腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

わくわくぷよぷよダンジョン

2016年01月25日 02時36分58秒 | サターンゲーム感想文
「俺はサターンが大好きだ。使用頻度が落ちるのは仕方ないにしても、せめて年に1本はサターンソフトをプレーしよう」

……という崇高な誓いを立て、実際に守ってたかつての俺はどこへ行ったんだろう。嗚呼、大人になった。堕落した。はぁ。
年いちサターンゲー、去年はやれなかった。やらなかった。無理矢理間に合わす気すらなく「もうええやん」と思った。
まぁでも、今の俺にだって言い分はあるんだよ。ゲームの数、ゲーム機の数は、時が経てば経つほど増える。当たり前のことだ。
それはつまり、選択肢がどんどん増え続けるということだ。それでいて貰える時間は常に同じ。「俺の事情」は変化しているのだ。
サターンを蔑ろにする気は更々ないが、いつまでも偏愛していられないというのも事実である。……ごめんなほんま。はぁ。

それでも。去年の11月22日、セガサターン21周年記念日。古いゲーム機の誕生日は、俺にとって微妙に特別な日である。
だから「やるか」となった。時期的に年内クリアーは出来そうにないが、やらんよりはずっとマシだ。サターン、1年ぶりの起動!!
……それはいいとして、何をやろう。もちろん手持ち未プレー作から選ぶことになる。まだ幾つも、俺の開封を待つソフトがある。
けど結局殆ど迷わず「わくわくぷよぷよダンジョン」に決定。以前も何度かやる気になったソフトで、これはターンが来たな、と。
何と新品である。980円で買った記憶があるが、いつどこでかは憶えていない。あの頃は各所のワゴンを転戦してたからな……。
ちょっと勿体無いけどビニールを破いて開封。……後で調べたら、amazonで新品8000円ほどだった。や、やっちまったか!?
いや、別にそんな目的で持ってるわけじゃないし。どうでもいいさ。ゲームは遊んでこそ。ビニールに包ませておくことこそ罪。
初回限定版だったので、「特製マップバンダナ」とやらが付属していた。あっはっは。これは開封せずに保存しておくよ。
さて……今回のサターンゲーは……どういうものなのかな。プレーしてみるしかないのであった。はぁ。

今作の概要は、発売前から知っていた。当時の言葉で言うなら「シレン風」、今でなら「ローグライク」である。
毎回形が変わる自動生成ダンジョンに潜り、アイテムを集め敵を倒し、目的を達したら脱出し、次のダンジョンへ。
当時はSFC「不思議のダンジョン2 風来のシレン」がその品質で高い名声を得ていて、当然というかフォロワーがチラホラあった。
今作もその一つである。それが明確だから、そんなにいい印象はなかった。ぶっちゃけパクリ系だろという目で見ていた。
ただ、耳に入る評判の中に気になるものがあった。「シレンと比べたら簡単」というものだ。

シレンは、面白さもさることながら、難しさでも有名だった。ローグライクの特性上、きちんとした攻略なんて存在しないし。
実は俺、初代シレンを持っていて、プレー経験もあるのだ。……しかしながらすんません! 1時間程度で止めて逃亡しました。
何気に俺としては珍しい、完全放置逃亡ゲームである。と言ってもあれは難しさより「よく分からないから」が原因だったが。
「難しいけど死ぬほど面白い」と耳にしてたからそれだけ期待したのに、全然面白さが掴めない。……何か、すぐやる気が失せた。
確か新品5000円で買ったんだけどな。当時はゲーム買う金も貴重だったのに、何であんな勿体無いことを出来たんだろう。分からん。
ともあれ俺のシレンへのイメージは「面白さが分からん上に超難しいらしい」と、かなり悪くなった。ロクにやってないくせに。
ここはまず、少し簡単なゲームでシレン系に慣れるべきではないか。記憶が曖昧だが、今作を買った動機はその辺だった気がする。
「わくぷよはヌルいシレン」とはよく聞いたからな。うってつけだ。……それからもう15年以上経ったけど。はぁ。
状況は今も変わっておらず、俺はシレン系への苦手意識を持ったままだ。なら今作でそれに慣れるという目的もまだ有効である。
よし、やってみよう。……これでシレン系を「掴んだ」ら、15年以上ぶりにシレンの再開も……!? やれやれ。

