大多喜町観光協会 サポーター

大多喜町の良いところを、ジャンルを問わず☆魅力まるごと☆ご紹介します。

自粛しながら活性化をしましょう

2011年03月31日 | 大多喜町の観光スポット

東北、関東大震災により各種催しが中止されたり観光を中止したりあいついでおります。

いすみ鉄道の予約もキャンセル、養老渓谷の宿泊もキャンセル今観光地は閑古鳥状態です。

一部の旅館では宿泊はご遠慮いただいているところもあります。

いすみ鉄道沿線の菜の花は今が見頃です。

桜は昨年よりもちょっと遅れているみたいですが大多喜城の桜は見ごたえがあります。

被災地の方々への心遣いは大切なことです。

人それぞれができることで頑張りましょう。

一刻も早い復興を期待します。

 

大多喜町の観光案内は観光本陣まで

0470-80-1146

 

 

舗装の中で頑張る菜の花

昨年の4月5日の大多喜城の桜


大多喜城さくらまつりについて

2011年03月18日 | 大多喜町のイベント

大多喜城周辺で開催予定の「大多喜城さくらまつり」は、東北地方太平洋沖地震の影響により、内容を見直しましたのでお知らせします。

             

 ・イベント系(琴、お茶会等)   中止

 ・出店系(物品販売等)     決まり次第、お知らせします

 

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*3月19日追記

千葉県立中央博物館(大多喜城)からのお知らせ


中央博物館大多喜城分館は、3月19日より4月3日まで開館いたします
ただし、3月23日(水)及び3月24日(木)は、12時より開館します。
4月5日以降の開館予定につきましては、4月当初に掲載させていただきます。
なお、3/25~4/10に予定していたライトアップは、節電のため中止いたします。

http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/


(2011年3月19日9時)

 

 

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で被災された方々に、謹んでお見舞い申し上げます。また一刻も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます


義援金受け付け

2011年03月16日 | サポーター情報

東北関東大震災の義援金

 

東北関東大震災の義援金を受け付けています。

 

 3月11日に発生した東北関東大震災の義援金を受け付けています。

 この義援金は、日本赤十字社から被災された方々に届けられます。

 

 日本赤十字社大多喜町分区では、募金箱を設置しました。

 

  設置場所は、老人福祉センター、役場、各出張所です。

 

お問い合わせ 

健康福祉課 82-2111(241)
日本赤十字社大多喜町分区 82-4969

 

旭市ホームページより

【災害ボランティアの受付】
旭市災害ボランティアセンター
電話:0479-57-5115


旭市役所では義援金の受付もされています。


【東北地方太平洋沖地震による旭市災害義援金について】


平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に対し、多くの皆様から物資等のご支援をいただきありがとうございます。旭市では現在被災された方への支援などを目的に義援金を受け付けています。

【義援金の受入方法】
1 振込みの場合
・金融機関名:千葉銀行 旭支店
・預金種目:普通預金
・口座番号:3483907
・口座名義:旭市災害義援金(アサヒシサイガイギエンキン)
※下記の金融機関本店・支店の窓口での振込手数料は無料となります。但し、窓口以外(ATM等)での振込および他の金融機関からの振込手数料は振込人のご負担となります。
  千葉銀行・銚子信用金庫・京葉銀行 (順不同)

2 現金書留の場合(書留料金は有料です)
・送付先
 郵便番号 289-2595
 千葉県旭市二の1920番地
 旭市会計課(旭市災害義援金)
・郵便物の種類
 現金書留

3 ご持参いただける場合
 旭市役所 会計課
電話:0479-62-5335

※悪質な詐欺にご注意を!
市の関係者が個人や企業・団体に個別に義援金を呼びかけることはありません。
電話や訪問等により個別に寄付金や義援金を求めてきた場合には、十分注意してください。


五月人形特別企画展 本多忠勝祭り

2011年03月10日 | 大多喜町の近隣地域情報

 千葉県民の端午の節句はコレに決まり!
千葉ゆかりの戦国武将、本多忠勝祭り開催中!!

