夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

箱根にて その2

2016-11-19 00:01:00 | その他
夕方、今後の病院建築の方向性などを題目としたセミナーに参加してきました。

デテールでは眼科で採用されている煙感知器と連動した手摺に内蔵された誘導照明が面白かったです。火災の際に火災発生場所から煙の少ない通路を手摺の照明にて誘導するというものですが、こういう便利はものは眼に障害のある方だけでなく、幅広く適用されるようになる可能性のあるものでした。

さて、昨日に続いて「箱根にて」です。

初日の箱根は昼食を蕎麦屋ですました後は美術館でたっぷり愉しんだ後、夕方には湯元に戻って旅館へ向かいました。旅館はかなり古い旅館です。旅館の名前を命名したのは、木戸孝允らしく、フロントには直筆の旅館名の欄間額が飾られていました。この翌年に木戸孝允は亡くなっており、貴重な書とのことです。



泊まる部屋はかなり広く、4部屋ありました。むろん、小生好みの飾りつけ・・・。



建具関連の細工は見事です。



竹の障子は最近見なくなりましたね。



息子は浴衣に着替えて上機嫌・・・。



夕食前には息子と旅館の探索です。



「おいおい、迷子になるぞ!」



「夕食ですよ~」



木戸孝允の書を床に飾っての食事、むろん直筆です。



天井には松林桂月、高島北海らの絵がありました。



それらを鑑賞しながら、「さ~、食事の開始、おじいちゃん、誕生日おめでとう。」



「食事終わりましたよ~」「ん? フロントを呼び出せる?」



デザートです。



欄間額は三条実美の書です。



明治政府創立の功労者達がこの旅館にずいぶんと訪れたようです。泊まる部屋には有栖川宮熾仁親王の欄間額が掛けてありました。福沢諭吉らとも親交があったようです。



部屋の柱は桜、柱が斜めで建具の枠も斜め・・・。こういう納まりができるのかと改めて再認識した次第です。



至るところに面白い趣向がある建物です。 







泊まる部屋の入り口は蔵の扉??











そう、大久保利通の直筆の手紙の下書き、その前にて息子は朝まで熟睡。





「さ~、朝食ですよ~」



朝食後も邸内観察・・・。



天井も立派ですが、今ではこのような納まりは難しいかも。



ただ材料さえあれば、今でもできると小生は確信しています。



納まりはできる、技術も大丈夫、まだ今なら指導すればできる・・・。



もっと住みやすい、意匠ももっといいのができる、ただコストだけがネックかも、まだ今ならできる。このような建築物は骨董も解る人でないとできない



息子も一緒に探索。



著名な画家の作品はなさそうでしたが、かわいい雀を見つけました。



なにやら避難用のロープ・・・、「ん、紐?」 祖父曰く「夜逃げ用?、食い逃げ用?」だと・・・。



この旅館には本ブログでおなじみに寺崎廣業も逗留しており、作品を遺しています。



近代的な旅館よりたまにはこのように国の重要文化財建造物の建物に泊まってみませんか

意外にも今回の旅行を一番喜んでいたのは息子でした。日頃留守の多いパパさんと一緒に居られるのが嬉しかったのかも・・

















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