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高度生殖医療、体外受精で妊娠!主に出産までの記録をしていきます。

知識として知っておいてほしい。妊娠のこと。AMH検査と、新しくは作れない卵子のこと。染色体異常のこと。

2012-08-27 | 妊活

 

 

不妊治療中、子供を授かるための色んなことを学ぶため、ネットや本や雑誌にお世話になりました。

特に「ジネコ」というサイト(コチラ)は、歴史もあるし色んな意見も聞けるので

だいぶ「ジネコ先生」として活用させていただきました。

(でもちょっと視野が広がってくると、ジネコで話してる人たちは少し偏りがあるようにも見えます。

不妊のグループについてだけですが。他のグループはよく分かりません)

 

 

そこで、会員登録している私のもとにアンケート協力のお願いが届きました。

それが縁で、この度フジテレビ「とくダネ!」の取材を受けることになりました。

15分くらいのコーナーで「AMH検査」のことを特集するとのこと。

 

もちろん取材では、相手から質問されたことに答えるんでしょうけど、

AMHと聞いて、「若い人には(昔の自分へという思いも含め)伝えたい」

と思うことがあります。

ずっと、ここに書こうと思っていたけど、

妊娠してからというもの、また新しい情報や考え方を学び

どこから手をつけていいか分からなくもなっていました。

 

まあでも、取材は取材で置いておいて、

今の範囲で(若い人に。あと、同年代くらいの人たちに)お知らせしたいことを書いていこうと思います。

私は医学を勉強した訳ではないし素人です。

なるべくソースも紹介しながら書いていきます。

おそらく長くなりますが、今の日本では教育されていない女性の体のことです。

どうかお付き合いください。

 

 

 

まず、妊娠するってことのおさらい。

 

男性と女性がHすればできます。(笑)

 

でも女性は生理が終わると(閉経すると)もう妊娠できません。

野田聖子さんのような場合もありますが、一般的にはそうです。

大雑把に言うと、男性と(男性は上限があるようなないような。70歳のパパもいますもんね)

生理がある女性がHすればできます。(笑)

かなり大雑把で、それでいて実はいい加減な話です。

でもだいたいこんな把握の仕方じゃないでしょうか?

少し知恵がつくと

「危険日」(排卵日)近くでHすると確率はあがる。

くらいの認識じゃないでしょうか。

 

 

 

卵子と精子が出会って受精する、これはなんとなく知ってますし、情報も簡単に流れてますよね。

きっと中学生くらいなら知ってる子も多いのでは。

でも意外と知られてないのは、精子に出会うまでの卵子のこと。

妊娠の成立については、→「妊娠成立のメガニズム」。

ということで、

生理が終わると、次の妊娠に備えた準備期に入ります。

「卵巣」の中で「卵胞」が育っていき、脳からの命令で排卵が促されると

「卵胞」の中から「卵子」が飛び出て、「卵管」に移動していきます。

 

 

ややこしいですね。

卵に 「巣」 と 「胞」 と 「子」 と 「管」 があります。

ここでは「卵管」は忘れて良いです。

「卵巣」は常に女性の体に左右1つずつあるものです。(病気などで摘出した人もいるでしょうが)

「卵巣」の中にある「卵胞」は毎回生理後に大きくなっていき、たいてい排卵によって破裂してなくなります。

「卵胞」から出た「卵子」は、精子と出会えば受精し、出会わなければなくなります。

私は

====卵巣(ずっとある)>卵胞(毎回なくなる)>卵子(受精するかなくなる)====

という感じで頭に入れました。

 

 

それでここからが皆さんに知って欲しいことその1。

 

閉経すると妊娠しない=卵子(卵胞)は新しく作り出すことができない

 

という感覚です。

卵子も精子のようにいつも新しく作られるのであれば、(他の要素も必要ですが)いくつになっても妊娠できる可能性があることになります。

「え?でも毎回生理の後に新しく卵胞と卵子は作られているのでは?」と上記の妊娠のメカニズムだけを見れば

そう思うのも当前です。私もそう思いました。

 

ここで、学校では教えてくれない「原子卵胞」の話。

とくダネ!の担当者が教えてくれたので「浅田レディースクリニック」のHPより以下抜粋です。

『卵子を育てる袋(卵胞)には、もととなる原始卵胞というものがあります。
女性は、生まれる時にはこの原始卵胞を卵巣に約200万個蓄えています。
そして、生まれてから月経のはじまる思春期頃には、約170万個から180万個が自然に消滅し、

