うさの珍道中

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イスラムはけっこう楽しい

2007年02月04日 22時45分09秒 | 政経、歴史、スポーツなど
イスラムについては、創始者マホメッドの言葉とそれ以降の宗教指導者の由来による戒律、言葉などを厳密に区別してみると、仏陀であっれイエスであれ、あらゆる宗教の創業者に共通の特徴が見られ、決して対立的でもなければ戦闘的でもなくむしろ妥協的でその時代にあった人々の価値観を変え、特にマホメッドですがむしろ新しい秩序の確立と一人一人の庶民の幸せを向上させることに非常に熱心であった様子が伺え、むしろ政治家であったような気がしますし、そういう彼に宗教指導者というよりもむしろ謙虚さと寛容さを備えた知識人だという気がしてとても親しみがあります。仏教は正確にはマホメッドが共存を望んだ宗教ではありませんが、それは単に地理的に遠かっただけの話でキリスト教にも意外にも理解が深かった彼なら仏教について良く知っていたならば間違いなく共存すべき宗教として戒律を残したと思います。
しかしながら、彼が理解し共存を望んだキリスト教やユダヤ教はイスラムに対して、十字軍に見られるような排他的というよりは抹殺主義で応じました。
十字軍との戦いは凄惨を極め、その中で本来マホメッドの教えに忠実だった穏健派は、怒れる民衆の前にあたかもパレスチナの強硬派ハマスの勢力拡大に押される様にしてかき消されていったように思います。
また、既に一大勢力となったイスラム教にはその教団の幹部や利害に群がる制度が出来てしまい、いつの間にかそれが神の望み、マホメッドの伝えた事という形で利用する人たちが現れてしまいます。
それはあたかも大企業のカリスマ経営者や新興宗教教祖、専制君主などに群がる側近のようなものです。
しかしマホメッド自身は多くのそれらカリスマよりも一段人物が勝るようで、大変な大宗教になったのですが、その側近に対する態度、選ぶ人材の性質、糟糠の妻への配慮などまさに尊敬すべき立派な人物です。
むしろ少々打算的で宣伝が上手なイエス(しかし、イエスはユダヤ教の因習に挑んだ改革者でもあります)よりも一人の人間として魅力的だと思ってます。
また、イスラム教徒ではありませんがその制度、文化なども中に入ってしまえば微細に良く出来ていて住みやすいような印象を受けました。
ただですよ、自分がイスラム教徒に向いているかというと宗教とは全く関係なく、フェミニスト的なところがありますので、ちょっとイスラムの男として似合わないような・・・(笑)と思ってます。

ところで、イスラームの人達と日本は比較的友好的な関係が続いています。
いちよう仏教国(まさにそれなりだと思いますが・・・笑)にかぞられる日本は、キリスト教徒とのようにイスラムとの間で過酷な歴史がありません。

ただキリスト教徒をかばうとしたらイエス自身が人々の為にユダヤ教の既成秩序と戦ったことに由来し、それが他宗教への排他的な傾向へ繋がりました。
要するにイエス自身は、意外にもカトリックに対するプロテスタントのような宗教改革者なのです。しかし、ユダヤ地方の中の宗教改革、しかも結果的に彼自身は敗れます。それを民族を超えた世界宗教までに高めるキッカケを作ったのは、イエス自身よりも12人の弟子達と、歴史的なローマ帝国の崩壊への過程が重なったからです。

イスラーム諸国もまた未だに政治は完全に宗教から自由ではありませんが、イスラムの知識人層はたいがい海外留学経験がありますので実は世界を良く知っています。

話を戻すとして日本がイスラム教徒に比較的好意を持たれているのは、優れた製品や経済発展などもありますがそれは程度は違えど台湾、韓国なども今では一緒です。
日本の独特の歴史的理由の一つは、「アメリカと戦争をした」という点にあり「アメリカ」は欧州人ですらそうですが、世界中で嫌われています。
よく言われるのが彼等から見て不思議な「なぜ仕返ししないのか?」という点で、まあこれは説明していて自分も嫌になる事の一つです。
同じく嫌われ度で二大ブランドの国が、イスラム諸国では19世紀から20世紀にかけて欧米の植民地化に苦しんだ時代があるので、ロシアが嫌われています。
先ほどのアメリカが嫌われる理由の一つにイスラムから見て新しい植民地主義に見えるというのもあります。
ロシアに近い国々では、現実に植民地にされた国も多く、スターリンによる強制移住やらで憎悪に近い感情を持つ人も居て、思いっきりロシアに経済、人材で依存しているのに、仲良しの友人に食事の席で「ロシア女性なんかどこがいい?イスラムの女性は夫に尽くす、僕に妹が居るんだが・・・」といわれた人も中には居ます・・・しかもやりとりはロシア語でだったりします・・・
まあ最近帰ってきた人によると、前首相がアメリカに媚びすぎたためにイスラム圏は微妙になったという人も居て今はどんな状況なのか分かりませんが。
一方でドバイとか大変な開発状況だと伝え聞きます。
正直、一部産油国は戒律があり、物価が超高くて余り楽しめそうに無いので、行ったことが無いので良く分かりませんが。
少なくともトルコや北アフリカのイスラムの人達はけっこう人懐こくて楽しかった記憶があります。食べ物もおいしかったし・・・