現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

サスティナブル・アートプロジェクト

2005-10-23 | アート感想@関東
爽やかな秋晴れの今日も展覧会巡り。

サスティナブル・アートプロジェクト2005
台東・言問通り現代美術展 『言の伝え―町も人を見つめる―』


藝大の教員・学生などによるアートイベント。言問通り沿いの「いったんその目的や役割が失われた場所」3箇所にに作品を展示。MAPに地元の広告が入っているのが微笑ましい。

最初に、旧平櫛田中邸(写真)へ。この建物は「大正期に建造された日本初の近代的なアトリエを併設した木造住宅」で、作品展示の場としてリノベーションされたもの。肝心の作品が霞んでしまいそうなくらい魅力的な空間だった。廣瀬智央の《メイルプロジェクト09》はこちら。

旧平櫛田中邸で印象的だった作品は、平野昌史の《ごわごわになってしまったものをふわふわにするための時間(とき)》。天井の高いアトリエを半透明の布で緩やかに仕切り、そこに降り注ぐ柔らかな光の中をシャボン玉が舞う。そんな幻想的な作品だった。

続いて、上野桜木空き地へ。谷中霊園内のこの場所は、行列のできる洋菓子屋「パティシェ イナムラ ショウゾウ」のすぐ近く。中村政人の《メタユニット・プロジェクト05》はこちら。

上野桜木空き地で印象的だった作品は、中村宏太の《フードバランス》。工事用重機がコンテナを持ち上げようとしている姿は圧巻。コンテナの中を覗くと、大量消費文明を皮肉った映像&インスタレーションだった。重機・コンテナとの関連が良く分からなかったけど、とにかくパワーを感じさせる作品だった。

言問通りを延々と歩き、旧坂本小学校へ。遠いのを承知で歩いたけど、やはりレンタサイクル「自電車」を借りれば良かったと後悔。保科豊巳の《成都ビエンナーレ2005 インスタレーションドキュメント》はこちら。

旧坂本小学校で印象的だった作品は、佐藤一岳の《トシノス −坂本−》。廊下に突如出現した工事用仮塀の中を覗くと、寝床やちゃぶ台があるのにビックリ。テレビにそこでの生活風景が映ってて面白かった。このほか、森元嶺の巨大トントン相撲《トントンずもう-朝顔と共に-》や、岩井優の資源ゴミ回収ボックスで組み立てられたテーブルなどの《びんかんダイニング》も気に入った。

10月30日まで、月曜休み。

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