 

 

会場は、大多喜町のお隣、市原市姉崎の株式会社鯉徳にて5月5日まで開催します!
詳しくは、鯉徳HP又は、店長さんのブログをご覧ください

 鯉徳HP→  http://www.koitoku.co.jp/
店長さんのブログ→  http://koitoku.blog100.fc2.com/


テレビ東京「空から日本を見てみよう」小湊鉄道が出ます! 

2011年03月10日 | サポーター情報

テレビ東京3月10日(木) 夜7時58分から放送 

空から日本を見てみよう

『千葉ローカル線』 小湊鉄道が出ますよ。

写真右が小湊鉄道、左はいすみ鉄道・ムーミン列車。上総中野駅にて。

 

千葉県を走る3つのローカル鉄道を大特集!

 

銚子電気鉄道、千葉モノレール、小湊鉄道の上空をひとっ飛び!

番組ホームページでは予告動画がご覧いただけます。 
http://www.tv-tokyo.co.jp/sorakara/


鉄道写真家・中井精也さんといすみ鉄道沿線

2011年03月10日 | サポーター情報

皆様、掲示板『うえるかむ大多喜』に投稿ありがとうございます。

さて☆

暮らしに役立つ! 人生が輝く! とっておきの情報満載!

3月11日NHKこんにちは いっと6けん』で、

鉄道写真家・中井精也先生がいすみ鉄道沿線をレポート

いすみ鉄道キハ撮影会で、すっかりお馴染みの中井精也先生のブログをご覧ください。

http://railman.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/223-4a5b.html

*写真は、キハ撮影会の日に、中井精也先生と、小説『忠朝と伊三』著者・久我原さん(大多喜町観光本陣前にて)

 

番組ホームページ http://www.nhk.or.jp/shutoken/program/b-det0005.html

番組は暮らしに役立ち、いすみ鉄道沿線で人生が輝く!

春を迎えて(いすみ鉄道車窓)

 動画は昨年3月末頃のものです。制作soychickenさん。 いつもありがとうございます


大多喜城さくらまつり 

2011年03月07日 | 大多喜町の観光スポット

ようこそ 春薫る大多喜城 さくらまつり 

ちょっと早いですが、カレンダーに〇をつけておいてくださいね。

大多喜城さくらまつり
3月26日から4月3日まで
イベント開催日は4月2日と3日です。


いすみ鉄道をご利用ください。
デンタルサポート大多喜駅です。

上総中野「七面山さくらまつり」同時開催。 

 


美空ひばり妹 佐藤勢津子 チャリティー歌謡ショー

2011年03月06日 | サポーター情報

美空ひばりの妹であります、佐藤勢津子さんの歌謡ショ―が開催されます。  

 日 時  平成23年3月13日(日) 12時30分開演  

 場 所  大多喜町中央公民館  

 入場料  2000円(自由席)              
        入場券は、大多喜町観光協会で発売中 

        電話 0470-80-1146


いすみ鉄道フォトコンテスト展

2011年03月05日 | 大多喜旅の思い出

いすみ鉄道フォトコンテスト展

大多喜町で写真を見よう・撮ろう!

展示期間/平成23年3月4日(金)~3月24日(木)*毎週月曜日休館

場所/大多喜町中央公民館 *大多喜駅下車徒歩15分

 

展示期間/平成23年4月6日~4月15日(金) *毎週月曜日休館

場所/大多喜町観光本陣(大多喜駅前)

お問い合わせ いすみ鉄道友の会事務局 TEL0470-82-2111

*画像はautoktさんより「うえるかむ大多喜」へ投稿していただきました。


養老渓谷の温泉に うえるかむ!

2011年03月04日 | 大多喜町 養老渓谷

うえるかむ 渓谷温泉郷

 いい湯だな! いい湯だよ!