ぬぅ。ゲーム内容に説明は要るまい。シレン風。ローグライク。その辺に疎い俺でもそう聞けば理解できるものである。
HPとMP、そして「空腹」の概念。斜め移動、アイテムの識別、呪い……多分どのシレン系でもあるシステムなのだろう。
俺は他のローグ系を知らんからよう分からんが、恐らく簡素な方だと思う。俺でも少しやれば慣れて理解できたし。
ただ今作はコマンドのショートカットが多く、これを使いこなさないとゲームがかなり面倒臭い。使っても面倒臭いくらいだ。
だから操作系は説明書じっくり見て覚えるべし。ショートカットは、あと「足元を調べる」が欲しかったなと最後まで思った。

今作は主人公がアルル、シェゾ、ルルーの3人いる。それぞれ完全に独立していて、別々に冒険していくことになる。
ただセーブデータは一つだけで、メニュー画面でプレーキャラを選ぶ。そしてゲーム中にもキャラ同士の掛け合いがたまに発生する。
この主人公3人制は、一応今作の売りだろうか。個人的には大した意味を感じなかったが、一応違うプレー感覚を味わえる。
特徴は、アルルは魔法が強いが打たれ弱い、シェゾは強いが一人旅、ルルーはお供のミノタウロスが一緒、ってとこだ。

……さて、ここに早速罠が仕掛けられている。プレーを開始し、3人の中で最初に選ぶキャラは? もちろん、普通に考えてアルルだ。
アルル・ナジャ。そもそもこの世界の元ネタは「魔道物語」というRPGだが、99%の人は「ぷよぷよ」のキャラと捉えているだろう。
これ、この世界の結構大きな不幸で、根元にある魔道物語と派生作であるぷよぷよの知名度に、それこそ1:99くらい差があるのだ。
俺自身、魔道物語を未プレーなんで、ハッキリ知ってるキャラはアルルだけだ。世の中の大半の人がそうであろう。
この知名度差が適切であれば、ぷよぷよ大ヒット後に魔道物語の方も色々展開できたと思うのだが……まぁ今は昔の妄想だな。
そして今作は「ぷよぷよダンジョン」。パッケ中央にアルル。……こんなん「まずアルルで慣れてね」て言ってるようなもんやん。
だから俺も当然アルルで開始したんだが……結論から言うと、難度的にアルルが一番厳しいんだな。はぁ。

アルルは打たれ弱いとさっき書いたが、これはシェゾ・ルルーと比較してかなりのものだ。一撃で非常に大きなダメージを受ける。
その分MPが多く、魔法で遠距離攻撃を仕掛け、被弾する前に倒すというのが基本戦法になるのだが……それが通じない奴も多い。
遠距離攻撃をしてくる敵がいたり、こちらが通れない壁越しに殴ってくる奴がいたり。「寄せ付けない戦い方」は正直無理がある。
豊富なMPで回復をこまめにやれば、別に死ぬことはない。けど常に大ダメージばかり食らっていると、不慮の事故は起こりやすい。
ローグ系では純粋にパラメータ不足で死ぬケースはそんなにない(多分)。多くは予想外の事態に陥る「事故死」だ。多分。
アルルは低体力ゆえに、事故死の可能性が高いのである。例えば敵に眠らされたりしたら、即座にボコからばたんきゅ~だ。
てわけで、最初はアルルからやるべきではない。どうにもしんどいから他キャラに切り替えたら「あれ? 楽だな?」と驚いたよ。
ハッキリ言って調整を間違っている。「気楽なシレン系」として売り出すのに、こんな騙し討ちのような真似をしてどうする。はぁ。
ちなみにシェゾとルルーは使い勝手にそんなに差はないと感じた。あと言うまでもなく、この2人でも死ぬことはある。はぁ。

