大多喜町観光協会 サポーター

大多喜町の良いところを、ジャンルを問わず☆魅力まるごと☆ご紹介します。

週末(休日)は、キハ52の旅でお楽しみください 

2011年05月30日 | 頑張れ!いすみ鉄道

いすみ鉄道よりお知らせ http://www.isumirail.co.jp/ 

いすみ鉄道では週末および休日に国鉄キハ52型ディーゼルカーを使用した臨時観光急行列車を運行しています。

【運転時刻】
急行1号 大多喜 10:18発 ――― 大 原 10:57着
急行2号 大 原 11:12発 ――― 大多喜 11:53着
急行3号 大多喜 13:45発 ――― 大 原 14:23着
急行4号 大 原 14:30発 ――― 大多喜 15:08着
全列車上総東、国吉のみに停車します。
※ご乗車できるのは始発駅のみとなります。

急行列車へのご乗車には乗車券(1日乗車券、定期券可)の他に次の料金がかかります。

1:急行券 大人300円、子供150円
各列車乗車定員制で60枚発行します。座席は自由席です。
発売はご乗車日の列車発車時刻の1時間前から始発駅で発売します。
各列車とも乗車定員に達し次第発売を終了いたします。
事前予約、前売り行いません。(ただし下記の3:前売り座席指定商品を除く)
急行券は1列車、1回に限り有効です。
急行券をお求めの際にはご乗車される人数分の有効な乗車券をご提示ください。

2:急行券・指定席券 大人600円、子供450円
各列車には16席の指定席があります。
発売はご乗車の列車発車時刻の1時間前から始発駅で発売します。
事前予約、前売りは行いません。(ただし下記の3:前売り座席指定商品を除く)
急行券・指定席券は券面記載の列車に限って有効です。
お求めの際にはご乗車される人数分の有効な乗車券をご提示ください。
急行2号につきましては、事前ご予約に空席がある場合のみ当日販売します。

3:前売り座席指定商品のご案内
次の列車はお電話にての前売りご予約を承ります。

ご予約を承る列車 大原 11:12発 大多喜行 急行2号
ご乗車料金 2500円(大人こども同額)
ご乗車料金にはいすみ鉄道線内の乗車券、急行・座席指定料金、お弁当代が含まれます。
ご予約開始日 ご乗車の10日前から2日前まで
ご予約受付時間 午前10時〜午後5時
受付方法 お電話にていすみ鉄道へ直接お掛け下さい。
乗車定員 1日1列車16名(定員になり次第終了となります)
電話 0470−82−2161
午前10時〜午後5時以外の時間帯は、ご予約および空席の問い合わせ等にはお答えいたしませんので、受付時間内におかけくださいますようご協力をお願いいたします。

乗車券への引換方法
ご予約の方は当日11時までにいすみ鉄道大原駅にご集合ください。
いすみ鉄道大原駅売店にて受付、お支払い、乗車券類のお渡しを承ります。

キャンセル料について
お申し込み後、前日までにキャンセルされる場合は50%のキャンセル料がかかります。
当日キャンセル、不参加につきましては100%のキャンセル料をお支払いいただきます。

急行列車へのご乗車方法
1:あらかじめ乗車券、急行券(指定券)をお求めの上、後ろのドアからご乗車ください。
2:ご乗車の際、係員が乗車券、急行券を拝見いたします。
3:この観光列車は途中、上総東、国吉に停車いたしますが、当分の間、途中駅からのご乗車は原則としてできませんのでご注意ください。(下車は可能です)
4:急行列車へのご乗車には1回ごとに急行券をお求めください。
5:車内には一部の座席が指定席扱いとなっております。指定席以外のお席にお座りください。急行券は自由席です。着席できないこともございます。
6:指定席券をお持ちのお客様は始発駅発車前に必ず券面に指定されたお座席に着席してください。
7:指定席と表示された座席は始発駅発車後、空席がある場合はご自由にお座りいただいて結構です。
8:各列車とも途中の国吉駅で約10分間停車いたします。途中下車される場合はお乗り遅れのないようにご注意いただき、同じお座席にお戻りください。

 

画像は、いすみ鉄道ファン様よりお借りしています。


5月31日千葉テレビで放送【鉄道×歯科+まるごみ】

2011年05月30日 | 頑張れ!いすみ鉄道

ごみを拾ってキハ52に乗ろう!