思春期・生殖年齢の頃には約20~30万個まで減少します。

それでもまだ減少は止まる事はありません。

その後も一回の月経の周期に約1000個が減少しており、1日にすると30~40個が減り続けているとされています。

原始卵胞は、まるで砂時計のように刻一刻と落ちていき、なくなっていくのです。』


・・・ということなんです。

卵胞は生理の後に体が新しく作り出している訳ではなくて、

元々「原子卵胞」として私達の卵巣の中で生まれた時から眠っていて、

脳の司令によってその中のいくつかが「成長している」だけなんです。

なので眠っている原子卵胞がなくなってしまうと、卵子も作られず、閉経となります。

 

まずこの段階では「眠っていた卵胞が成長はするけれど、新しく卵胞を作りだすことができない」と

理解してもらえると嬉しいです。

次はこれを理解した上での(私にとっては)驚愕の事実です。

 

 

皆さんに知って欲しいことその2。

 

私が不妊治療でお世話になった、東京都足立区の「臼井医院」では

不妊治療を始める時と、体外受精(IVF)に進んだ時と2回「ガイダンス」なる

勉強会への出席がすすめられます。

その時の先生からのお話。

 

先ほどお知らせした数に限りがある「原子卵胞」。

毎回、生理が終わって脳の司令で原子卵胞は卵胞として成長し卵子を送り出します。

この時、何十万個もある原子卵胞の中で、「優等生の原始卵胞」から成長する、ということらしいんです。

優等生=原始卵胞の質が高いってことなんです。

もっと大雑把に言えば、ピチピチした若いネーチャン原子卵胞から、順番に卵胞に成長するんです。

 

架空ですが数値にしてみると

20歳の時に成長した卵胞は、眠っている50万個の原始卵胞のうちの優等生。1位/50万

30歳の時に成長した卵胞は、残っている(劣等生)10万個のうちの中では優秀な方。40万位/50万

 

上の例え分かりますかね?

毎回毎回、残ってる原子卵胞の中では優秀な子が成長するけれど

先に成長した卵胞よりは劣っている(質が悪い)んです。

 

当然、卵胞の質はそこから送り出される卵子の質にも比例します。

 

最近テレビでは「卵子の老化」で番組が組まれたりしてますけど、

同じ意味だと思います。

年齢を重ねれば重ねるほど、質の悪い卵子ができてくるので

当然妊娠しにくくなります。

妊娠しにくいとは、

受精しにくいとか、

受精がするがその後育たない、とかそういうことも含まれます。

 

だから「閉経するまでは妊娠できる」って思わないでほしい。

閉経寸前に妊娠する人もいます。

芸能人も35歳オーバーで妊娠している人が話題になっています。

だけど、それはたまたま優等生の原始卵胞が残っていた、

または原始卵胞があまり減ってない、

というどちらかというと「偶然的な」ことだと私は考えます。

ここはソースはありません。私の個人的な考えです。

 

年寄りたちの「若いうちに産みなさい」は

あながち間違っていません。

質のいい優等生卵子で受精した方が、素人として考えても赤ちゃんのためにいいと思いませんか?

 

 

 

皆さんに知って欲しいことその3。

 

AMHという血液検査があります。

自分の体に眠っている原子卵胞があとどれくらい残っているのか、ということが分かる検査です。

不妊専門病院に通院したことがある方は、ご存知の方が多いと思います。

でも知らない方がほとんどではないでしょうか?

つまり、不妊の当事者にならないと知る機会のない検査です。

普通の健康診査のような血液検査でわかります。

まだ保険がきかないので、自費で10,000円くらいが相場のようです。

 

 

私がこの検査を受けた頃から

この検査がもっと20代の人たちに認知され、

簡単に受けられる検査になればいいなと強く願っています。

 

そう思った経緯を書いていきます。

長丁場、どうぞ休みながら読んでください。

 

 

