現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

六本木ギャラリー巡り

2005-10-21 | アート感想@関東
今日は六本木のギャラリー巡り。映像作品に収穫あり。

以下、特に印象的だった展覧会。


ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 「人魚の領土- 8月の水」

元ダム・タイプのメンバーで、アクティビスト及びセックスワーカーとして活動を続けているブブの個展。作品は床に投影された映像《8月の水》の1点だけ。ギャラリーの空間にはモノが何もなかったので、展覧会が終わったと勘違いして通り過ぎそうになってしまった(汗)。

《8月の水》は、ブブが水を繰り返し飲む線画のアニメーションから始まる。そして「8つの体液(=人魚の棲家である水)」が文字で表示されたのち、走るブブのシルエットとともに、広島・長崎の原爆を連想させるエピソードが文字で流れていく。戦争を題材にした作品の中には、強すぎるメッセージ性が作品の魅力を損なっているものもあるけど、この《8月の水》は押し付けがましさが感じられず、ストレートに胸に響く作品だった。

オオタファインアーツにて、10月22日(明日)まで。


奥村雄樹 トランスファー

爪や唾液といった「汚い」材料による「美しい」作品を発表してきた奥村雄樹の個展。こちらも作品は踊り場の壁に投影された映像《トランスファー》1点だけ。この映像、今までとは全く別の作風だった。

どこにでもあるような風景の中、黄色い風船が揺れている。突然、風船が割れ、ワープしたかのように別の場所で風船が揺れる映像に切り替わる。ただこの繰り返しなんだけど、何だか惹き付けられる映像だった。田中功起に通じるものがあると思ったら、DMの解説は田中功起だった……。

最後に風船が意外な場所にワープ。思わず探してしまった。

HIROMI YOSHII FIVE(ギャラリーミンミンの上のさらに上)にて、10月29日まで、日・月・祝休廊。

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2 コメント

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全く同じ (feltmountain)
2005-10-24 07:44:01
こんにちは。



>田中功起に通じるものがあると思ったら、DMの解説は田中功起だった……。

僕も先日観て全く同じこと考えました・・・というか「田中功起の原因が結果の続きです。」て言われたら納得してしまいそうなほど(言われなくても・・・?)似てましたね!
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feltmountainさんへ (pizz)
2005-10-25 07:51:41
似てましたよね!



以前、オペラシティで観た作品も良かったのですが、今回の作風も私は好きなので、今後の活躍が楽しみです。

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