ごみゼロで むし歯ゼロ フェスタin大多喜

【鉄道×歯科+まるごみ】皆様お疲れさまでした

 

  

デンタルサポート㈱中山ちはるさんより

うえるかむ大多喜」にメッセージをいただきました。

雨の中ご参加くださいまして本当にありがとうございます。
皆様が風邪をひいてしまったらどうしよう…とヒヤヒヤです。
今日の様子は31日のチバテレビ、朝の情報番組で放送されます

ぜひご覧ください。
「歯ブラシ乗車証」は本当にレア物ですよ。
手に入れた方の楽しい思い出になってくれたら嬉しいです

画像は、参加された皆様からお借りいたしました


養老渓谷(千葉県) ホタルの乱舞 

2011年05月29日 | 大多喜町 養老渓谷

渓流のきれいな水質と安定をホタルは好みます。
卵から成虫になるまでの約1年、その大部分が水中生活ですから、生息条件としてはそれはもっとも重要なこと。

きれいな水や生い茂る草などに恵まれている養老渓谷。温泉街から歩いて行けるスポットや車で15分程度で行ける場所など何カ所かあります。


ホタルスポットはご宿泊の宿で、そっと お尋ねください。

6月中旬から7月上旬頃まで見ることができます。 

 

養老渓谷温泉郷  http://www.yorokeikoku.com/

 

宿泊は無理という方には、今年もあります!!!

いすみ鉄道・ホタルウオッチングトレイン

6月10日(金)~6月20日(金)毎日運行

詳しくは、いすみ鉄道HP http://www.isumirail.co.jp/topics/2011hotaru/index.html


本多忠勝の甲冑試着体験 (大多喜城)

2011年05月26日 | 本多忠勝 本多忠朝 大多喜城

=千葉県立中央博物館 大多喜城分館=

親子で本多忠勝体験!!

今年度より、大人も子供も、本多忠勝の甲冑の試着体験ができるようになりました。

小・中学生やその保護者を対象に等身大の複製甲冑を試着してもらい、

武士の生活していた時代への興味・関心を持つためのお手伝いをします。

 http://www.chiba-muse.or.jp/SONAN/

 

試着体験は、6月15日(水)「県民の日」

【時間】午前の部は10時からですが、 お申し込み満員となり締め切りました

     午後の部 13時30分~ 募集中!


【場所】当館研修館   【対象】一般10名(受付順) 【参加費】 無料


【申込】電話での事前申込み  TEL 0470-82-3007  

 〒298-0216 千葉県夷隅郡大多喜町大多喜481


【今後の予定】2011年 10月2日(日)、11月3日(木)、12月18日(日)、2012年 2月11日(土・祝)、3月4日(日)

Otaki castle museum has event of wearing a life-sized armors for visitors 7times in a year to have interest a period of samurai. You can join that program besides particular date if you make a reservation. This program is especially popular among foreign visitors.

 

Introduction of Otaki castle - Honda Tadakatsu - http://blog.goo.ne.jp/otakikankou/e/6d68ac1dd897f8f5e3937ed766206088

 


婚活inおおたき 参加者募集!

2011年05月26日 | 大多喜町のイベント

町では、出会いのきっかけを探している独身男女の方々へ、

出会いの場をサポートする「婚活パーティー」を開催いたします。

 

 「婚活パーティー」に参加してみてはいかがですか?

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

開催日は、6月26日(日)午後4時から午後6時まで

詳細は大多喜町HP http://www.town.otaki.chiba.jp/photoreport/h23/konkatsu.html

お問い合わせは、大多喜町役場企画財政課 企画係
TEL:0470-82-2111 内線211・215

事前のお申し込み(5月27日から6月20日まで)が必要です。


ごみゼロで むし歯ゼロ フェスタin大多喜 開催

2011年05月25日 | 頑張れ!いすみ鉄道

ごみを拾ってキハ52に乗ろう!

