夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

鯉 その2 徳岡神泉筆 その3

2023-02-13 00:01:00 | 掛け軸
先週末になると疲れからか夜は早めに親子共々ダウン・・・、お揃いの寝間着姿の寝姿を撮るママさんは足だけが写っています。本日の作品紹介ですが、徳岡神泉というと「神泉様式」とも呼ばれる独自の画風を確立し、戦後に飛躍した画家ですが、この作品の様式はそれ以前のものと思われます。小野竹喬にしても徳岡神泉にしてその最盛期の作風とその前の作風は全く違うものとなっていますね。鯉 その2 徳岡神泉筆紙本水墨淡彩軸装  . . . 本文を読む

最も有名な漢詩? 獄中有感 伝西郷南洲筆

2023-02-01 00:01:00 | 掛け軸
文才を含めた当方の能力では、本ブログの記事の掲載には結構労力を要するものです。作品について文献を調べて、写真撮影をして、編集して記事を投稿するまでひと作品におおよそ半日はかかります。碌に推敲している時間もないので粗分な文章となるのは読まれる方には申し訳ないのですが、なにぶん当方のブログは資料の蓄積としての意味合いが強いのでご容赦願います。さて本日は久方ぶりに西郷南洲らしき?書の紹介です。本作品は真 . . . 本文を読む

橋杭岩 蓑虫山人筆 その25

2023-01-31 00:01:00 | 掛け軸
今ではどうしたことか蓑虫山人の作品を市場で見かけなくなり、ネットオークションですら蓑虫山人の作品は皆無の状況です。人気が廃れたのでしょうか? 一時期はNHKの日曜美術館(2016年 02月 21日放映 日曜美術館アートシーン)に取り上げらていて、「別編 井浦新 津軽へ 謎の絵師・蓑虫山人を追う」と題されていたほどですが・・・。そういえば天龍道人の作品も見かけなくなりました。どうも両者の作品はともに . . . 本文を読む

面白そうな作品 月夜論古 伝横山大観筆 昭和3年頃

2023-01-16 00:01:00 | 掛け軸
家内と息子は着物姿で初釜へ・・。小生は少しばかりですがお道具の提供係・・。本日はインターネットオークションで5万円ほどで入手した面白うそうな作品・・・。子供の頃から本家に作品があり、また叔父も所蔵していて縁があった横山大観。いつかはと思いながらやはり高嶺の花のような存在ですので、ちょっとちょっかいが出したくなるものです。面白そうな作品 月夜論古 伝横山大観筆 昭和3年頃絹本水墨淡彩軸装 軸先象牙  . . . 本文を読む

青寥々 児玉希望筆 

2023-01-13 00:01:00 | 掛け軸
小生が息子と同じ頃に着ていた和服。これをきて初釜に家内とお出かけ。さて本日、紹介する作品はときおり気に入った作品があれば入手している児玉希望の作品です。心情を踏まえた風景画を描く当方の好きな日本画家には福田豊四郎、奥村厚一、山元春挙、そして児玉希望がいます。本ブログではこれらの画家をたびたび作品と共に紹介していますが、本日は久方ぶりに児玉希望の作品の紹介です。青寥々 児玉希望筆 奥田元宗鑑定シール . . . 本文を読む

江戸風景図 伝葛飾北斎筆 その2

2023-01-09 00:01:00 | 掛け軸
蒐集途中の大日本魚類図集の作品ですが、蒐集途中において状態のよくない作品が何点かあリます。状態の良い作品を入手できるタイミングがあったなら極力入手できるように心がけています。今回は「フナ」の作品でそのような機会があり、状態の良い作品に額荷入れ替えています。上記の右の写真のように版画は非常に陽に焼けやすいものです。このようになると商品的な価値はほとんどなくなりますが、戦前、戦時中に配賦された大日本魚 . . . 本文を読む

飛天 澤田政廣筆

2022-12-23 00:01:00 | 掛け軸
我が家のリビングの改修工事は最後の仕上げです。セコムの機器を棚に収めて最後の工事として扉の調整と塗装です。セコムの機器は雑然と配置、配線されていました。あまりにも無神経な配置にこちらの堪忍袋の緒が切れたための工事ですが、配線替えがかなりの高額で請求がきています。ついには機器の調子が悪くて調整中・・。ともかく配線だらけに埃が溜まる、セッテングするのも届かない、リビングなのに倉庫の機械室の様相・・・。 . . . 本文を読む

象使い図 平福穂庵筆 明治7年(1874年)頃

2022-12-09 00:01:00 | 掛け軸
平福穂庵は明治前期に多くの展覧会で活躍し、荒木寛畝、橋本雅邦らとならぶ東京画壇の十大家としてその実力を認められた画家です。平福穂庵が描いた動物画で著名なのは「乳虎」ですが、従来、この作品は東京の日比谷公園での写生をもとに、秋田に帰郷後描かれたとされておりますが、実際には穂庵が上京した明治19年から20年にかけて都内を巡業していたイタリア人チャリネによるサーカス団の虎がモデルになったものと考えらてい . . . 本文を読む

