夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

夜桜 小林清親筆

2011-03-01 07:26:40 | 掛け軸
春になると桜が咲きます。足元を見つめて生きていれば何らかの桜が咲くものです。

夜桜 小林清親筆
絹装軸絹本着色箱入 320*520
明治期の版画で著名な小林清親の作品です。

小林清親の特色はやはり光線と影を取り入れた新様式の洋風版画にあります。代表作は「新大橋雨中図」「小梅曳舟夜図」「イルミネーション」「銀座街日報社」などであり、版画の評価が高いようです。




とくに「光線画」と呼ばれるものの評価が高いですが、後期の版画の評価はすこぶる低いようです。ゆえに後期の肉筆画も版画の特徴を備えていない作品の評価は低いです。

光線画の元となっている版画は数が少なく、肉筆画は版画の傑作ほどではなくとも評価されてよいと思う。




小林清親:弘化4年生まれで大正4年に没している(1847年~1915年)。

明治の版画家。江戸本所の米蔵役人の子として生まれる。幼名は勝之助。1862年(文久2年)父の死により家督を相続し清親を名乗る。

幕末から維新の動乱期には各地を放浪し、明治7年に東京に戻り画業に専念するようになり、河鍋暁斎柴田是真らとの交流も始まる。

また、横浜の英国人ワーグマンにも一時学んだとされる。明治9年に浮世絵師としてデビューし、西洋的な遠近法や陰影法を用いた洋風木版画をだす。

これらは光を強調した点に特徴があり、「光線画」として人気を博した。明治14年には両国の大火を描いた版画によって火事の画家として名前を広めたが、この火事により自宅を失う。

この頃から「光線画」を製作しなくなり、ポンチ絵や新聞挿絵を描く。明治27年に日清戦争が始まると、戦争絵を多数出版するほか、江戸風俗回想の連作を出すが、初期の作風から全く離れた。晩年には肉筆画へと移行している。


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2 コメント

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素晴らしい桜絵 (米吉)
2011-03-01 21:48:59
この絵も是非データでいだきたく!
パソコンの待ち受け画像にしたいと思います。
これから春めいた季節にふさわしいですねえ!
ただし、当ブログの背景は極々薄いピンク系が宜しいかと。マリーンブルーは夏にとっておきましょう!
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変更 (夜噺骨董談義  )
2011-03-02 08:57:37
了解しました。
写真を送付します。

ブログのテンプレートも変更しました。
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