養老渓谷の温泉は、ラジウム鉱泉と天然ガスを利用した県下で数少ない温泉で、お湯の色が黒くぬるっとした肌触りの黒湯の温泉が多いほか、帰り温泉も気です。

、美肌効果、リウマチ、関節痛、冷え性などの効能があります。

ぜひ養老渓谷の温泉に入りにきてみませんか。



養老渓谷散策マップ     ホテル、民宿リスト

お問い合わせは、大多喜町企画商工観光課
TEL:0470-82-2111
大多喜町観光協会  TEL:0470-80-1146

養老渓谷温泉郷 http://www.yorokeikoku.com/


第5回大多喜城手づくり甲冑教室受講生募集

2011年03月03日 | 大多喜町の観光スポット

第5回手づくり甲冑教室受講生募集 

今、蘇る武士の魂・その魂と心をつくる喜びと感動  

― 初心者、大歓迎 あなたも戦国甲冑づくりに挑戦しませんか ― 

 

     時代は今甲冑ブームです。戦国武将にあこがれを抱く方、自分の甲冑がほしい方、物づくりと新しい仲間づくりをめざす方々、あなたも戦国武将の甲冑を作り、世界に一つしかない甲冑を    まとい、大多喜のお城まつりや館山の里見まつり、久留里のお城まつりなどの行事に参加してみませんか。 

    大多喜の手づくり甲冑教室は、第5回となり約100領の甲冑が完成しています。仲間の町外の制作者を含め約65名となりました。仲良く活動しています。初心者を皆さんを優先した甲冑教室  を開催いたしますので、お仲間を誘い合い是非参加してください。 

 

 

― 募集要領 ―

開催期日  平成23年4月~9月までの原則第2と第4日曜日

開催時間  午後1時30分~3時30分まで

開催場所  大多喜駅前  観光本陣(観光案内所)

形式種類  当世具足、二枚胴、安土桃山から江戸時代初期

講  師  大多喜城手づくり甲冑会による

参加費用  約30,000円(材料代、講師謝礼)

募集人員  20人(定員になり次第締め切ります)

申し込み  大多喜町お城まつり実行委員会(観光本陣内)

        電話 0470-80-1146

 

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第5回手づくり甲冑教室参加申込書

 

私は、第5回手づくり甲冑教室に参加したいので下記のとおり申込いたします。

 

     大多喜町お城まつり実行委員会 御中

                                      平成23年   月    日

                              

 参加者 住  所 

       ふりかな

                        氏  名                         (  才)

                            電話番号

 

 ◎受講生をお待ちしております。

  ◎申込は、大多喜町お城まつり実行委員会「観光本陣内」

   TEL 0470―80ー1146

 手づくり甲冑教室及び甲冑会の主な活動

     教室風景

    

 

 甲冑会の活動(大多喜お城まつりPR、近隣甲冑会との交流)

 ・小田原北條五代祭り参加                   ・参加準備風景

        

  ・久留里城まつり                         ・千葉パルコ戦国祭

               

  ・手づくり甲冑展の開催                    ・大多喜お城まつり

          

 


小説 本多忠朝と伊三 27

2011年03月02日 | ☆おおたき観光協会大河ドラマ 本多忠朝

      

本多忠勝     画像提供HP     本多忠朝

 

市川市在住・久我原さんの妄想の入った小説で~す 

第2部  忠朝と伊三 27

 

 