ごみゼロで むし歯ゼロ フェスタin大多喜

【鉄道×歯科+まるごみ】
 5月29日(日)午前8時、デンタルサポート大多喜駅に集合!!
  

 

歯ブラシの乗車証

かわいいっ

かわいいだけじゃなく、歯ブラシ自体も、良い物です
歯科医師・歯科衛生士が勧めるタイプのもので、デンタルサポートさんの厳しい歯科衛生士達から、OKをもらえた歯ブラシです 
 

8時にゴミ拾い受付開始・スタート。

キハに乗車を希望する方は、拾ったゴミをもって、9時~10時までの間に、デンタルサポート大多喜駅に戻ってきていただくとなります。

「ゴミ拾いをしていただく」ということが趣旨なので、受付時(ゴミ拾い前)には
整理券をお渡しいたしません。


キハは座席数に限りがあり、定員を設けざるをえなかったため、ご迷惑をおかけしておりますが、ぜひイベントに参加していただければと存じます。
よろしくお願いいたします。

詳細はデンタルサポートさんのホームページをご覧ください。http://www.dentalsupport.co.jp/archives/2011/05/52_1.html

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デンタルサポートさんは今年4月からbayfm(ベイエフエム)78.0MHzにて

Dr.’s Happy Hour(ドクターズ ハッピーアワー)を放送開始しています。

毎週土曜日 17時54分から(5分間)

http://www.dentalsupport.co.jp/archives/2011/03/bayfmdrs_happy_hour.html

 

産直おおたき☆日吉和子さん、ありがとうございます。

2011年05月25日 | サポーター情報

産直おおたきが、横浜で表彰されました

おめでとうございます! そして、大多喜のPRありがとうございます。

大多喜町堀之内にある『妙光寺』の若奥様・日吉和子さんは、ご住職のお手伝いをしながら普段は横浜市に住んでいらっしゃいます。


『檀家さんにいただいた野菜や、お寺の敷地のタケノコを横浜のご近所さんにお裾分けすると、「大多喜の野菜は美味しいね」と、とても好評でヒラメキました。
「おおたき」を有名にしたいとずっと考えていましたから、大多喜町に貢献する気持ちで「産直:おおたき」としてはじめてみました。
今は定着して、毎週火曜日にお店を開いています。

皆さん、大多喜町を有名にしましょ~う


今回のこの功績が認められ、表彰されました。

コーヒー豆袋ポスター?は大多喜堀之内のコーヒーさんより寄贈、絵柄、文字は4コマ漫画の作者の方に書いていただいたそうです。産と直を車で結ぶ所などは最高ですね。

まちづくりニュースの4コマ漫画です。

 


大多喜高校生の絵画展 - 大多喜町観光本陣

2011年05月20日 | 大多喜高校の話題 (大高)

大多喜高校美術部から絵をお借りして、観光本陣で5月21日から7月20日まで展示します。

千葉県立大多喜高等学校ホームページ http://www.chiba-c.ed.jp/otaki-h/

  

場所は、いすみ鉄道デンタルサポート大多喜駅前にある、町の観光拠点となる観光センター「大多喜町観光本陣」です。

 

また先月より、美術部原画の生物多様性マップがデンタルサポート大多喜駅に設置されました。

2008年4月から3年間、環境省と千葉県の補助事業として、夷隅川流域の生物多様性の保全・再生活動が進められました。その中で、大多喜町にある小・中・高等学校によって夷隅川自然教室が結成されて、自然観察会や夷隅川や海岸の清掃活動などが行なわれました。そしてその取り組みのまとめとして、多種多様な生きものたちと人間との共存をテーマに、「いすみ鉄道沿線の生物多様性マップ」が、大多喜高等学校、西畑小学校、老川小学校の3校の児童・生徒の手によって描かれました。

大多喜高校の美術部によって描かれた「生物多様性マップ」は、

いすみ鉄道大多喜駅の正面右に設置されています。


大多喜高校美術部の皆さん、ありがとうございます。

皆様、是非おいでください。


初夏は養老渓谷ですよ~!(千葉県)

2011年05月18日 | 大多喜町の観光スポット

現代人の五感は、30年前の半分に退化しているとか? 

