人様は、私を飲兵衛と見通しているのか、差し上げる物は、我家には酒が一番無難と、お思いか?結構酒は人様から頂いている。
今は、部屋が狭いと、居間から外されて、階段脇の突き当たりに棚が移動され、百科事典やら、洋酒のビンが並べられている。誰も用事が無いのか、ガラス戸越しだが、洋酒の箱にはホコリが...
どこかでもらって、つい飲む機会も無く、口を切らずに3~40年鎮座しているカミュナポレオンもある。箱を開ければビンのデザインも昔のまま。もはや珍品の部類か、絶品か?
今月の月初めに、大学の研究会で同期だった某女子が尋ねて来た。某女子と云うより、もはやオバサン。たしか私の実家は○○○屋と聞いていて尋ねて来たのだ。
振り向いてスグに分かりましたが、まさか八王子にいるご婦人が、この片田舎に来るとは。
卒業してから一度、研究会の先輩、同期の連中が集まるのでと、東京でお会いしてから、30年以上は経っている。飲み会が終わり、彼女は結婚していて八王子まで泊まりに来いと言う。新宿で飲んでいて、そんな遠い所まで行けるかと、丁重にお断りして、私は大浴場付カプセルホテルとかへ。
昔話に花も咲くが、話を聞けば、県内には何度と無く訪れていて、目の見えぬ愛犬も名医がいて診てもらっているのだそうだ。息子さんの運転で尋ねてきたが、息子さんは「日本の名城100選」に興味があり、ご当地にも来ているのだが、ちょうどそのときは、休みでお城のスタンプが無く、今日押して来たと再度の登城。
車を覗けば、愛犬がいて、布団も引かれていて、まるでキャンピングカー仕様だ。その奥、某女子は何かを探している。
小さなビンが2本入った箱を取り出し、「私、今日飲むから貴方も飲みなさい。」と醸造アルコール46度と云う日本酒を1本頂いた。見れば県内の酒蔵で、こんな度数の高い酒があるとは..。
息子さんの話しでは、数年前までは、化粧箱も日本酒と印刷され売られていたが、酒税法が変わり、今はリキュール扱いなのだそうだ。
このお酒は、清酒を使用したリキュールです。ストレート、オンザロック、レモンハイ、ウーロン茶割り、お湯割り等いろいろの飲み方が楽しめます。コッテリとした料理と相性がよいので試してみましょうと、レッテルに記載されている。
別れ際、何も差し上げるものが無く、息子さんに(新発田城を愛す会)発行の日本の名城、新発田城のパンフレットを差し上げた。
日本酒の凄さは、酒を熱燗、温燗、常温、冷やしても味わえると云う事で、温度の違いを楽しみながら飲める酒は、世界広といえど日本酒くらいなものだろう。
暑い日だったビールの後に、さっそくこの「越後さむらい」を氷を多めに、オンザロックで頂いた。
普段の日本酒は、氷で飲むのはチト物足りないが、これはいける完璧だ。
日本の酒文化バンザイ!
後で、店に来る御仁たちに、この酒の事を聞くと、皆さん良くご存知で、知らなかったのは私だけ?ビンに書かれている書体は、村上の某酒店のご主人が書いたものだよと、教えてくれる人もいた。
お盆には、ビンの栓にガス抜きの穴がある「どぶろく卓」を頂き、盆暮れには、何時も「雪中梅」を頂くのだが、もらったビールを頂いていて、純米酒や、本醸造の「雪中梅」が、まだ手付かずのままだ。
このご時世、外へ出かけるのをを自粛している私には、TVを見ながら晩酌するひと時が楽しみなのであります。