晩年の佳作 仲麿観月図 (その2) 寺崎廣業筆

2022-12-05 00:01:00 | 掛け軸
ながらく続いた自宅の天井と壁の張替え工事もそろそろ終わりに近づき、工事の完成に目途が付きました。エアコン、照明器具、カーテン、などが復旧しました。とりあえずテレビも一台だけ復帰して本日から食事ができそうです。家内と息子は食器棚の掃除・・。埃がかなり棚内部に入り込んでいるようです。ついでに断捨離・・。最後にセキュリテイなどの機器を収める棚の工事が残っていますが、こちらは当方の収まりに指示通りかな?  . . . 本文を読む

貴重な作品 大鷲図 平福穂庵筆 明治7年(1874年)

2022-11-30 09:45:29 | 掛け軸
最近は郷里の画家のどでかい作品が手に入るようです。たとえば下記の作品・・。天外一聲 倉田松濤筆 昭和2年紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 合箱 全体サイズ:横1895*縦1570 画サイズ:横1735*縦950本日紹介する作品もでかい・・・。上記の作品も状態が悪かったのですが、きれいに改装し、作品が蘇っています。改装金額がおよそ9万円・・、表具を改装するのに大枚が必要となる・・・。ただし蒐集家はその資金 . . . 本文を読む

お気に入りの作品 双鶴図 蓑虫山人筆 その24

2022-11-28 00:01:00 | 掛け軸
今ではいい作品が市場では見かけなくなった蓑虫山人の作品。そんな状況下の中でも傑作・・。お気に入りの作品 双鶴図 蓑虫山人筆 その24紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 誂箱 全体サイズ:横645*縦1950 画サイズ:横620*縦1340 家内曰く、「若冲よりかわいい!」だと・・。これだけの省筆で多くの主張のある作品は描けそうで描けない・・。 本作品中の落款と印章は下記写真の左です。下記写真の右は当方の本 . . . 本文を読む

掛軸の改装 早春 平福百穂筆 & 美人図 島成園筆

2022-11-12 00:01:00 | 掛け軸
作品を鑑賞しながら、遺すべきと判断して作品で改装が必要な作品は徐々に改装しています。早春 平福百穂筆 大正10年(1921年)頃絹本水墨淡彩軸装 軸先欠損 共箱 全体サイズ:縦1350*横655 画サイズ:縦390*横510軸先欠損・表具剥離など改装の必要あり下記の写真は改装する前の状態です。軸先もなく、表具が剥離し始めていかにも貧相だと作品自体も贋作に見えてくるものです。平福百穂のこの構図は色紙 . . . 本文を読む

文化丁卯浅絳春景図 「春邨清趣」 釧雲泉筆 文化4年  & 再考 文化丁卯 浅絳秋景図 釧雲泉筆 文化4年 

2022-10-31 00:01:00 | 掛け軸
天井の廻り縁と巾木と戸当たりを残して厨房脇トイレの改修がほぼ完了。家にサウナを作るの?という感じの内装です。廊下の天井の張替えととともに既存の客用トイレに意匠を合わせたらこうなった・・・。さて本日は最近入手した釧雲泉の作品です。「文化丁卯」と記された2作品であり、真贋についてはいつもながら賛否両論あるかもしれませんが、当方ではいい作品だと判断しました。文化丁卯浅絳春景図 「春邨清趣」 釧雲泉筆 文 . . . 本文を読む

蓬莱山図 その2 山元春挙筆 その19

2022-10-28 00:01:00 | 掛け軸
寒くなってきたのですが、メダカの孵化がまだ続いています。だいぶ孵化する数は少なくなり、寒さのため元気に育つかも多少不安があります。暖かい晴れた日は陽に当たるように水槽を移動しています。さて本日は、山元春挙が題材にして幾つかの作品を遺している「蓬莱山」の作品紹介です。山元春挙の描く「蓬莱山」の作品は、他の画家が描いているようなありきたり?の「蓬莱山」のような作品ではないのがいいですね。蓬莱山図 その . . . 本文を読む

代表的な作品 猩々図 篁牛人筆 その6 昭和40年頃

2022-10-24 00:01:00 | 掛け軸
篁牛人の代表的な作例である渇筆などの晩年の作品はそのほとんどが富山市篁牛人記念美術館所蔵などに収蔵されており、市場に出回る作品はそれより前の売るために描いた時期の作品のようです。この頃に描いた作品は活動の基盤であった地元の富山方面にはまだ作品が遺っているようですが、今ではなかなか入手困難のようです。本日はその作品の中でも運よく渇筆の作品を入手できましたので紹介します。昨年末の大倉集古館の展覧会やN . . . 本文を読む