愛をえらぼう

徳永英明さんについての想いや日常を語るブログです

帯が出来上がりました

2021-12-22 20:46:00 | 着物

先月あつらえた帯がつい先日に仕上がって来ました。

東京友禅染めの帯です。


先月の11月のはじめ、こちらのイベントで私の着付けの先生の知り合いである熊崎先生の工房を訪ねました。




先生は東京友禅染めについてとても丁寧に熱心に私達に説明して下さいました。

話しを聞いているうちにあれ?私この先生と会った事あるぞ?!知ってるぞ?!

と思ったのでした。

そして記憶を辿りました。


それは約3年弱前、友人と六本木に葛飾北斎展を見に行った時の事。

目的地へ向かう途中でとあるイベントが行われていました。

それがこちら。






楽しそうだから北斎展の帰りに寄りましょう!

という事になりましたが北斎展がとても充実しており、たっぷりと時間をかけて鑑賞したので私達が到着した頃にはイベントはもう終盤で店じまいに近かったのでした。

そんな中、中学校の体育館で色々な作家さん達が実演したり作品を展示し紹介する催しがあったのです。

ここならまだギリギリ開いてる。見て行ってみようという事になりました。

そこで染め付けの実演をしていた一人の作家さんに目が留まり、私は興味深く拝見しておりました。

するとその方は作業の手を止めて話しかけて下さいました。

そして東京友禅染めについて通りすがりの私に(ギリギリにやって来た迷惑な客に)優しい語り口で親切丁寧に説明して下さった。

その事がとても印象に残り、このブログで記事にしていたんでした!

友人が、説明を聞いてる私を隠し撮りした写真と共に記事にしていたんでした!!

2回目)

その写真がこち




(そのブログが気になる方は2019.2.24のブログを探してみて下さい。)


先月工房に伺った時に先生の説明を聞いていたらあの時のあの方の語り口とビターっと記憶が一致して、え?私この方と会った事あるんですけど?!

知ってるんですけど?!

デジャブですか?!

と思い出したんです。

思い出したら先生に話したくて確認したくてうずうず。

熊崎先生の話が一区切り付いた所で

「先生!私先生のお話を聞いていて思い出したんですけど、私以前先生とお会いした事がるかもです!」

そう言って隠し撮りの写真をお見せすると。

「ああ本当だ。コレ僕です。すみません。ちっとも覚えてなくて。😅

と仰るではありませんか!

覚えていらっしゃらなくて当然です!

通りすがりのギリギリガールBBAを!

私だって話聞くまで忘れてたし。

先生の名前すら知らなかったし。

(本当失礼)

まあ、こんな経緯でご縁を感じまくった次第だったのです。


さて、ここで東京友禅と京友禅の違いについて少し説明させて頂きます。

一反染めるには様々な、工程があります。

もちろん図案を書く所から反物に仕上げるまでの事です。

京友禅は様々な工程を全て分業で行っているのに対し、東京友禅は全ての工程をほぼ一人の職人が行います。

ですから染めの職人でもありますが絵描きであり各工程の技術者でもある。

先生のお描きになった下絵?というのか?

模造紙よりも巨大な紙に鉛筆で緻密に描かれた最初に書く下絵はまだ絵の具で色を付ける前の大きな絵画でした。

工程について語ると長くなりますので割愛しますが、とにかく細かい作業の繰り返しをなさって作品が出来上がるわけです。

色々と説明してくださってます



感動でした。

着物や帯は高価な物ですが、これだけの手間と暇がかかっている事を知ると当然だと思えます。

知らずにただ値段だけを見て高いとか安いと言うのは無知だったのだと実感します。

ただ、それだけの手間暇をかけても作り手が大金を儲けているかと言ったら全くそうではない現実も最近勉強して知っております。

先生のこんな言葉が印象的でした。

僕達職人は作るのは得意なんですけど、売るのは得意じゃないんです。


まぁそんな訳でご縁を感じ、感動し、素敵な作品に出会い、帯を作った訳でございます。

出来上がった帯を初おろしする日が楽しみだし、ガンガン絞めようとも思うし、きっと帯を締める度に熊崎先生の柔和で優しい眼差しと語り口を思い出すんだろうなぁ。そう思うと更に素敵な帯なのでした。

あ。誤解の無い様に言っておきますが、私リサイクル品や頂き物もガンガン着用します。

高価な物ばかり購入する財力もありませんし、リサイクルもサイズさえ合えば素晴らしい物が安価で手に入る!着物好きは利用しない手はないと思っております。

でも時には高価ではあっても思いの詰まった買い物をするのも自分の心の豊かさに繋がるのだと思った次第です。

最後に出来上がっ帯をお見せします。

自慢ではありません。

あ。嘘です。自慢です。

それだけ思いの詰まった帯ですもの

自慢しても良いですよね?!(笑)






最後に先生の柔和なお顔です。




















コメント
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