夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

冬木立 福田豊四郎筆 その67(再整理NO)

2016-12-07 00:01:00 | 掛け軸
本ブログの閲覧数は表示のとおりですが、順位は26万を超えるブログ数の順位らしいです。よく読まれているほうなのか、いないほうなのかは小生の知るところではありませんが、良く続いているものだと我ながら感心しています。最近は300人を越える方が閲覧しているようですので、うっかりしたことが書けないのが気懸かりですが・・・。

さて本日紹介する作品は、本ブログでお馴染みの福田豊四郎が昭和初期の若い頃に描いた作品です。手前に描かれた社は以前に紹介した色紙の作品に共通した画題です。



手前にある大黒天と同型が恵比寿尊と対で思文閣の最新の入札カタログに開催されていました。



思文閣の入札ですから、いい作品であり、ちょっと大き目の作品です。

参考作品
福聚大黒天尊像 満徳恵比寿尊像
「和の美」 思文閣大入札会 作品目録 平成28年12月
作品NO1 P14~15
オークション開始価格:500万



入札開始価格が500万・・・ たしかに知人が単体で思文閣の売却した時が200万でしたから、妥当といえば妥当な金額なのでしょう。このようなオークション資料は非常に参考になります。

  

掲載の作品は各々が共箱ですから、当初から対で作られた作品ではない可能性があります。



なんともご利益のありそうないい作品です。



おっと本日の紹介は福田豊四郎の作品です。

冬木立 福田豊四郎筆 その67(再整理NO)
絹本着色軸装 軸先 共箱
全体サイズ:縦1960*横470 画サイズ:縦1210*横335



書斎にしばらく竹内栖鳳の蛇の作品を飾っていたので、今回は書斎には本作品を飾ることにしました。



福田豊四郎が郷里を独特の叙情で描いています。



北国の寒い冬、灰色の空・・、まだ馬橇が行き交う田舎道・・。



木材が大きな産業でしたので、木材を積んだ馬橇がよく道を走っていました。馬糞がぼたぼたと道に落ちたものです。



雪に霞む山々の景色・・、北国の、ふるさとの叙情がよく出ている作品です。



雪に埋もれる小さな社・・。



ショールを全身に纏う橇の人。



この時代の福田豊四郎の共箱の作品は珍しい。

 

作品集に同じ印章が押印された作品が掲載されています。昭和4年に描かれた作品ですが、この印章は大正末期から昭和初期まで使用されている凡例があります。

 

昭和4年作(25歳)でその題は「雪を描く男」・・・。作品は自画像でしょう。この頃にはすでに上京して作品を製作しています。



ひとつの作品から本当のいろんなことが解ってきますし、情報が整理できます。福田豊四郎の初期の作品もだいぶ蒐集できてきました。





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