これまでのお話 1~26 は コチラ

伊三が風邪で三日寝込んでから、およそ一カ月がたった二月のある日。
 寒さが緩み、国吉原の田んぼの周りには黄色い菜の花がポツリポツリと咲いている。その菜の花を摘むサキとホリベエの姿を伊三はぼんやりと眺めている。
(サキはキヨに似てきた。)
 あの三日間の夢の中で、キヨがサキになり、サキがキヨになった事を思い出し、伊三は胸が締め付けられる思いがした。伊三はホリベエがサキと仲良く菜の花を摘む姿に嫉妬を覚えていた。キヨが生きていれば、、、二人の姿を自分とキヨの姿に重ね合わせた。
 そんなことを考えているとは知らずに、サキとホリベエが伊三のところにやってきて、
「おとう、あったかくなってきたな。ほら、こんなに採れたよ。今日の晩のおかずだ。」
と、伊三の目の前に菜の花を差し出した。
 サキは長田の妻、きよから菜の花をゆでて、醤油につけて食べる方法を教わってきたので、伊三にも食べさせてやろうと、この日は菜の花摘みに伊三を誘い出したのであった。風邪をひいて寝込んでから伊三は元気がない。もともと口数は少ないが、丸一日、黙っている事もあってホリベエとサキは心配していたので、春の陽気に誘われて元気づけようと伊三を外に連れ出したのであった。
「こんなもんが、食えるのか?」
 伊三は菜の花をじっと見つめた。
「ああ、長田様の奥方様に料理の仕方を教えてもらったけど、おいしいよう。」
「そっか。楽しみだな。」
・・と言う割には伊三の顔は全く楽しそうではなかった。風邪はすっかり治っているが、なぜか伊三のこころはすっきりとしない。あの三日間の間に見た夢が気になって仕方がなかった。特に忠勝の悲しそうな顔が伊三の頭の片隅にこびりついて、軽い頭痛を感じることもあった。
 せっかく連れ出したが、ぼんやりと座り込んでいる伊三を見て、サキは誘い出した事が必ずしも伊三のためにはなっていないのかと思いなおした。
「おとう、疲れてるみたいだな。帰るか?」
「ああ。」
「迷惑だったか、、な?」
「なにが?」
「無理やり連れ出しちまったみたいで、、、」
 サキの申し訳なさそうな顔を見て、伊三は力なく笑い、立ち上がった。
「そんなことはねえ。ありがとよ。」
 家に帰り、サキが湯を沸かし、菜の花をゆでていると長田がたずねてきた。これから、行元寺に行くのだが、伊三もついて来いと言うのだ。はて、何の用だろうと思ったが、長田は理由も言わずにさっさと歩きだしてしまった。
 行元寺に着くと、定賢が二人を出迎えた。
「おお、伊三も一緒に参ったか。御苦労、御苦労。」
 定賢にいざなわれて、本堂に上がった長田と伊三は祭壇に手を合わせた。不思議と伊三はわずかに心が静まる感じがした。その伊三の表情がかすかに和らいだのを見て、
「伊三、何か悩みでもあるのかな。一人、心にしまっているよりは口に出してしまった方が身も心も楽になるぞ。」
と定賢が言われて伊三はあの三日間に見た夢の話をした。
「なんであんな夢を見たのか。おれは忠朝様の家来になることをあきらめていたのに、忠勝様の霊が現れて忠朝様の家来になれと言う。おれはこれから殿様のためにうめえ米が作れる百姓になると決めたのに、忠勝様は家来になって忠朝様をお守りしろとおっしゃった。やはり、仰せに従わなければいけないのでしょうか。おれはどうすればよいのか分からなくなりました。」
「ふむ。伊三、わしが思うにそれは忠勝様の霊ではあるまい。」
「いや、間違いありません。一度しかお会いしたことはありませんが、あのお顔は先代の殿様に間違いはありません。」
「いやいや、そう言うことではない。お前の心に潜む願いが忠勝公のお姿を借りて夢の中に現れたということだ。」
「??」
「伊三、お前はもともと忠朝様の家来になりたいと思っていたろう。」
「はい。」
「それが、わしのもとで暮らし、米を育てていくうちに、今度は立派な百姓になろうと思い始めた。ついには家来になりたいと言う気持ちよりもうまい米を作りたいという気持ちが強くなってきた。」
「ええ、まあ、そうだと思います。」
「ところが、病に伏した時に、知らず知らずに抑え込んでいたお前の希望が忠勝公の姿となって夢に現れたのだろう。」
「でも、夢の中には、岩和田の茂平さんや、長田様も出てきました。」
「それは、全てがお前の気持ちの現れだろうよ。生まれ故郷への思い、恩人である長田殿への感謝。みな、お前には大切な人々だろう。自分がどうすれば、誰が喜んでくれるかを考えて、その人々を夢の中に呼び出してしまったんだろう。それにしても、わしが出てきて出家しろとは、うれしい事よ。」
「じょ、冗談ではありません。なんになるにしても、、、、坊主だけは嫌だ。」
「ほほ、正直な。しかし、まあ、わしの事も慕ってくれているということには違いあるまい。うれしい事じゃ。」
 伊三は、はずかしくなりうつむいてしまった。
