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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

源内焼 その85 三彩獅子牡丹鉢

2016-11-15 00:01:00 | 掛け軸
戴いたチケットがあるというので、東北出張の帰りの夕方、帰宅途中で家内と待ち合わせて歌舞伎座へ・・



歌舞伎も面白かったのですが、もうひとつの小生の楽しみは館内に飾られた見事な日本画の展示です。階段には川端龍子の「唐獅子牡丹図」が迫力満点に飾られていました。



ということで本日は、しばし失念していた源内焼の「三彩獅子牡丹図」を紹介します。

源内焼 その85 三彩獅子牡丹鉢
合箱入 
口径298*高台径198*高さ50



同じ型から製作されたと思われる作品が五島美術館で開催されて発刊された「源内焼」(作品NO70 P82 「三彩獅子牡丹文鉢」)、平賀源内先生顕彰会による平賀先生遺品館企画展「さぬきの源内焼」(作品NO15 P15「三彩獅子牡丹文皿)にて両本に掲載されています。



「獅子牡丹」の文様の作品は源内焼きには数が多く、皿や鉢だけで種類の文様が存在します。「皿」と「鉢」の源内焼の分類は図鑑によってまちまちのようですが、裏側の高台が通常の皿状のものが「皿」、眼鏡底のようなものが「鉢」に分類されているようです。

なお本作品は図鑑に掲載されている作品より保存状態が良く、獅子にはそれぞれ緑と黄色、牡丹には紫の釉薬がかかり、掲載作品よりひとつ使用されている釉薬が多い。



唐獅子と牡丹の関係は本ブログをお読みの皆様はすでにご承知かと思います。「獅子身中の虫には牡丹の夜露が殺虫剤になる。」ということですが、このことを知らない人はまだまだ多いようです。



「獅子身中の虫」にはまったくもって困ったものであり、組織にもよからぬことを行なう者がいるようです。コンプライアンスを徹底しないと組織の存在や信用、信頼を失墜させることとなります。



また「獅子身中の虫」とは身内や自身の中に、思わぬ悪いものが潜んでいたり、裏切り行為のことを表します。これは獅子の身体に寄生する虫により、獅子の命をも脅かされることからきた言葉です。どんなに大きく強いものでも、内部の裏切りや悪いことから身を滅ぼすことにもなりかねないということです。



「獅子身中の虫」に効果覿面の特効薬はないものかとつくづく思います。



先日に本ブログで紹介した「堀尾之陵図 池田遥邨筆」の作品を見ながら、本作品を鑑賞するのも一興かと・・、裏切り者を逆に討ち取った武将のお墓を描いた作品・・。











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