本日紹介する作品は、まだ蒐集を始めて間もない若い頃に盛岡の老舗の骨董店で入手した作品の紹介です。
購入先の店主によると北海道にて入手した作品とのことで、前の所蔵主の話ではニシン漁が盛んだった頃に購入したものだとか・・・。その真偽のほどは解りません。当時としては結構なお値段で当方で入手しましたが、後になってどうせ贋作だろうと判断し、本ブログに投稿していなかった作品です。
懐かしき作品 春秋山水画 双幅 伝橋本雅邦筆
絹本淡彩水墨画 双副二重箱
各画サイズ:横490*縦1135
見栄えがいいのは立派な表具ゆえか・・・・。春と夏の双幅らしく、この画風からは真作なら橋本雅邦の国画会の頃の作か・・???
鑑定もなにもなく、贋作だろうと思いながらも見栄えがいいので、気軽に郷里の不用心な座敷に飾ったりしていました。
左幅は秋のひと幅・・・。
この作品は入手後はしばらく郷里にて収納したままになっていたのですが、検証や写真撮影もあまりしていないことから、今回は郷里から一時的に持ち帰ってきました。
一見すると隙間なく描かけていますが・・・。
右幅は春のひと幅・・・。
ほぼ墨一色で見事に描き分けていますが、墨に五彩あり・・、贋作としてもかなり良く出来ています。
この画風は橋本雅邦の影響を受けた川合玉堂の若い頃にも似ていますね。
印章は真印にほぼ一致してるようです。
*橋本雅邦の作品は贋作や摸写が非常に多く、画集掲載作品か東京美術倶楽部の鑑定証がない限り市場では真作とは認められないようです。
外箱の誂えは当方であるらえた簡単な二重箱となっています。
内箱の杉箱はもともとからあったものです。
保存状態は良好でした。
若気の至りとなる愉しめる作品ではありますが、ブログをご覧の方は休日の愉しみとしてあくまでも「伝」としてご覧ください。