夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

竹林 福田豊四郎筆 その95 昭和25年(1950年)の作

2019-03-13 00:01:00 | 掛け軸
昨夜はなんでも鑑定団を観ましたが、作品そのものはひと目で真贋と価格が読み取れる作品ばかりでした。ただ鑑定団の評価金額はやはり高すぎますね。田村耕一の作品は本ブログでも紹介し、当方でも数点所蔵していますが、鑑定団に出品された作品は若い時のできのまだよくない作品ですので、10万円程度の作を60万円、伊東深水の晩年の傑作でも150万円するかしないかを250万円・・・・ ひと目で贋作と分かる高橋草坪、池上秀畝らの作品など相変わらずの初心者向けの作品ばかりでしたね。

さて本日紹介する作品は昨年末から年始にかけて入手にかけて入手した福田豊四郎の作品3点のうちのひとつですが、郷里の骨董店から譲って頂いた作品です。前回紹介した作品に続けての紹介です。福田豊四郎の作品は今は格安ですので出来の良い画家の割には買い得感のある作品ばかりです。むろん3作品すべて真作です。

下記の鯉の作品は鯉を描いた3作品目の紹介でしたが、かなりの出来の良さです。

*なお当方所蔵の福田豊四郎の100余りの作品はすべて真作です。寺崎廣業、平福父子も同様です。



竹林 福田豊四郎筆 昭和25年(1950年)の作
P8号 絹本着色額装 共板入タトウ
全体サイズ:縦545*横615 画サイズ:縦355*横425



もともと掛け軸であった作品のようですが、掛け軸の軸箱の共板がタトウ内に納められています。



掛け軸を額装にした場合はこのような誂えはよくすることで、額装に共シールををするのが難しい場合は軸箱の題名と落款、印章の部分を額かタトウに嵌め込む方法です。本ブログでもたびたびこのような作品を紹介しています。



むろんこのような細工はお値段がかかり、額装にするほうが高くなりことがあります。とはいえせっかくの共箱を無駄にしてはいけませんので、額装にする際にはきちんと遺しておくべきでしょう。このような誂えをみると当方は嬉しくなります。



現在は床の間がなくなり、軸装の作品を額装に改装する方も多いのですが、わざわざこのような誂えをする人は最近は少ないかと思います。



額装に改装するだけでおそらく安くとも10万円はかかる可能性があるからです。福田豊四郎の作品はこれだけの誂えをする価値があったということでしょう。

 

よほどお値段の高い作品ならこのような誂えをするでしょうが、数万円の作品にこのような費用はかけられないのが実情かもしれません。

 

当方ではこのような作品を大切にしておきたいし、やはり共箱付の軸装の作品はそのまま軸装にしておくのが無難と思われます。



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