わくわくするもの.blog

わくわくする、ひと・もの・こと。
ゆるゆる、私の心で感じたこと。。
ここでの皆さんとの出会いにも、わくわく・・・。

ベナンの映画

2006年06月14日 | 出会い・ベナンの人たち
 一昨日の夜、映画を観に行きました。
カオニャオさんとではなく、サンさんと一緒に。
(カオニャオさんはサンさんのお宅でサッカー観戦)。
場所は、コトヌーの中心のフランス文化センター。
 藁葺き屋根のシアターの空間が、いい感じでした。

 今回の上映された映画は、「魔女の子」。
ベナンのドキュメンタリー映画(2004年か2005年)。
「子どもの生きる権利」を守るためのあるクリスチャン系
NGOの取り組みを、ミクロな視点で紹介していました。
フランス語が未熟な私ですが、サンさんが後ほど詳細を
解説して下さったこともあって、ある程度理解できました。
 ベナンの、ミクロながらも非常に深刻な問題。

 ベナン北部に、「バリバ」という民族がいます。
このバリバ族には、現在もなお続く慣習があります。
下を向いた状態で産まれた赤ちゃんは「魔女の子」と
見なされて、すぐに殺されます。
さらに、上を向いて生まれてきた赤ちゃんであっても、
7ヶ月経って、歯が異常な形ではえると、これも同様に
「魔女の子」と見なされて、残酷な方法で殺されます。
 慣習が、かけがえのない子どもの命を奪ってしまう。

 村で長い間この問題に取り組む神父さんは、
今までに200人以上の赤ちゃんを救い出しています。
でも、村では「魔女の子」と差別されるため、その子は、
精神的に「排外」を背負ったまま生きることになります。
「魔女の子」は、両親や村人たちの心の中にいるのです。

 文化相対論という考えもありますが、私は、バリバ族が
この慣習を放棄する日が一日も早く来ることを願います。
この世に生まれてきた子どもは、きっと、きっと、
みんな、平等に生きる権利を享受しているのだから・・。


3 コメント

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Unknown (Ume)
2006-06-16 23:23:14
このような慣習と無縁の文化の国に生まれてきた日本人にとっては衝撃的な話ですね。

世界中にはそのような慣習がまだ沢山残っているのでしょうか。



ぴえっとさん同様、私もこの世に生まれてきた命には、等しく生きる権利があると主張したいです。開発と文化相対論、永遠のテーマだとは思いますが、人は生きるために生まれてくるのであって、差別されて殺さても良い命などあってはならないと思います。

世界中がその慣習をやめさせるために出来ることってないのでしょうかね。
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Unknown (tinga)
2006-06-18 01:43:57
こういう話を聞くのは辛いですね。

なんとかある程度の文化を尊重しながらも、こういう慣習を取り除けると良いのですが。

女性器切除などは行われている範囲が広いので大きな運動となりつつありますが、少数の民族で行われてる悪しき慣習はなかなか注目されないので、こういう映画がきっかけになればよいですね。

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心の変革 (ぴえっと)
2006-06-21 19:32:27
 Umeさん。Tingaさん。貴重なコメントを、

ありがとうございます。

世界中の国にも、まだ今回のような慣習があるようです。

tingaさんのお話にあったように、女性器切除の問題は

欧米のマスメディアが大々的に取り上げたこともあって、

10年以上前から廃止運動が広まっていますね。

でも、根絶はまだ・・・。

これは、もう存在しない慣習ですが、例えばラオスでは

10年ほど前まで、アカ族に双子の子どもが生まれると

殺してしまうという慣習があったそうです。

NGOの後ろ押しがあったのかと思いますが、ラオス

政府が徹底的に禁止したため、慣習を根絶することが

できたと聞いています。

映画上映後にバリバの人たちのこの問題に取り組む

NGOの神父さんのお話がありましたが、とにかく

バリバの人たちの「心の変革」は、難しいとのこと。

NGOもありとあらゆる手段を講じているそうですが。

例えば、里子制度。フランスが受け入れています。

でも、これは、赤ちゃんを救うことができるだけ。

肝心なのは、親たちの心の変革。村では、病院で

出産をするようにするように病院を建てたりしている

そうですが、無料でもあまり利用されない。そこで、

行政と連携して、自宅で出産した場合、税金を課すという

ような強行策も始めたそうです。またこの問題は、

その後のことまでずっと追っていきたいと思います。
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