ダンジョンは、最初チュートリアルっぽい3階もの→10階×3つ→15階×2つ→20階 という風に徐々に難しくなっていく。
チュートリアル分こそ鼻歌ものだが、その後はしっかり死ぬ可能性がある。奥の方で死ねば……「ローグライクの悲しみ」が待つ。
だが今作は他と違い(多分)、「キャラレベルが保持される」のである。ダンジョンを死なずに抜ければ、レベルが残るのだ。
強さだけでなく、ゲーム中で貰える「識別能力」「罠回避能力」「合成能力」のレベルも、死なずに脱出出来れば保存される。
もちろんアイテムも持ち帰れる。逆に死ねば「入る前の状態」に戻る。使ったアイテムも戻る。そんなの救いにはならんけど。
3能力は最初非常に失敗率が高く、MPも大量消費し、殆ど役に立たない。使いまくってレベル(=成功率))を上げる必要がある。
「脱出の巻物」を使えば安全にレベル保存が可能なので、特に3つの能力はこれでレベル上げをするのが有効。いや必須かも。
ローグライクものは「常にレベル1から」が常識(多分)なのに、これは非常に甘いと言えるだろう。まさに簡単なシレンである。
レベル上げと脱出を繰り返せば、難しいものも難しくなくなる。これはいける! とこのジャンルが苦手な者は手応えを得るだろう。

……が、こちらのレベルが上がれば敵も相応に強くなるので、正直レベル保持にそんなに意味はなかった。3つの能力にはあるけど。
同様に稼ぎプレーも、稼ぎに使える=楽に勝てる敵は相応の経験値しかくれないので、当然レベル上げにも時間がかかる。
やり続ければレベルは上がるが、効率は非常に悪い。ドラクエ3のアリアハン大陸でいつまでもレベル上げやれるか? っていう。
適切な難度でゲームを楽しむという意味でも、稼ぎはやらない方がいいだろう。寧ろ少し背伸びして動く方がずっと効率が良い。
今作は「圧倒的な力の差で雑魚敵にも勝てない」ということはあまりない。慎重にやればそれなりの背伸びが可能だ。
だからレベル上げなどせず、ガンガン次のダンジョンに挑んだ方が結果的には早く進むと思われる。……無論、死なねば、だが。
ローグライクものは、常時緊張感を保てれば、運要素以外じゃそうそう死なない。その緊張感の維持が難しいわけで。
長い通路があれば、誰でもダッシュしちまうだろう。少なくとも俺はそうだ。難しい難しいと言いつつ、ちょっと舐めてるのかなぁ。
ダンジョン規模がもう少し小さければ、緊張感の持続も可能なんだろうけど。残念ながら、ダラダラと長いんだよなぁ……。

そう、ダラダラ長い。冗長。今作は各ダンジョン「階層」はそんなに多くないが、大きさはそれなりで、またどの階も似ている。
そもそもローグライクとは……家庭用ハード初出「トルネコの大冒険」のコピーを借りれば、「1000回遊べるRPG」とされる。
入る度にダンジョンの形、敵やアイテムの配置が変わる。だから常に違う展開が待つ。1000回でも万回でも飽きずに遊べる、と。
けど実際、そこまで言うのほどのもんだろうか? ダンジョンの形が違うといっても、四角い部屋を繋ぐ通路の配置が変わる程度だ。
敵やアイテムも、少なくとも今作では「意外な出会い」なんてない。「毎回違う展開」はハッキリ言って誇大表現だ。
入る度に形が変わるなんて面倒臭いだけで、ゲームの売りにはなってない。この辺、今作の調整が甘いところだろうか。
このキャッチコピーを実現させ、ローグライクものの真の魅力を打ち出すには、「それっぽい調整」が必須であろう。
毎回違ったドラマが起きる調整。運の要素が多大に絡むが、しかしプレーヤーが納得出来る調整。そうでなければならない。
……そんなのどうやるんだ、って? 俺が知るか。そここそが製作者の腕の見せ所だろう。基本システムはイタダキなんだし。
今作は難度が低いわけじゃないが、どうにも緊張感を保ち辛く、展開が単調に感じる。最低限の面白さはあるが、それ以上がない。
シレンというお手本があった以上、言い訳は出来んだろう。……それともローグライクってどれもこんなもんなのか? うーむ……。