私は27歳で結婚しました。

当初は全く、完全に、子供はいらないと思っていました。

避妊もしていました。

29歳でやっぱり家族を作るっていいな、子供が欲しいなと思いました。

半年経っても妊娠しないので産婦人科に行きました。

産婦人科でできる検査としては異常がなかったので、1年間はまた素人なりに子作りをしていました。

でもやっぱり妊娠しなくて、地元の産婦人科を経て、

32歳で専門病院に行く事にしました。

(今回の話とはそれますが、今現在アラサー以上の人で不妊かも?と思ってる人は

勇気がいると思うけど、産婦人科とかではなく専門病院に行く事を強くおすすめします。

検査ややれることの幅が全然違います。その間にも優等生原始卵胞は減っていきますよ)

 

そこで初めて色んな検査の中でAMHも知りました。

結果は14.6。。。

基準値としてはコチラ

あくまで基準値ですが、私は32歳なのに40歳オーバーくらいの数値。。。

今まで散々お話してきた原始卵胞の話と照らし合わせると

 

もう原始卵胞の数すら少ない。(妊娠できるチャンスが少ない)

しかも出てくる卵子は質が悪い(妊娠が成立しづらい)

 

ということです。

今まで大きな病気もせず、運動も好きだし、お酒は飲み過ぎるけど

生理はきちんと周期的にきていたし、タバコは吸わないし、

自分の体が40歳です、なんて言われると思ってもみなかった。

不妊専門病院の色々な検査でそれなりに悪いところはあったけど

AMHの結果が本当に本当にショックだった。

 

 

ということで、その時に思ったのが

「子供がそのうちに欲しい」なーーんて(私にとっては)悠長なことを言ってる人ほど

AMH検査を受けてほしい。

29歳の時の私は「Hすればできるだろう」と思ってのんびりしてたけど

その時に検査して事実を見たら、のんびり1年も素人子作りなんてしなかったのではないだろうか。

 

 

「好きな人との間に子供が欲しい」って本能的に思う女子っていますよね?

私はあんまりそういう感覚がなかったから、わからないけど

そういう人や「いつかは子供が欲しい」って思っている人は是非AMH検査を受けて

それから人生の選択をしてほしい。

 

例えば、私みたく27歳で結婚して、

「子供は30過ぎたら産めばいいやー」って人。

27歳の時点で原始卵胞が40歳並しか残ってなかったらどうしますか?

それでも、授かりものだからとのんびりするも良し、

結果にビビって早めに子作りするも良し。

納得した「選択」をしてほしい、と思うんです。

「◯◯(芸能人)だって37で子供できたし」

っていう間違った選択をしないでほしい、と思うんです。

確かに、あなたも37で妊娠出産できるかもしれない。

でもそれって可能性の話だから、

やっぱりAMH検査して、もうちょっと現実的なものの考え方をしてから選択してほしい。

27歳で検査して、22歳並の原始卵胞だったらゆっくりしてもいいかもしれない。

(まあ他に妊娠できない要因はいくらでもあるんですが)

 

 

今回はAMHに限って話をしているけど

私みたく、遅めの妊娠希望で焦ったり絶望感を感じる人が現実的にはたくさんいます。

35歳オーバーで妊娠している芸能人の影で、

妊娠していない(できない)35歳オーバーの芸能人はどれだけいますかね?

 

もうアラサー以上の人たちは、

不妊治療している人はそのまま頑張るしかないし、

そうじゃない人は早めに。

 

でも20代の若い人たちには、検査受けられるようになってもらいたいな。

こんなに人生やライフスタイルが多様化してるんだから。

せっかくの医学の進歩が選択肢の一助になることを願います。

 

 

 

 

さて、あともう一つだけ。

皆さんに知って欲しいことその4。

 

染色体異常の確率について。

 

少し前ですが、東尾理子さんが「クアトロテスト」を受けて

自分のお腹の子がダウン症の確率1/82という結果だったというブログが話題になりました。

*クアトロテストは任意の検査です。

妊娠したらみんなが受けるものではありません*

 

 

この公表については賛否両論あるようですが、

大切な情報をくれたと私は思いますし、

あと、この結果の考え方についてはコチラが参考になりました。

また、1/82を多いと捉えるか少ないと捉えるか、

確定診断の羊水検査を受けるかどうかはそれぞれの夫婦が決めることだと思います。

ちなみに、私のお腹の赤ん坊もダウン症の胎児に見られる特徴NTについての所見があり

かかりつけの医師から話がありました。(その時の話はコチラ

 

 

