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車よりウォーキング。でも懐かしいサニークーペ1200GX。

2011-09-01 23:59:27 | 感動・思い出


今若い人に車が売れないという。

今、車が憧れではなく、あって当たり前、用途重視の道具。
車による個人の競争・差異意識の低下。
車を所有・購入する魅力も薄れてしまい、
同時進行で車自体も「エコ」とか便利さで、走りの楽しさやスタイリングなど、
自動車本来の魅力のある車が作られなくなったことも原因のようだ。
もちろん、若者の雇用不安と給与の低下に伴う経済的な問題、
さらに購買順位が下がり、携帯やゲームなど低価格商品に流れたからでもある。

僕の20代の頃、
給料をもらうようになって、真っ先に買った高額商品が車でした。
確か60万円だったかな、サニークーペ1200GX。
サニークーペの中でも最上位機種だったから当時でも高かった。
(スタンダードタイプで45万ぐらいだったか)

サファリラリーで日産が活躍していた時代、
国際的に認められつつあった日本の誇りみたいなものだった。
サファリカラーと言われた、からし色のクーペでした。

当時、デザイナーなんて職業は弟子入りみたいな世界。
他の職業から見ても所得は少なかった。
私の給料が1万5千円から2万円を少し超える時代。
(大企業の初任給4万ぐらいかな)良くこんな給料で買ったもんです。
ただ右肩上がりの経済、1年で3、40%給料が上がった。

今から10年ほど前のデジタルカメラが出る前の中国で。
月給数千円の中国人が年収の3倍程の一眼レフカメラを買っていると、
日本のニュースではキャスターが驚きながら話していた。

まるでその頃の僕と同じ、中国でも同じような時代だったのかな。
貧しいながらも国が右肩上がりで、
自分の将来に不安はなく期待しかなかった時代。

僕はメカには弱いけれどもクルマが大好きだった。
中学生の頃には、ほぼすべてのクルマの車種が言えた。

免許を取り立ての20代はじめの僕がこの高いクルマを買った。
理由は2つあり、
一つは初恋の女性を乗せて走りたいと夢を持った。
僕は車を持てば彼女が振り向くと思っていた。
実際夢は一度だけしか夢は叶わなかったけれど、
彼女を乗せて走った1日は忘れられない。
運転にも女性にも新米の僕は運転に集中出来ず、
自分でも危ないと思って、低速で慎重に運転したのを思い出す。

もう一つは、僕のデザイン学校の教師が、
当時人気の鈴鹿サーキットでレースをしていたチームの一員で、
自分のチームのレースカーをデザインしていた。
その教師の自慢は、規模も成績も話題にもならない下位チームだが、
当時日本人レーサー、人気実力ともNo1の生沢徹に
車のデザインだけは一番良いと誉められたことだ。

その教師は普段仕事で日産のクルマのパーツのデザインをしており、
当時はトヨタよりも技術の日産と言われており、
日産のファンだった僕はこの教師の影響もあり、
車好きが熱狂したサファリラリーのサニークーペを買うことを決めた。


Suny Cupe GX この後姿、今見てもかっこいい。
重低音のエグゾーストノートは今のF1カーよりしびれる音でしたよ。

クルマで走るのが好きだった。目的もなく街を走った。
といっても暴走族でもなく、メカオタクでもなく、ただただ、
クルマのかっこ良さと所有欲の満足感、そして何よりスピード感。

アメリカの有名なコラムニスト、ボブグリーンの17歳という小説の中に、
若者がただただ毎日、車で街を流す一説が出てくる。
若者はどこも同じようだ。

レーサーには福沢幸雄なんてかっこいい若者とかも出て・・・。
育ちは福沢諭吉の孫という超サラブレッド。
おまけに容姿もよく、モデルまでして映画スターのような若者だった。
そして、命知らずのレーサーでもある。かっこよすぎる。
さらに当時の彼の恋人は、人気の歌手の小川知子であり、
彼が自動車事故で亡くなり泣き崩れる小川知子の姿は、
まるでドラマか映画のようだった。

この頃、超話題のグラフィックデザイナー、横尾忠則が
ポスターに小川知子のイラストを使ったりしていたし、
世の中のすべてが僕の生き様とつながっているような気がしたものだ。

僕の20代は車とともにあったような時代だ。

車は日本の躍進のシンボルのようなもので、新しい車が発表されるたびに、
僕も含め若者の一番の関心ごとだったように思う。
今、新しい車が出てわくわくするようなことが少なくなってしまった。

そして何より、僕自身、今は車よりも歩くことに興味を持ってしまっている。
それでも唯一、復活した日産スカイラインGTRが僕をわくわくさせる。


NISSAN SKYLINE 2000GTR


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2 コメント

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サニークーペ (You Li Zi)
2011-09-03 20:40:43
いゃあー、よく写真ありましたね。
桃旗さんの元愛車ですか?

クーペ タイプの車、最近 懐かしむ声に応えて売り出されてるのでしょう? 広告見かけました。

桃旗さんのブログ読んで、元旦那の昔の愛車を何故か思い出しました。似てるんだよね。

ボブ グリーンのコラムも懐かしいですね。
車コロがしの話があったのですね。
図書館で探そうかな。

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残念ながらネットで探しました (桃旗)
2011-09-05 13:14:21
ネットで探して、この色なかなか見つからなくて、
バックを消して使ってます。(無断使用ごめんなさい)
僕の愛車の写真は見つかりません。
いつもかっこいいなぁ、と見ていたもので残念です。
絵も描いたのですが、探して載せようと。
見つからない。

ボブ・グリーンの「17才」という小説です。
コラムじゃなくって。
今度、ボブの事ブログに書かなきゃ。(ダチか?笑)
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