ゲームは3主人公それぞれ別々に進めると書いたが、一つ共通している部分がある。店のアイテムだ。品揃えと言うべきか。
例えばアルルがダンジョンで拾ったアイテムを店(マップ画面にある)で売れば、それは店のラインナップとして残るのだ。
そしてそれをシェゾやルルーでプレーした際、購入可能なのである。ちなみに値段は売価の倍。アルルの買い戻しももちろん可能。
これにより、1キャラでいい装備アイテムを手に入れれば、別のキャラと店越しに共用可能。……「FE聖戦の系譜」みたいだな。
装備アイテム以外でも、魔道書はアルルとシェゾ、武道書はルルーしか使えないので、不要なら売って他キャラに回した方がいい。
「使えない書」が頻繁に手に入るとかなり鬱陶しいが、まぁ仕方ない。ここは今作の3人主人公制が活きたゲーム性だな。うん。

……ただ、どのキャラも持てるアイテム数が少なすぎると思う。だからすぐ一杯になる。これもゲーム性だが、非常に不愉快だ。
ダンジョンに潜るには、当然回復アイテムや食料を持つ必要がある。他にも装備品、万一に備えて脱出の巻物とかも。
それらにダンジョンで拾うアイテムが加わり、あっという間に一杯に。頻繁に処分を迫られ、これがかなりのストレスだった。
自分用のアイテムを吟味するならともかく、他人用の書で一杯だと本当に不快だ。かと言って気楽に捨てるのもアレだし。
所持数がゲーム性的に動かせないなら、せめてダンジョン内に店を置くとか、店にモノを送るアイテムを用意してほしかった。
ローグライクものはプレーヤーにストレスを強いるタイプのゲームだが、ここはもう少し緩和してくれてもいいと思う。うーむ。
ちなみにマップ画面での「倉庫」のようなものもない。余剰品はとにかく売るか捨てるかして減らすしかない。
アイテムを持ち帰るのは、ローグライクの大事な快感要素である。今作のアイテム周りはそれを減退させていると感じた。
繰り返すが、ゲーム性、調整だってのも分かるのだ。うーん。本家でも、こんなに厳しいのかな……。

シェゾは完全に一人旅だが、アルルは実はカーバンクルを連れている。……が、原作準拠なのか、戦闘にはほぼ参加しない。
だが普通に1キャラ分のスペースを占め、基本的にアルルの後を付いてくる。そして「敵に攻撃されない」という特徴を持つ。
なので、通路上で 敵-カーバンクルーアルル の並びになれば、アルルはカーバンクル越しに一方的に攻撃可能。
役立たずではあるが、上手く使えばということか。……ただこんな美味しい場面はそうそう作れないし、貫通攻撃はMPを食う。
結局ほぼアルル一人旅である。もう少しカーに使い道があればと思うが、まぁマスコットキャラだからこれでいいのか。はぁ。