森林浴には、リラックス効果や免疫力を向上させる働きがあります。

 

 フィトンチッド、マイナスイオン、1/fゆらぎ・・・と、森と人間をテーマにした研究がどんどん進んでいます。 

  初夏は養老渓谷ですよ! 五感を鍛えましょう!

小湊鉄道・五井駅から1時間ちょっと揺られ、養老渓谷駅で下車。

 

養老渓谷へようこそ!!

 

ハイキングコースはたくさんありますが、下の写真は、養老渓谷駅から白鳥橋まで。

 

温泉街の中にある赤いかわいい橋 出世観音入り口です。(写真下)

 

川の水が気持ちよい季節到来。

養老川には老川小学校児童が放流したアユが泳いでいます。大きくなったでしょうか?

今年のアユの放流は、老川小学校児童の約1,000匹を含め計80,000匹。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/110426/chb11042623010018-n1.htm

スーパーマーケットに並んだアユではなく、ピチピチのアユをご覧くださいね。

 

小鳥のさえずり、深まる青葉、マイナスイオンがまるで目に見えるようです。

 

  

さわやか~・・・、と思ったら、何やら怪しいトンネル。と、感じるか?

織り成す光の彩が美しい、出口が二つある不思議なトンネル「向山トンネル」。 

お地蔵さまに 炭工房はや。地元野菜や炭の販売所「養老渓谷やまびこセンター」。

 

 

やまびこセンターは「老川十字路」というバス停留所前です。

ここからは、「粟又の滝行き」や「養老渓谷行き」、「上総中野駅行き」のバスが出ています。 

バス運行日程表 http://www.town.otaki.chiba.jp/kankou/new/rinjibus.html

バス時刻表 http://www.town.otaki.chiba.jp/kankou/new/tanshoubus.html

上総中野駅からは、人気急上昇の「いすみ鉄道」に乗ってデンタルサポート大多喜駅まで行きましょうか。

 

 

歴史情緒あふれる大多喜城下へようこそ!

いすみ鉄道時刻表 http://www.isumirail.co.jp/timetable/index.html

大多喜町では、観光のご案内をする事務所のことを、「観光本陣」と言います。

観光本陣 http://www.town.otaki.chiba.jp/kankou/spot/kankouhonjin.html

小江戸の街並みを巡るのに便利な貸し自転車や、風情を楽しめる人力車をご利用ください。 

ロビーで、グルメに人気の美味しいアイスクリームとコーヒーをどうぞ。

 

東京から日帰りで、五感に刺激、大きく多くの喜びをお持ち帰りください。

画像は、大多喜町のほんの一部ですので  

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小説 本多忠朝と伊三 28

2011年05月17日 | ☆おおたき観光協会大河ドラマ 本多忠朝

 市川市在住・久我原さんの妄想の入った小説で~す 

第2部  忠朝と伊三 28

これまでのお話 1~27 は コチラ

 

 

 

