できた」57.1% 「理解できた」40.0% (計97.1%)

また、セミナーの趣旨の理解を深めるためにEnが作成したラーニングガイドは、全学年に共通して有効に活用してもらえたようです。

Q3. ラーニングガイドは、今日の授業を理解するのに役立ちましたか?
全学年「とても役立った」60.0% 「少しは役だった」34.3% (計94.3%)

以下では、自由回答における1,2年生と3年生の回答の違いからセミナーの効果を考察します。

「小関さんの話の中で、特に印象に残った話はありましたか?」という問いには、全学年48.6%が「ある」と回答しました。その内容については、1,2年生は、ドローンについて知ったことに加えて、小関さんのお話から「夢」や「仲間」というキーワードが特に印象に残ったようです。これは、1,2年生が自由に将来を考えられる時期にあり、小関さんのお話をそのヒントとして受け取ったように考えられます。また、3年生は「会社をやめて新しい道に進んだこと」「自分のやりたいことを仕事にすること」などの内容を挙げました。これは、3年生が具体的に将来の進路を考える時期にあり、小関さんのお話からこれまで考えたことのなかった進路の考え方が印象に残ったのだと考えられます。

「ドローンを体験してみて、心に残ったことはありましたか?」という問いには、全学年77.1%が「ある」と回答しました。その内容については。1,2年生は、「ドローンを動かすのが難しかったけど、思った通りに動いた時は嬉しかったです」など、ドローンを飛ばしてみたことによって得た楽しさを挙げました。また、3年生はそのような操作の印象に加えて、「ドローンで配達をしていて、とてもすごいと思ったし心に残りました」「災害などでも活躍できること」など、ドローンが社会で活躍する可能性を持っていることに注目をしたようです。これは、3年生がドローンの操作からそれが社会に活用されることにまで想像をふくらませることができたためだと考えられます。

「今日の授業を通じて、いつもの生活の中で意識しようと思ったことはありましたか?」という問いには、全学年37.1%が「ある」と回答しました。その内容については、1,2年生は、「前向きな考え方をする」「仲間を大切にする」など、小関さんのお話の中で未来を考えるにあたって重要なこととして伝えたことが伝わったようでした。また、3年生は「一生懸命話を聴くこと、メモをとること」「色々な人と関わってみること」など、学ぶことにおける新たな気付きがあったようでした。3年生の「ある」は26.6%に留まり、これはドローンが社会に活用することを考えた分、それを自身の実生活に落とし込んで考えるまでにより多くの時間が必要であったのかもしれません。

「やってみたいことに挑戦する時、ぶつかることがあったらどうしようと思いますか?」という問いに対する、各学年の回答の抜粋です。
<1年生>
「ワクワクする見方をしようと思う」
「あきらめないで楽しみながらしていくこと。夢を持つことは大切」
<2年生>
「見る角度を変えたり、自分は何にどんなふうになりたいか、それに向かって何かを活力にしているのかを思い出してとことんやっていけるようになりたいと思います」
「仲間と一緒に協力して乗りこえる」
<3年生>
「ポジティブに考える」
「何度もあきらめずにできるようになるまで、努力すること」

「なぜ、小関さん・学校の先生は、みんなに今日の話を聞いてほしいと思ったのだと思いますか?」という問いに対する、各学年の回答の抜粋です。
<1年生>
「将来の事を考えてほしいから」
「みんなの夢にも共感して仲間になってくれる人がいるということを知ってほしかった」
<2年生>
「大きな壁にぶつかったとしても、見る角度を変えて、壁を乗り越えてほしいと願ったから」
「仲間を大切にすることを伝えるため」
<3年生>
「夢を持ち続けてがんばってほしいから」
「自分たちの可能性を広げてほしいと思ったから」

中学生には、今回のセミナーで伝えたかったことして、未来を考えるにあたって、自分のやってみたいことから自分の原動力を探すことの大切さが伝わったようです。今回のセミナーでは、1,2年生がドローン体験の楽しさに注目した一方で、3年生は社会での活用について考える様子が見られました。今後のセミナーでは、学年によって異なる学習設計も取りり入れることで、生徒が進度に合ったテーマをさらに深く理解する機会をつくることも考えられます。
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【学びの機会】制限なく未来を考える ~石巻市でのドローン体験セミナー~・その1