しかしルルーのお供・ミノタウロスは、ある意味カーバンクルより酷い。序盤こそ非常に頼りになる相方だが、序盤だけだ。
中盤以降、ルルーのレベルが上っても何故かミノは全然強くならず、やがては殆ど何の役にも立たない足手まといと化す。
それでいてカーと違って攻撃能力があるので、目に付いた敵にいちいち向かっていき、玉砕する。非常に阿呆なCPUである。
ローグライクのシステム上、離れた場所で戦闘が始まると、そこに駆けつけるのは大変だ。1歩毎に戦闘が進行するからだ。
前述のようにミノは途中から糞雑魚と化すので、歩いてる最中に近くの敵に勝手に喧嘩を売ったりしたら、もうほぼ死亡確定。
わざわざパートナー制にしたのに、この調整はどういうことなんだ。これは明確におかしい。製作者、手ぇ抜きすぎである。
まぁその分ルルーが強いからゲームは進められるが。ちなみにミノが死んでもペナルティはなく、次のダンジョンじゃ復活する。
パートナーが相応に強ければ、上手く利用して攻略する楽しみを作れたと思う。ハッキリ言ってルルーとシェゾはやること変わらん。
明らかにパートナーの調整出来なくなったから、ミノ捨ててルルーだけに集中してるんだよなぁ。情けない。はぁ。

ゲームに慣れたら、後はアルルを含め割とスムーズに攻略出来た。……と言っても、「ローグライクの悲しみ」は何度もあった。
説明するまでもない、ダンジョン奥地での死である。かけた労力、時間、偶然の幸運、手に入れたアイテム……全てが、パー。
よく知られたシステムではあるが、とてつもなく厳しい。ちなみに階層毎に中断セーブが可能だが、再開時に消えるから関係ない。
いやぁ、これは心に来るねぇ。「ファイアーエムブレム」も似たようなもんだが、あちらは繰り返して攻略する余地がある。
ローグライクは手探りで進んでる中、突然の死! である。何と言うか、受け入れられない。……マジで? と思ってしまう。
「経験値は指に貯まるもの」なんて格言もあるが、そんなんより俺の頑張り返してよ! 「成果」が欲しいんだよ俺は!!
そう多くはなかったが、各キャラ数回はこの悲しみを味わった。俺の心は鍛えられただろうか。分からん。
レベル保持制はあれど、「死ねば全部パー」「中途セーブ不可」は今作も同じである。……これでも、シレンより甘いのか?
一体本家シレンはどんだけ難しいんだ……ますます怖いイメージが固まっちまうなぁ。うーむ……。

グラフィックは普通。可もなく不可もなく。サターン終盤だということを考えるともう少し頑張ってほしかったかな。
だが音楽は良かった。各ダンジョンのBGMが良好で、単調な展開の退屈さをかなり軽減してくれていたと思う。
俺は特に「ぷよぷよダンジョン」の4~10階、あとボス戦のテーマが気に入ったな。意外なとこでいい仕事に巡り会えた感じだ。
そのうち出力をPCに繋ぎ、手製サントラを作る予定。今はこういうことを簡単にやれるのがいいね。
あ、ちなみに今回のプレーのために、撤収・保管しておいた比類なきブラウン管テレビを復活させた。以後常駐予定。
一昨年の「ダークセイバー」はPC出力でプレーしたんだが、やっぱ画面に不満があったので、思い切った。やって良かった。
まぁPC出力も場所を取らないという計り知れないメリットがあるし、今後はその時の気分によって使い分けようと思う。
古いゲームを今やるのは、それだけで色々と大変だ。サターンゲームもデータ化されればいいだけど……ね。


物語は、ぷよぷよでもお馴染みのサタンさまが、カーバンクル(大好きらしい)を我が物にするためテーマパークを作るというもの。
そこに「究極の魔法」が眠ると宣伝し、3人はまんまと誘き寄せられる。そして3人それぞれに究極の魔法を目指す。
各ダンジョン(ゲーム的にはアクションテーマパーク)を突破してオーブを集めていくと、最終的にサタンとの決戦となる。
このオーブは各ダンジョンで「すけとうだら」「ハーピー」といった見知ったキャラがボスとして守っている。
対決前にはぷよぷよっぽい掛け合いもある。この辺、サービスなんだろうけど……正直俺には別にどうとも感じないものだった。
それよりどのキャラもボイスの棒読みが酷いことが非常に気になった。明らかに素人(社員?)がやってて、聞けたもんじゃない。
「予想外の大ヒット」となったぷよぷよの時はともかく、今作は本格的に作り、正面からヒットを狙って売ったはずだ。
こんな素人仕事を、それも全キャラに充てていいわけがなかろう。非常に情けない。はぁ。

