こんにちは。サンパウロは晴天です。
ブラジルに住んでいてもテレビやインターネットを通じて日本のニュースをよく目にします。
それにしても最近日本で起こる殺人事件の酷さには呆れるばかりです。
ちょっとブラジルのケースと比べてみると。
例えば親族殺人ですが、ブラジルでは親が子供を殺すなんて考えられないことです。
イザベラ事件も日本では2~3日で風化してしまうような気がしますがブラジルでは1ヶ月以上にわたって報道されました。
それくらい衝撃的で信じられないという意見が多かったのでしょう。
両親は逮捕され刑務所に入ったようですが、まだ生きているのかどうか…。
というのも、あまりに反社会的な犯罪を犯した人間が刑務所に入る場合、他の受刑者から激しいリンチに遭います。
刑務所にいてもニュースは伝わりますし独自の情報網もあるようですから、服役者がどのような罪を犯したか、社会的に許される行為なのか否かによってリンチの程度も違うようです。
今回のケースなどはあきらかにリンチによる極刑が待っているとか言われていました。
その判断基準がどうなっているのかわかりませんが、ルールのようなものが存在するのかもしれません。
また仮に刑務所内で生かしておいた場合、その刑務所から出所した別の囚人が「なぜ生かしておいた?」と仲間から詰問され、リンチされるケースも多々あるようです。なので、刑務所にいる囚人達も必死です。
そのため、各刑務所はリンチで極刑になるような犯罪者には来て欲しくないと戦々恐々としているとか。
それから、最近日本で増えている通り魔殺人ですがブラジルでは聞いたことがありません。
ブラジルでは強盗殺人は日常茶飯事ですが、これは目的が金銭目当てとはっきりしており相手方に抵抗されたため撃ったというケースがほとんどです。
まぁ「誰でもよかった」という点は同じにせよ、最初から殺害目的では無いという点で大きく異なります。
また日本では「人を殺せば死刑になれると思った」などと言ったりしているようですが、ブラジルには死刑制度が無いため人を殺しても死刑判決は出ません。
でもきっとそんな理由で殺人を犯せば暗黙のルールで極刑にしてくれることでしょう。
法律が許しても感情が許さない。人として許せないということですね。
ブラジルには自分が生きるために殺人を犯す人間はいても、自分が死ぬために殺人を犯す人間はおそらくいません。
日本で「誰でもいい」「死刑になりたい」などと言って無差別殺人を犯した連中は、いっそのことブラジルの刑務所に送ってしまえば時間のかかる裁判など開かなくとも暗黙のルールで裁かれることでしょう。
こんなことを書くと、ブラジルは野蛮な国だと思われるかもしれませんが、野蛮では無い国のほうがはるかに非人道的な事件が多いように感じるのは気のせいでしょうか。