2017-12-29 23:19:26 | 日記

【制限なく未来を考える ~石巻市でのドローン体験セミナー~・その1】

11月27日、石巻市立牡鹿中学校にて最先端技術のドローンを用いた授業が行われました。Enは、これからの社会を創造する人材を育むためのESD(持続可能な社会づくりの担い手を育む教育)に力を注いでいます。

今回ゲストとして訪れてくださったのは、ドローン開発ベンチャーの株式会社アイ・ロボティクスCOO小関賢次さんと同社専属ドローンプロ操縦者の白石壮史さんです。(プロフィールは下記参照)

Enは、学校側の「中学生が未来の様々な可能性にチャレンジしていってほしい」という想いと、企業側の「今の子どもたちに『制限なく未来を考えられる』ようになってほしい」という想いを受け取り、この両者を繋げることで今回のセミナーの実現に協力をさせていただきました。この企画は昨年度に引き続き2回目の開催になります。

今回のセミナーのねらいは、中学生がこれまでの考え方に留まらず自分の未来を自由に考えることです。Enは、中学生がその学びを得るための学習の設計を担当させていただきました。

まず、小関さんがドローンと出会っていく中で感じたことを基に「物事を未来につながる捉え方をすること」の大切さを伝えてくださいました。その後に、Enが作成したラーニングガイドを用いて「未来につながる見方」ワークを行いました。自分のやってみたいことから自分の原動力を探すことで、自分が未来にこうなりたいという姿を想像してもらいました。

最後に、中学生と先生方全員が順番にドローンを操縦する体験をしました。中学生にとって今自分たちが触れているドローンというテクノロジーが、様々な場面で活躍の可能性を秘めていることを実感する機会になったのではないかと思います。

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アイ・ロボティクス社は2016年に法人化したベンチャー企業です。内閣府・国交省・経産省後援のドローンを使った山岳救助コンテスト、Japan Innovation Challenge 2016で初代入賞をかざり、その後実際の山岳救助の現場においても捜索対象者を発見するなど、国内において既にドローン産業のトップランナーとして活躍しています。現在、数多くの企業との共同研究やシステムの開発に尽力されていて社会課題の解決を行っています。
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【学習サポート】2017年度第4回:振り返りの大事さ

2017-12-29 08:27:10 | 日記
私たちは、活動の振り返りを2回行っています。1回目は、考えたことを文章で表現し、自分の中で振り返るため。2回目は事後研修としてメンバーで集まって、活動の振り返りを行っています。

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 今回初めてEnの学生サポートに参加して,振り返りの重要性を強く感じました。振り返りの大事さについて考えたことを書いていこうと思います。振り返りのメリットとして以下の事が挙げられます。
①自分が活動で得たことを再確認できる。
②他の人の意見を聞き,自分が気付けなかったことに気付ける。
③活動から得たことの本質に迫れる。
 ①について,今まで経験してきたボランティアはボランティアをするだけで終わってしまっていて,自分の中にボランティアをしました!という事実しか残っていませんでした。ボランティアをやる前とやった後では自分にほとんど変化が起きていない状態です。私は今回のEnの活動を振り返ってみて,お互いを尊重することの必要性,教員にはリーダーシップが必要だということが分かりました。これは振り返りをしたからこそ,得ることができたことだと思っています。活動中に得たものを再確認でき,得た考えを本当に自分のものにできるのというのが振り返りのいいところです。
 ②について,今回のリフレクションは私を含めて6人でやらせていただきました。6人いればそれぞれに考えがあり,それぞれに物事を捉える違った視点があります。他の人の考えを自分の中に入れず,自分の考えだけで生きていくと偏った考えになってしまい,他の人を尊重できなくなってしまいます。今回のリフレクションで,「今自分にない答えは自分の外側にある」ということを学びました。自分にはなかった違う視点になると,物事を見る目が変わってくると思います。考えに柔軟性が出てくるのです。
 ③について,振り返りで自分の活動で得たことを再確認し,他の人の意見を聞き,様々な視点になり,最後には自分の中に考えを落とす必要があります。私は、教員には子どもたちの模範となるようにリーダーシップを発揮していく必要があるという考えがあります。この考えの本質は何なのでしょうか。考えを掘り下げてみると,リーダーシップを取るためには,子どもたちに寄り添うことが必要だという考えに自分の中でたどり着きました。ここがゴールだとは思いません。この考えはまだまだ掘り下げることができます。自分の中の考えを掘り下げて,掘り下げていくとその考えの本質,その考えの基本となるところに近づけるのだと思います。自分の中に考えを落とし,その考えの本質に迫ることができる,これが振り返りでありとても大事なことだと考えます。