んでサタンを倒せばED。つっても魔法は手に入らず、実に中途半端な形だ。もちろん3キャラそれぞれでクリアーする必要がある。
……だが、ここからが今作最大の問題点で……実はこれ、「真のED」ではないのだ。それは「隠しダンジョン」クリアー後なのだ。
3人それぞれでサタンを倒すと、最終ダンジョン「アルティメットタワー」が登場する。魔法はここに隠されているらしい。
しかし、だ。これまでのダンジョンは、3→10→15→20階 という流れでゲーム進行とともに大きくなっていった。
サタンの待つ最終ダンジョンでさえ20階だったわけだ。……だがアルティメットタワーは、何と、100階まであるという。
いやいやいやいや、ちょっと待てやボケェ!! 20階でEDを迎えたプレーヤーに、次は100階へ挑めと? でないと真ED見せないと?
これは、ない。あり得ない。もちろん最終ダンジョンだけに敵の強さも相応で、下の階層は楽だなんてことは全然ない。
無理、無理です。一応アルルとルルーで挑戦し、30階までは行けたけど、それでヒーヒー。何より精神力が保たんわこんなん。
クリア後の隠しダンジョンというだけなら別に構わんが、今作はこれの突破が真EDの条件なのである。無茶苦茶にもほどがある。
これは色んな意味で俺には無理と判断し、ここでゲームを終えた。一応表のEDは見たし、ちゃんとプレーしたと言える。多分。
……それにしても、100階はないだろう。思い切り譲歩して、50階だろう。どんだけプレーヤーに試練を与えるんだよ。
しかも今作の場合、完全クリアーをするなら3人分だよ? 本当にあり得ん。どういう感覚で作ってんだよ。
精神的にしんどいってのは、前述の「単調・冗長」も大いに関係する。30階までですらかなり飽き気味だった。
何だかなぁ。何だかんだで楽しくプレー出来たと思うが、最後のダンジョンの途中で力尽きました。「らしい」オチかか。はぁ。

ふぅ。最終ダンジョンはともかく、そこまでは楽しく遊べたと思う。今になって、サターンに、自主的に何度も電源を入れた。
つまり、サターンは俺にとって現役ゲーム機である。それでいい。その確認のためにやったんだから。……てのは違うか。はは
今作はその後、PSにて「わくぷよダンジョン決定盤」としてリメイクされた。色々調整が入り、遊びやすくなってるらしい。
……しかしPS版はコンパイル倒産のなんやかんやに巻き込まれ、出回りが悪く、今では凄まじいプレミアがついている。
そのお値段、Amazonで、何と中古60000円!! 無茶苦茶である。一般販売されたソフトの中では上位のプレミアっぷりではないか。
ちなみにPS版のサントラもあるのだが、こちらは40000円。……全く、何かの間違いじゃないかと言いたくなる。
こういうプレミアはメーカー側には何の旨みもないので、現代的再販法・DL版の発売が望まれる。ゲームアーカイブス版が。
……が、これもコンパイル倒産に絡む版権のナンチャラがあるのか、実現していない。多分今後もないだろう。
サターン版ならまぁ普通に手に入るが、「今からわくぷよやるならサターンだよ」なんて……そこまでのゲームか? となる。
どうしようもなく、「過去のゲーム」だな。こればっかりはどうしようもない。サターンは現役ではないのだ。はぁ