「まあ、いずれにしても、伊三、好きなように生きろ。誰もお前をしばりはしない。米を作りたければ、米を作れ。岩和田に帰りたければ、岩和田に帰ればよい。忠朝様に奉公するなら、それも良い。それとも、出家するか?わしはそれが一番良いと思うがな。」
「いや、そればかりは、、、」
「ほほ。やっぱり嫌か。」
 それまで定賢の話をじっと聞いていた長田が口を開いた。
「定賢様、そのような事を申されては困ります。伊三が勝手に岩和田に帰ったり、お城に奉公することなどできようはずがありません。」
「長田殿、そうこわい顔をされるな。本当に岩和田や大多喜のお城に行けと言っているのではない。自分の本当の気持ちを押し殺すことはないと言っているのだ。忠朝様の家来になりたいと言う希望を捨てきれないのに、自分にうそをついて、米作りをするのは良くないと言うことだ。希望を捨てるのと、かなわぬまでも夢を持って今の仕事にむきあうのでは、おのずから作る米の味も違ってくる、と言うことだ。」
「なるほど。しかし、夢を持つと言うのは欲望の現れともいえませんか。煩悩を捨てろと言う教えに反するのでは。」
「なに、まあ、そんなことを言っても生身の人間じゃ。希望をもちつつも、つまらぬ煩悩を捨てる努力をするぐらいが伊三にはちょうど良い。」
 定賢の言葉に伊三は頭を下げた。
「ありがとうございます。よくわからないところもありましたが、気持ちは楽になりました。」
 定賢はにこりとうなずいた。伊三は長田にも頭を下げた。
「長田様、おれが悩んでいるんで、誘って下すったんですね。ありがとうございます。」
「いや、お前がそんなことで悩んでいるとは知らなかった。実はな、、、」
 長田が本来の用件を話だした。
 伊三が風邪で寝込む前に行元寺を訪れた日に出会った異相の浪人平沢嘉平のことを、定賢は長田に話をした。長田も元は万喜城の土岐家に仕えていたので、もしかしたら平沢の事を知っているかと思ったからである。知っているどころの話ではなかった。万喜城が落城したあの日、長田は平沢と共に戦っていた。敵は今の主人、忠朝の父、本多忠勝であった。
 その平沢が養老渓谷の山小屋でひっそりと暮らしているという話を定賢から聞いた長田は、中根忠古にそのことを話した。忠古は黙って、長田の話を聞いていたが、
「お前に任せよう。」
とだけ言った。
 長田はとにかく、平沢に会いに行ってみようと思い、今日は定賢から平沢の様子を詳しく聞くためにやってきたのだ。なぜか、渓谷には伊三も連れて行こうと思い、それで、伊三を連れてきたのだが、伊三が忠朝の家来になるか、百姓を続けるかというとんでもない悩みを抱えているとは全く知らなかった。少々、あきれてしまった。
「定賢様、実は嘉平を渓谷まで連れて行ったのは私でございます。」
 長田は落城の日とその後の事を話し始めた。
 本多軍の猛攻撃の前に、土岐軍は敗色濃厚、城主の土岐為頼は自刃したとも、わずかな側近と供に万喜城を脱出したともいわれ、落城のときには行方がわからなかった。長田と平沢たちが隠れていた米蔵には火をかけられ、平沢の顔のやけどはその時のものだと長田は言った。
 万喜城に入城した本多忠勝は、城に残った土岐家の旧臣を集め、本多家に仕える気持ちがあるものは召し抱えるが、その気がないものは万喜からは追放する旨を伝えた。長田は決心がつかず、とりあえず万喜城を出て、意識が戻らない平沢をつれ、養老渓谷へと向かった。
 城を出た時にいた仲間のほとんどは途中で離ればなれとなり、渓谷にたどり着いたのはわずかに四名だけだった。その仲間のひとりの親類に当たると言う年寄り夫婦の小屋に身を寄せることにした。
「はじめは、容赦のない本多勢の攻撃に忠勝公は鬼のような人だと思い、復讐を考えないでもありませんでしたが、山奥で静かに暮らしているうちに、忠勝公が万喜城を出て、大多喜に新しい城と町を作ると言ううわさを聞き、平沢を残し、三人で大多喜を探りに来たのです。すると、元土岐家の者たちが嬉々として働いているではありませんか。話を聞くと、戦場では鬼の様な忠勝公も普段は情が厚く、土岐為頼様の事も敵ながら豪勇の武将と称賛しているとのこと。何よりも土岐家に仕えてきた者たちを、町づくりに重く用いているとのことを聞き、、、」
「長田殿も忠勝公に仕える気持ちになったと。」
「はい。三人で相談して、嘉平のことは養老渓谷の年寄りに任せて、本多家に奉公することにいたしました。」
「なるほどな。」
「嘉平の事は気になっていました。もしや、もう死んでいるのではと思っていましたが、定賢様とお会いしていたとは。」
「で、長田殿はどうなさる。」
「はい。とにかく、嘉平に会い、忠朝様のお考えを話し、なんとか私と一緒に仕事をしてほしいと思います。不自由な体でございます。無理はできないとは思いますが、山奥で恨みを持ち、寂しく暮らすよりは、再び万喜で働く事の方が幸せかと。」
「山に暮らすのと、万喜に戻るのと、どちらが幸せか、、それは平沢殿が決めること。まあ、行くだけ行ってみるがよい。平沢殿の話では、老夫婦が亡くなった後も、その小屋に暮らしているそうだ。」

