現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

豊田市美術館

2005-12-03 | アート感想@遠征
豊田市美術館に行ってきた。

谷口吉生のミュージアム

以前、オペラシティで行われた展覧会だけど、会場が本人が設計した美術館で、模型と実物を見比べられるのが良かった。いつかニューヨーク近代美術館[MoMA]に行きたいけど、その前に広島市環境局中工場葛西臨海水族園くらいは行かなくては。

ベリー ベリー ヒューマン

90年代後半に東海地方で活動を始めた8人の若手作家によるグループ展。8月に観た「ヤノベケンジ展」といい、この美術館は意欲的な企画展が多くて豊田市民が羨ましい。

2階の会場に続く階段には、森北仲の《居場所のない輪》がそれぞれの段に設置されている。まるで紙のように薄い銅版で作られた小さく弱々しい人形が、2本の杖に寄りかかりながら階段を上り下りしていた。階段を上ると、同じ作家によるスポンジの人形《人は人》が、窓の高い位置に吊るされている。ある人形は勢い良く飛び降り、別のある人形は必死に壁にしがみついている。どちらの作品も、観ていて感情が動かされる作品だった。

展示室に入ると、ピンク・オレンジ・黄色・緑・水色のロープのような物体が複雑に絡まりあい、吹き抜けの天井に向かって伸びている。この作品は、鬼頭健吾の《無題》で、ロープのような物体はなんとフラフープ。空間を覆い尽くすような迫力のある作品だった。

加藤美佳の《パンジーズ》は、少女と動物の頭蓋骨を写実的に描いた油彩。少女の大きな瞳は、吸い込まれそうな魅力があった。また、近づいてみるとカラフルで細かい点がノイズのように無数に散りばめてある。この絵が醸し出す非現実感は、この無数の点のせいなのかも。

山本高之の映像《登下校時不審者対策防護服まもるくん》とFRPによる立体《Protect Suites まもるくん》は、昨今の悲惨な事件を予言したような作品。頭から上半身は過剰なほどの鎧で守られているけど、下半身は無防備な小学生の姿は、どんなに対策を講じても完全な安全を確保できない現実を象徴しているようで、観ていて背筋が寒くなった。

このほか、渡辺豪のポートレートや、古池大介の映像など、観ごたえのある作品が盛りだくさんの展覧会だった。

豊田市美術館にて、
12月25日まで(月曜休館)。

名古屋食べ歩き

2005-12-03 | 食べ歩き
ふらっと名古屋に帰省。

栄三丁目のいば昇本店にてランチ。錦三丁目にも「いば昇」があるけど、両店は親戚関係らしい。こっちは錦三のお店と比べて庶民的な店構えで、レトロな食堂風の内装。

常連は鰻丼を頼むみたいだけど、今となってはヨソ者の私は、名古屋名物「櫃まぶし」(2200円、写真)を注文。蒸さずに焼いた鰻がカリっとしていて香ばしい。この鰻を一口大に刻んで、ご飯にまぶしたものが「櫃まぶし」。最初はそのまま食べ、次にネギ・ワサビをのせて食べ、最後にだし汁でお茶漬けにして食べる。私のお気に入りはお茶漬け。あっさりとしていて何杯でも食べられそう。



夕食は「あんかけスパ」。前回はチャオに行ったけど、今回は元祖を名乗るスパゲティハウス ヨコイへ。お腹が空いていたので、ミラカン1.5人前(1000円)を注文。想像以上に豪快な盛りで少し焦ったけど、意外としつこくなくてペロリと食べてしまった。チャオよりもスパイシーで大人向けの味わいかも。