じゃあ今作の、「ローグライク系入門」としての役割はどうだっただろう。厳しさは分かった気がするが、真の面白さ、は?
このジャンルは、実際やるかどうかはともかく、「1000回潜りたくなる」ようになってこそ、真にハマれているというものだろう。
だが今作ではその境地に至れなかった。クリア(表)の道中は楽しめたが、その過程を繰り返したくなる魅力はない。
残念ながらそこは期待外れだった、か。……それとも、俺はローグライク、いやシレンを過大評価してるのか?
あのシリーズもぶっちゃけ右肩下がりだもんな。SFC時代は至高のゲームだったかもしれんが、今は時代が違うんだから。
……いやいや。それを実感するためにも、一度じっくりやってみなきゃならんだろう。うーむ、そうだよなぁ。そうなんだよ。
今だと最新作はVITA「シレン5+」である。これ結構安いんで、何度か買う気になったことがある。今も前向きに考えている。
やり残した初代に固執せず、最新作を狙うってのもアリだよな。……まぁ今はいいや。のんびり考えよう。
ローグライクは厳しい。そこは間違いない。気楽にはやれん。それなりの覚悟を持って臨まんとな。何を大袈裟な……。

シレンの勢いは落ちたが、ローグライクの名前は結構色んなゲームで見る。俺が知らんだけで、同系統の作品は多いのだろう。
VITAのギャルゲやスマホゲでも幾つか見た気がする。そっちの方を見てみるのもいいかもな。……VITAの方ね。へ。
わくぷよに期待した「ローグライク入門」の現代版はその辺にあるかもしれんし。……って俺、いちいちビビりすぎかなぁ。
グダグダ言わんとやってみればいいのに。ゲーム性はもう大体見えてるんだし、そこまで未知じゃない。やれるさ。
何をそんなにビビってるのよ? ……そんなに「成果」が消えることが怖いの? はい。そこなんだよなぁ。
俺って所謂「こまめなセーブ」が好きなタイプだからね。性格的に、ローグライクとはどうしても合わないのかもしれん。
けど「ゲームの厳しさ」は、割と好むところである。挑戦したい気持ちはある。そこは大事にしたい。いずれやる。やったんよ。
比類なき古の大発明・ローグライクゲームへの挑戦心を新たに燃え上がらせて終わり。行ったんよ。100階でも1000回でも!!!

……そ、そのうち、ね。だってホラ……今はその、色々忙しいし。時間ないし。いつかやるから。いつか本気だすから。
はぁ……。









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4 コメント

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Unknown (mizz)
2016-01-25 16:35:55
随分遅くなってしまいましたが
あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

新年の挨拶しなきゃと思って
連日訪問してはいたんですが

モンスターバトルロードもロックマンもやったことないし…
じゃあ去年の最後のエントリに…
でも、猫ちゃんのことなんと言っていいか…

と迷ってるうちに
こんな日にまでズレこんでしまいました。



ローグライクは確かにストレスたまりますよね。
ああいうタイプの制約ならではなので
仕方ない部分もありますが。

あの手のタイプのゲームとやりこみ要素は
相性が悪い気がします。
やりこみもストレスと紙一重なので。

それなのに100階とか、苦行ですよねw

ローグライクを一般的に広めた初代トルネコは
その点うまいこと作られてたような。

うろ覚えですが、27階で目的のブツ取ったら
後は帰ればいいんですが、
行きたい人はもっともっと深く潜れるよ、みたいな
ユーザー任せになってた記憶があります。

あちらは、やりこみらしいやりこみ要素は
バイキルトやスカラの巻物で
武器防具強化するくらいでしたし。
Unknown (S・R)
2016-01-25 20:30:02
わくぷよは結構好きでした。
PS版プレミアついてたんですね……10年?くらい前に買ったときはふつーの中古価格でしたけど。
PSだからだと思いますが、ぜんぜん感想違います。クッソぬるい。アルティメットタワーが一番ぬるいという笑える難易度になってます。なぜなら、レベルアップアイテムがごろごろ落ちまくってて余裕でレベル100を超えるからです。SS版では多分そうではないんでしょうね。
まあそれ以外も大して難しかった記憶は無いですが。