それで、知ってほしいのは「母体の年齢があがるほど染色体異常の子が生まれる確率が上がる」ということです。

染色体異常の中にはダウン症も含まれます。

確率についてはpdfですが2ページ目を参照してください。1ページ目は

若い年齢の出産が当然多いので、ダウン症児も多くなるという結果です。確率は2ページ目→コチラ

 

 

私も一応ダウン症の確率を考える上で、色々調べた時、

中絶を選択する人も多くいることがわかりました。

(羊水検査を受けて、確定したから中絶する人や

例えば1/82の時点で中絶する人もいました)

もちろん、年齢が上がるにつれ、確率が上がりますが、

若いからと言ってゼロではありません。

また、障害児が生まれることが幸せか不幸かを決めることもできません。

とっても難しい問題です。

そしてあくまでただの確率です。

 

でも、私の友人夫婦(夫34歳、妻31歳)が先日

「うちはまだ子供を育てる自信がなくてねー(だから子作りはしてない)。」と言っていました。

育てる自信がなくて、年齢を重ねていき、

障害児の生まれる確率を上げた方が余計自信ってなくならないの?

原始卵胞の話を抜きにしても私はそう思ってしまいました。

 

 

もし、自分のお腹の子が1/100でダウン症です、と言われた時

20歳だったらどうしますか?

38歳で、やっと妊娠できた状況だったらどうしますか?

 

それと、例えば35歳で不妊治療を始める場合、

「もしすぐ妊娠できても、染色体異常の確率は若い子より随分高い」

って理解してから望む人ってどれだけいるのでしょうか。

 

あと、私のように27歳の時には子供なんていらないと思っているような若い子たちが

本当に閉経までその思いを持てるかも疑問です。

「一生子供なんていらない!子供嫌い!!

子供欲しい男と結婚しない!!」って人なら別ですが

やっぱり未来の可能性ある若い子たちには、知識として知っておいてほしい。

男女両方です。

 

だから、繰り返しますが、アラサー以上の人はそのまま頑張るしかないけど、

20代の若い子たちには知っておいてほしい。

 

 

 

 

晩婚化が進む中、

結婚妊娠出産が女性にとって絶対ではなくなっていますが、

知っておく、というのは大変大事だと思います。

不妊とやや高齢出産という当事者にならないとそんなこと思いもしませんでしたが。

 

 

 

私が伝えたいのは以上です。

まとまると

1、新しいフレッシュな卵子を作り出すことは出来ない。

2、原始卵胞は優等生から成長していく。

3、原始卵胞の残りを調べる検査がある。

4、染色体異常の子が生まれる確率は母体の年齢に比例する。

 

ということです。

 

知った上で、若い子には妊娠するしないを選択し、

高齢になってから慌てないようにしてほしいと願います。

 

 

なお、何らかの理由で、妊娠したくても出来ない方、

色んなことを理解しているがそれでも不妊治療を頑張っている方

などには不快な思いをさせたかもしれません。

もしそうでしたらお詫びします。

 

 

一人でも若い人に読んでもらえますように。

そして人生選択の一助になりますように。

 

 

長く読んでくださってありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ピグレット)
2012-08-28 14:04:21
お久しぶりです!
4年程前同じ時期に退職したのっぽの後輩です。わかるかな?
今朝、ZIPにスダさんが取材を受けてる姿が出てました!
アベさんはファイスブックにいないかな?と探してみたら
ココへたどり着きました。
私も29歳になりました。
人よりは自分の体のこと気を使っているつもりだったけど、もっと向き合わなくてはなと思いました。
でもまだ結婚してないんですけどね・・・

わんこちゃんの成長を私も見守らせてください☆
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ありがとうございます。 (myou)
2013-06-29 15:07:37
記事を読ませていただいて感銘を受けました。
去年結婚して、現在28才です。
子供を産みたくないと、思っていましたが、今はいつかはと思うようになりました。
大切なお話を書いて下さって、本当にありがとうございます。
卵子のこと、検査のことを知れて、本当に感謝しています。
今年中には、検査に行こうと思います。
返信する
Unknown (みぃ)
2013-12-13 15:56:46
私も感銘を受けました。
不妊治療をしていて、そのことをブログに書いていますので、こちらの記事を紹介させて頂きました。
http://memo-funin.seesaa.net/article/382599212.html
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Unknown (hana)
2013-12-17 01:52:54
検索でたどり着きました。
若い女性、特に20代の女性には
全員読んでもらいたい文章ですね。
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