(せいちゃん)
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【学習サポート】2017年度第4回:別れについて

2017-12-28 00:33:39 | 日記
私たちは生きている中で多くの別れを経験します。人との別れ、思い入れのある校舎からの卒業、大切な人との死別…。今まで確実にそこにあったものだからこそ、なくなった時の悲しみは非常に大きく、辛いものです。出来ることなら別れというものを避けたいのですが、実際はすべてのものには別れがあります。私たちは、別れを悲しむばかりではなく、そこから何かを学び、次の生きる道への一歩を進まないといけません。

大川小学校もその一つです。多くの児童がなくなり、そこであった日常も途絶えました。しかし、大川小学校は教職を志望している私の心に、いつまでも記憶に残るような感覚を与えてくれました。そのときのことをつづります。私たちは、学習サポート終了後に大川小学校を訪れたのですが、ちょうど夕方の時間帯ということもあり、大川小学校の校舎は、陽の光に照らされ輝いていました。それを見た時には、生きていくことの希望 や、将来子供たちを育てていくことへの意志、そういった感情が生まれていました。その景色にはかつて、にぎやかだった大川小があり、津波に飲み込まれる大川小があり、復興へ向けて片づけられる大川小があり、その時々で亡くなった人の思い、生き残った遺族や関係者の思い、多くの人の思いが込められています。あのときは、そういった思いの強さに押しつぶされるという形ではなく、むしろ自分が励まされているような気がしました。

別れには必ず意味があって、私たちはそこから学ばないといけません。そうすることで私たちは次なる生へ命を繋ぐことが出来ます。私があの時見た景色に誓ったことは、「これから出会う生徒の未来を終わらせない」「生徒の人生が豊かなものになるように生きている喜びを伝えられる教師になる」ということでした。

                                                                   (ふかてぃ)
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【学習サポート】2017年度第4回:立場の裏側を思いやれる人に

2017-12-21 14:58:40 | 日記
11月のEnの活動では、サポート先の先生お2人から、震災当時の学校現場の様子についてお話を伺うことが出来ました。私も含め教員志望者の参加が多かったこともあり、とても有意義な時間になりました。

震災当時、先生方はご自身も被災者でありながら、学校に居続けたそうです。避難所運営に携わったり、学校に避難してくる方の移動を手伝ったり、津波が迫って来てもうだめだ、となった時には目の前の命をあきらめる決断をしなければならない場面も経験されたとおっしゃっていました。先生方の家族の安否も分からない中、まずは学校のことが優先され、家に帰れたのは1週間後だったそうです。物資がない中で明らかに足りない量の食糧を支給することや、学校を再開したいから教室から出てくれと避難者にお願いすることも、とても心苦しく感じながら、先生がなさっていました。
さらに、震災から約2か月後に学校が始まると、心に深い傷をかかえた子ども達と関わるようになります。震災でつらい経験をした子どもは、家では泣いているだろうけれども、学校では元気な姿を見せるとも先生はおっしゃっていました。

有事の際には自分のことより人々のために動くことが求められる方々がいます。それが先生など公務員という立場だというお話をされており、自分や家族のことは後回しで、立場上求められる仕事を必死にされていたんだなと思いました。そのような中で、避難者から責められることもあったのではないかと推測します。
また、子ども達にとって学校だけでも楽しい場所であるようにするためには、先生たちは元気を与えられる存在であることも求められます。
これらのことから先生は、たくさんのことを求められてしまう職業なのだと思いました。

しかし、どんなに学校で明るくふるまっている先生でも、いち被災者であることに変わりはありません。ミーティングでは、表面的なものの裏側を見て欲しいというお話があり、「先生」という立場の裏側には、だれとも変わらないいち被災者という人間がいて、先生も誰かを亡くしたり、辛い思いをしているのだということをみんなが気付ける人であってほしいというお話がありました。簡単なことではありませんが、その思いやりをみんなが持つことが、本当に大切だなと思いました。
                                                                (りょんちゃん)
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