それより私としてはシェゾでセリリと仲良くしてた記憶しか残ってません。アルルとルルーはダンジョン進んでた事しか覚えてないのに。
あとはスタッフロールの曲がいい曲だなと思ったくらいですかね。

ローグライクはあんまりやりませんが、シレン5とか世界樹の不思議なダンジョン(略称セカダン)はやりました。一応トルネコ1とかシレンもちょっとやってますけど。シレンはテーブルマウンテンに上りきれない程度ですけどね……

で、お察しの通りアイテムの取捨選択やらもろもろシレンのほうがきっついです。と言っても最近の作品なら言うほど難しくは無いですね。本編はそこそこに裏ダンジョン的な高難度やってねって感じで。アイテム持込なしとか鑑定とかマイナス・スカアイテム増量とかで難度を調整すると。

ローグライクの基礎としては「キリトの大冒険・しあわせの箱の花婿」ってなスレがやる夫スレ……っていうか主人公キリトですけど、そういうのがあるんで興味がありましたらぜひ。慣れればローグライクもいいものですよ。
Unknown (ota)
2016-01-25 23:55:19
>>mizzさん
遅ればせながらあけましておめでとうございます、でしょうかw
色々気を使って頂いてすみません。今年もよろしくお願いします。

>ローグライクは確かにストレスたまりますよね。
ストレス→開放や達成の快感 はゲームの基本ではありますが、このジャンルはその配分がかなり極端だと思います。
セーブ出来ず、何十分、下手すりゃ何時間のプレーが一瞬で消え去る……冷静に考えたら正気の沙汰じゃありませんw
もちろんそれに見合う達成感を用意してあるからファンが多いわけですが。今作はそこは足りないと感じました。
100階はマジやってられません。苦行を強いるなら、相応の面白さや快感を用意してもらわないと……。

>うろ覚えですが、27階で目的のブツ取ったら
>後は帰ればいいんですが、
>行きたい人はもっともっと深く潜れるよ、みたいな
>ユーザー任せになってた記憶があります。
ほうほう。それくらいなら適切な感じですな。今作は真ED見るのに100階行かなきゃならんのでw やれやれ。
俺はトルネコシリーズも一切やってないんですが、ドラクエ好きとしては何気に非常に勿体無いことをしたんじゃないかと思ってます。
実はシレンよりトルネコの方に挑戦してみたいんですが、現行機での環境がないんですよね。新作は無理でもVC化してくれんかなぁ……。
Unknown (ota)
2016-01-26 00:40:17
>>S・Rさん
おお、PS版経験ありですか! それは貴重な。今でも持ってるなら大事にした方がいいですよw
確かにサターン版より易しめに調整されてるらしいですね。一方、ダンジョンに変化を付け、飽きさせない工夫もされてるとか。
レベルアップアイテムって、黄金のりんごでしょうか……ンなもん1個も拾ったことないですw いいなぁ……。

不思議のダンジョンも色々やってるんですね。さすが。そういや世界樹やポケモンともコラボしてましたな。その辺もありか……。
>で、お察しの通りアイテムの取捨選択やらもろもろシレンのほうがきっついです。
あーそうなんですか。ここは大事な快感要素だから緩めにしてほしいんですが……うーむ。
でもローグライクは裏ダンジョン制覇まで視野に入れるならともかく、表EDまでなら普通に遊べそうですね。
寧ろその意味では今作の方がキツイのか。ともあれ、いずれやらなきゃならんジャンルではあると改めて思いました。
トルネコ最新作を出してくれると一番いいんですけど……ないかなぁ。

>「キリトの大冒険・しあわせの箱の花婿」ってなスレがやる夫スレ……っていうか主人公キリトですけど、そういうのがあるんで興味がありましたらぜひ
まさかのやる夫スレw あざます、覚えておきます。

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