 長田と伊三が目指す嘉平の住む小屋は、国吉原から南西に直線距離で三里半(およそ十六キロ)、道のりにして約六里(二十四キロ)の粟又と言うところにある。朝早く国吉原を発った二人が養老川を目の前にした時、陽はすでに天の中央にかかろうとしていた。養老川に沿って粟又に向かうだらだらとした上り坂に、朝から歩き通しの二人はさすがに疲れを感じ始めていた。
「伊三、少し休むか。」
 長田はそう言って、行く手の右側にある寺の境内へと入って行った。二人が本堂の前で手を合わせていると、小坊主が現れた。長田が
「粟又に知人を訪ねに行くところだが、少し休ませてくれぬか。」
と頼むと、少し困ったような顔をしたので、
「境内でかまわぬ。」
と言うと、無言でこっくりとうなずいた。
 ここは水月寺という禅寺である。
「長田様、その粟又と言うところはまだ遠いんですか?」
 体力に自信のある伊三だったが、朝から歩きづめで疲労しているところに、だらだらと続く上り坂に足が思うように動かなくなってきた。
「もう四半時もかからないと思うが。どうした、疲れたか?」
「へえ、こんなに歩いたのは久しぶりなもので。」
「すまんな。今日中に大多喜に帰るつもりで急いでしまったが、今日は泊まりになるかもしれんな。」
「・・・・・」
「どうした?」
「いや、なんでもねえ。」
 二人はサキが持たせてくれた弁当を食べ始めた。握り飯と梅干、それにゆでた菜の花。菜の花の食べ方はサキが長田の妻のきよから教えてもらったのだという事を聞くと、
「そうか、きよがな。」
と、長田は満足そうに菜の花を口に含んだ。
「うまいな。」
 長田のうれしそうな顔を見て伊三は思った。
(はて、これがそんなにうまいかのう。)
 自分たちよりもよっぽどうまいものを食べているだろうに、こんな野の花をゆでたものをうれしそうに食べる長田様の気が知れなかった。
 二人が、弁当を食べ終わるとさっきの小坊主が住職らしい僧を連れて境内に現れた。
 小坊主が長田と伊三の方を指さし、住職らしい僧に何か言うと、その僧はこちらを見ながら、うんうんとうなずいていたが、特に小坊主に何か言うでもなく、こちらをじっと見ているだけであった。
「伊三、迷惑をかけてはいかん。そろそろ行くか。」
 二人が僧に向かって頭を下げると、僧も頭を下げて本堂へと消えていった。

 

