昔、清水健太郎という歌手がおって「失恋レストラン」という曲をヒットさせた。
この歌手、もともと目つきの悪い男だったが、シャブ中になって芸能生命を断たれたの。
この曲は、たしか70年代の半ばごろに、夕方の「銀座ナウ」という番組で歌っておったと思う。
いい大人が、なんでそんな番組のことを知っていたかというのは、ちょっと長いワケがあるので省略。
で、わしは、当時の境遇のこともあり、この曲がとても気に入っていた。
しかし、じゃ。ぼやき漫才の人生幸朗じゃないが、どうも歌詞がいまいち腑に落ちない。
そのレストランが、「ねえマスター」と呼び掛けられるくらい近くにマスターがいて、カクテルを作れるのである。
失恋スナックとか失恋バーならわかるが、あくまで「飯を食わせてくれる」レストランである。
カウンターがあり、その中にマスターがいるというのなら「キッチンなんとか」といった業態になるが、さらにカクテルとなると、ちょっと想像がつかない。
最初にわしがこの曲を聴いたとき、勝手に環七沿いにある小さなレストランを連想しておった。
しかし、その後、環七の近くに住み、環七をよく利用するようになって、そんな店はどこにもないことに気が付いた。
歌詞の素朴さや、レストランとバーの分業化が進んでいないということから、もっと郊外のレストランのことではないかと思うようになった。
たとえば小田急や京王でいえば下北沢や明大前の向こう。西武や東上線でいえば石神井公園や成増の向こうである。
しかし、こんな長年生きてきておるのに、残念ながら、そんな店に出会ったことがない。
出会えたなら、飯をくいながら酒を飲み、一人でぼんやり昔の苦労を思い返したい。
今でも、歩いているときなどに、失恋レストランのメロディが頭に流れることがある。
そのたびに、周囲を見回している。
この歌手、もともと目つきの悪い男だったが、シャブ中になって芸能生命を断たれたの。
この曲は、たしか70年代の半ばごろに、夕方の「銀座ナウ」という番組で歌っておったと思う。
いい大人が、なんでそんな番組のことを知っていたかというのは、ちょっと長いワケがあるので省略。
で、わしは、当時の境遇のこともあり、この曲がとても気に入っていた。
しかし、じゃ。ぼやき漫才の人生幸朗じゃないが、どうも歌詞がいまいち腑に落ちない。
そのレストランが、「ねえマスター」と呼び掛けられるくらい近くにマスターがいて、カクテルを作れるのである。
失恋スナックとか失恋バーならわかるが、あくまで「飯を食わせてくれる」レストランである。
カウンターがあり、その中にマスターがいるというのなら「キッチンなんとか」といった業態になるが、さらにカクテルとなると、ちょっと想像がつかない。
最初にわしがこの曲を聴いたとき、勝手に環七沿いにある小さなレストランを連想しておった。
しかし、その後、環七の近くに住み、環七をよく利用するようになって、そんな店はどこにもないことに気が付いた。
歌詞の素朴さや、レストランとバーの分業化が進んでいないということから、もっと郊外のレストランのことではないかと思うようになった。
たとえば小田急や京王でいえば下北沢や明大前の向こう。西武や東上線でいえば石神井公園や成増の向こうである。
しかし、こんな長年生きてきておるのに、残念ながら、そんな店に出会ったことがない。
出会えたなら、飯をくいながら酒を飲み、一人でぼんやり昔の苦労を思い返したい。
今でも、歩いているときなどに、失恋レストランのメロディが頭に流れることがある。
そのたびに、周囲を見回している。