夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

臨時投稿 リバイバル 旧家保存 その2 (旧家改修)

2023-12-15 05:28:31 | その他
⁂本日の投稿は2014年8月に投稿したブログのリバイバルです。投稿後非公開となっていましたが、本ブログは当方の記録を命題とすることから再投稿することにしました。

以下は当時の原稿に少しの加筆をしたものです。

本ブログの中で「男の隠れ家」などと題して何度か紹介してきた築120年ほどの建物です。30年ほど前から20年ほどかけてすこしずつ改修してきました。一部ではまだ継続中です。そもそも改修の契機はリンゴ台風で本家屋の屋根が吹き飛ばされたことによります。


最初は緊急対応のための屋根の直しですが、これはりんご台風の災害に対する無利子の貸付金を使いました。屋根の修理とともに2階から順次アルミ建具を取り付けましたが、もともとは格子のみで蚕を養うスペースのため2階には建具もなく、格子だけの窓から反対側が雨戸が閉まっていたので吹き上げられて屋根が飛ばされました。屋根本体はもともとは板や木の皮のよるものでしたが、その後の改修で金属による屋根に葺き替えていました。今回は写真のように全面の屋根を葺き替えています。これがまた面積が大きい・・・。

2階の外部終了後に1階部分の建具を取り付けましたが、2階も含めて資金調達後がその都度ですので、サッシュの色がそのたびに若干違います。

外回りのアプローチはずーっとあとになってからです。庭を車が通り抜けできるのはかなりの贅沢ですが、除雪には不可欠の通路です。

北国ですから凍害や雪害を考えた改修が必要でした。ガラスも冬にこのままでは雪が積もって割れてしまいますので、格子のガードが必要です。近所の方が雪の降る前に木製の雪よけガードを取り付けてくれます。部材は使わないときは車庫に保存しておきます。


外の建具は古い木製の雨戸でしたが。腐っていたのでアルミのサッシュに改修しました。木製の断熱サッシュは当時とても高価でしたので手が出ませんでした。保険以外の外部の改修資金は亡くなった義父や義妹達とお金を出し合いました。

旧家ゆえ保存の観点から「古いままではない」と嫌がる人がいますが、今となってはこれが最高です。断熱効果が高く、虫が入ってこない。北国は冬の寒さ、田舎の夏は虫との闘いですから・・。

家に倒れる危険性のある大木は切り倒しました。これは近所の方々のボランテアによります。


玄関の建具だけは資金の関連から廉価な輸入材の建具にしました。ただ、狂いが大きいので一部な2回目の取替を行っています。入り口周りを直したのは最近です。


道路までせり出した木々が家を守ってくれます。伸びてきた枝は電力会社が切ってくれました


雪で下がってきた屋根やその可能性のある部分は一応補強しておきました。


庭は最後です。現在も職人の手は入っていません。義妹が最近手入れしてしていてだいぶ良くなってきました。


菩提寺の住職曰く「野趣溢れる庭」だそうで、その表現がぴったりです。周囲の田畑を入れてすべてが家の庭ですので、敷地内にこだわる必要もないほどの座敷からの眺めは最高です。

庭を照らす照明を付けました。雪が積もった時などの庭の眺めは格別で雪見酒がとてもおいしいですよ。


蔵は屋根のみ補修で、内部は未了でがらくたを片付る必要があります。(後日内外部は簡単な改装をしています。)


最近、積雪で潰れそうになっていた車庫を新築しましたが、なるべく既存の雰囲気に合わせるようにしました。


神社は亡くなった義父が生前に直しましたが、そろそろ屋根の塗装をする時期のようです。
(この神社はそろそろ修繕が必要になっていました。)


今年は蝉の抜け殻が意外に少ないようです。いつもはもっとたくさんあるのですが・・。


川のせせらぎを聞きながらお昼寝・・、住んで愉しむのが家・・、一時は文化財の指定など受けるという話もありましたが、そうなると改修もままならず、自分の家でなくなりますね。

古い家は改修するか、いい木材は転用して建て直すのがいいでしょう。古いものはただそのまま残せばいいというものではありませんね。資金に無理があるのなら、興味のある方に売却するのがいいと思います。今は空き家の有効利用も進んできています。

そのまま遺す価値のある建物はほんの一部、歴史的に本当に価値のあるものだけでしょう。


近隣の方々や多くの職人によって支えられてきた家、まだまだ内部には改修したいところはあるのですが、最大の命題はこの家自体をどうしていくのかでしょうね。(まだ息子は生まれたばかりの頃のブログです。)

さ~て、子々孫々に伝えるものがわれらの使命。今の仕事を卒業したら次は何をしようかな














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