 それから、四半時後、、、
 伊三と長田は目指す山小屋にたどり着いた。
「確か、この小屋だと思う。ごめん!平沢殿はこちらにおられるか。ごめんくだされ。」
 小屋の前で長田が声をかけたが、返事はない。
「ここに間違いないのですか?」
 伊三に問いに
「間違いはない。確かにこの小屋のはずだ。嘉平、おらぬか。俺だ、長田だ。」
と、長田は嘉平の名を呼びながら戸を叩いたが、やはり返事はない。
「嘉平、俺だ。」
 長田は強引に戸を開けた。薄暗い小屋の中に人の気配はなかった。
「ふむ。留守の様だな。」
 長田と伊三は、主のいない小屋の中に入った。
「伊三、とりあえず、ここでやすみながら帰りを待とう。」
 そう言って、長田はごろりと横になった。そのとたん、すうすうと寝息をたてて、眠ってしまった。朝から歩き通しで疲れていたのだろう。伊三もその横にしゃがみ込み、うつらうつらと起きているような、寝ているような状態になった。
 どのくらいの時が流れたか、小屋の入口に人の気配を感じ、伊三は立ち上がった。
「誰だ?」
 小屋の入口に現れた人影が聞いた。
「伊三でございます。」
「伊三?」
 伊三は思わず名乗ったが、その人影が伊三の事を知っているはずもなかった。
「勝手に人の家に上がり込んで、そなたは盗人か。」
 影は足を引きずりながら伊三に迫ってきた。
「いや、おれは平沢様と言う方を訪ねてきたものです。」
「なに?俺が平沢だ。お前は何者だ?」
 静かだった小屋の空気の流れに長田が目を覚まし、
「伊三、どうした?」
と、体をおこすと、小屋に入ってきた人影に気づき、
「嘉平。久しぶりだな。おれだ、長田だ。」
と言った。
「ながた?」
 薄暗い小屋の中に平沢は目を細め、小屋の中の影が昔の仲間である長田だと気づくと、がっくりと膝をつき、
「な、長田。本当に長田か。」
と、長田に近づきその肩に両手をおいた。そして、二人は抱き合い、、
「生きていてよかった。」
と、長田が言うと、
「ふ、ふざけるな・・・」
と平沢は長田の頭をわしづかみにした。
「すまん。嘉平。お前を一人残して、、、でも、、、生きていてよかった。」
「おまえもな、、元気そうだな。」
 平沢は長田の頭から手を離した。
「二度会うこともないと思っていたが、訪ねてくれてうれしいぞ。」
 平沢の目には涙が浮かんでいる。
 長田は本多忠朝が万喜原の新田開発を計画し、その開墾のため新たな人手を求めている事を話し、今日訪ねてきたのは、平沢にもその仕事を手伝ってほしいためだと言った。しかし、平沢はそれには答ずにじっと長田の顔を見ているだけであった。
「嘉平、どうだ、手伝ってはくれぬか。昔のように一緒に働こうではないか。」
「昔のように?」
「そうだ、昔のようにだ。」
「断る。」
「なぜだ?」
「お前は、元の主人を討った仇のもとで働きをしていて、恥ずかしくないのか?」
「そ、それは、、、はじめは俺も本多は土岐様を滅ぼした憎い仇とは思っていたが、、」
 長田は大多喜での町作り、新田開発、治水事業など民政に力を入れ、本多忠勝は戦場では鬼の様な大将だったが、忠勝、忠朝と二代にわたり、旧土岐家の者もわけへだてなく取り立てている人情のある家だと言うことを話した。
「だめだ。俺はお前の様に昔のことを忘れることはできない。」
「忘れてはいない。それは、土岐家が滅んだのは悲しいが、、、、」
「うるさい!」
 平沢が長田の言葉をさえぎって叫んだ。伊三はビクリとした。長田は言葉を切って、平沢を見つめた。平沢は立ち上がり、不自由な足を引きずりながら狭い小屋の中を歩き回った。
「おれのこの顔を見ろ。本多の放った火に焼かれた。この足を見ろ。本多の撃った鉄砲のせいだ。」
「嘉平、、」
 長田は返す言葉がなかった。この山奥にひっそりと住み暮らしてきた理由の一つとして、その焼けただれた顔を人前にさらしたくなかったということもあろう。万喜落城から二十年近く、不自由な体でこの山奥に暮らしてきた日々は想像以上に辛いものであったろう。
 長田はそれ以上、平沢に本多家への仕官を勧めることはできなかった。長田が黙っていると、平沢はつぶやいた。
「いまさら、サムライが百姓の真似などできるか。」
「?」
 長田は思った。
(嘉平は勘違いをしているようだ。)
 長田は平沢に新田開発の仕事を手伝ってもらいたいということは、なにも土いじりをしろと言うことではなく、新田開発の監督の手助けをしてほしいのだと言った。
「ふっ。」
と、平沢は力なく笑った。
 薄暗い小屋の中で、二人はしばらく黙りこんでいたが、平沢は伊三がいることにあらためて気づいたように言った。
「それにしても、長田。随分と出世したもんだな。」
「出世?」
「ああ、こんな家来を連れてくるとはな。えらい強そうな家来ではないか。」
 長田はがっちりとした体つきの伊三をちらりと見た。
「こいつは家来などと言うものではない。国吉原の百姓だ。ちょいととぼけたところがあるが、よく働くやつでな、殿様にも可愛がられている。」
「殿さまに可愛がられている?そうか、、、」
 平沢はこんな百姓を忠朝が可愛がっていると言うことに少なからず驚きを覚えた。
「まあ、今すぐに本多に仕えることを決めろとは言わん。行元寺の定賢様からお前の事を聞き、今日会えたことだけでも良かったと思う。」
「そうだな。ところで、これからどうするんだ?大多喜に帰るのか?」
 陽はすでに山の向こうに隠れていて、養老川の渓谷は薄暗くなり始めている。
「もう暗くなり始めている。今日は帰るのは無理だろう。迷惑でなければ、今晩はここへ泊めてもらいたい。」
「俺は構わぬが。」
と言った平沢の顔は少し嬉しそうに見えた。その夜、長田と伊三は平沢の小屋に泊まることになった。長田が持参した酒を酌み交わし、二人は昔の思い出話に夜遅くまで語り合った。