 三日後の朝、、長田は伊三とともに、養老渓谷へと向けて出発した。

                                          まだまだ 続くよ(●^o^●)

 

 


本多忠勝と本多忠朝

本多忠勝没後400年記念≪動画≫ 制作:いすみ鉄道応援団 写真はいすみ鉄道応援団、戦国画は福田彰宏さん、音楽は、moka(モカ)さんの「ロボット」。大多喜城へは、世界で唯一のムーミン列車・いすみ鉄道をご利用ください。   

大多喜城讃歌

大多喜城讃歌   作詞 尾本信平  作曲 市角源一 ≪1≫ 世は戦国の 房総に    武田や正木の 根古屋(ネゴヤ)城   万喜(マンギ)の土岐(ドキ)と 幾度か   干戈(カンカ)交へし 刈谷原   ああ夢遠し 大多喜城   鐘の音何処 無縁堂 ≪2≫ 三河の本多 忠勝は   徳川勢の 四天王   里見に備へ 舞鶴(ブカク)城   夕陽きらめく 天守閣   ああ夢遠し 大多喜城   冑の絵姿(スガタ) 今に見る ≪3≫ 慶長秋に ロドリゴは   ルソンを出でて 岩和田に   漂着難破 忠朝(タダトモ)の   なさけは世界に 伝はりぬ   ああ夢遠し 大多喜城   支倉(ハセクラ)ローマの 縁かな ≪4≫ 天下を分つ 関ヶ原   大阪冬や 夏の陣   忠朝あはれ 討死す   苔むす墓石(ハカ)や 良玄寺   ああ夢遠し 大多喜城   名将ここに 眠れるか ≪5≫ 京洛の秋 風寒し   薩長土肥か 徳川か   城主の老中 正質(マサタダ)は   幕軍率いて 鳥羽伏見   ああ夢遠し 大多喜城   調練励む 民人も ≪6≫ 昔を偲ぶ 大井戸や   空壕(カラボリ)跡も 草しげし   若殿輩(ワカトノバラ)も 此の城門(モン)を   立ち出てたらむ 花吹雪    ああ夢遠し 大多喜城   影こそ映れ 御禁止(オトメ)川

大多喜町観光本陣(この記事は常時TOPにあります)

大多喜町大多喜270-1(いすみ鉄道大多喜駅前) 電話 0470-80-1146(代)  FAX 0470-82-6860 ○開館時間 午前9時から午後5時 ○休館日 毎週月曜日(祝日等の場合は翌日)及び12月29日から1月3日 〇貸し自転車、人力車あり