 

 翌朝。
 伊三が目覚めると、長田の姿はなく、平沢がごそごそと出かける支度をしていた。
「平沢様、おはようございます。」
「おお、やっと起きたか。家来が主人より遅くまで寝ているとはな。」
「も、申し訳ないことで、、、」
「長田なら、河原に行っている。お前も川で顔でも洗ってこい。」
「へえ。」
 伊三が河原に降りていくと、そこに長田はいた。刀に手をかけ、じっと虚空をにらみつけていた。その気迫に伊三は立ちすくみ、声をかけることができなかった。
「やあ。」
 長田は刀を抜くと、目の前の空気を切りさいた。振り下ろした刀を、振り向きざまに構えなおし、ゆっくりと三歩前に進み再び空気を斬った。繰り返し、刀お振り下ろす姿が伊三には目に見えない敵と戦っているように思えた。
 刀を鞘に納めると長田は茫然としている伊三に気がついた。
「伊三、起きたか。」
「お、おはようございます。」
 普段はやさしげな長田が鬼の様な気迫で刀を振る姿に伊三は、なにか近寄りがたいものを感じ、一歩も動くことができなかった。
「どうした伊三。」
「い、いや、いつもの長田様と違う人みてえで、おっかなくって。」
「そうか?毎朝のならいだ。」
 長田が伊三の方に近づくと、伊三は後ずさりをした。
「どうした、伊三。何故逃げる。」
 伊三はいつもと違う長田の気迫に押されて思わず身をひいてしまった。命がけの心をこめて真剣をふるっていたため、自分では気がつかないが、長田の体からは殺気が抜けきっていない。
 肩をすくめる伊三に背を向けて、長田は川に向かい、川の淵でしゃがみ込むとじゃぶじゃぶと顔を洗い始めた。伊三は恐る恐る長田の隣にしゃがみ込み、同じ様に顔を洗った。
「ぷはあああ。」
 長田は大きく息をふきだし、
「どうだ、気持ちよかろう。」
と、顔を洗っている伊三の肩をつかんだ。伊三はビクリとして、長田の顔を見た。いつものおだやかな長田に戻っている。
「それに、どうだ、この滝は。ちょいと寒いが、夏に来たら気持ち良いだろうな。」
 二人は房総最大の滝をしばらく見入っていた。

 小屋に戻ると平沢の姿はなかった。
「どこへいったのか?」
 長田は平沢を探そうと小屋から出ると森の中から一筋の煙が上がっているのを見つけた。
「あれは何だ?のろしか?」
 長田と伊三は、緊張しながら煙に向かって森の中に入って行くと、煙の小さな小屋からもうもうとたち上っている。その小屋の前で杖をついて背を向けて立っているは平沢だろう。
「嘉平。」
 呼ばれて振り向いた平沢のやけどの痕が残る顔はうっすらと黒ずんでいる。その不気味な表情に長田はぞっとした。
「どうしたんだ、その顔は?」
 長田が聞くと、
「炭を焼いているところだ。」
と、平沢は答えた。平沢は粟又の山の中のこの小屋で炭を焼き、その炭と交換に近在の猟師から日々の食べ物を手に入れて暮らしているのだという。長田は思わず噴き出した。


「ふふふ、嘉平。サムライが百姓などできるかと言いながら、炭焼きとはな。」
「な、何を言う。炭焼きとて生きていくうえでは大切な仕事だ。」
 平沢の言葉に伊三は言い返した。
「百姓とて、立派な仕事だ。」
 珍しく伊三はむきになって、平沢を睨みつけた。ぼうっとした印象の伊三が目を吊り上げているので、平沢はたじろいだ。
「ま、まあな。俺は、別に伊三の仕事をさげすんだわけではないが。気を悪くしたか。すまん。」
と、平沢は頭をさげた。
「あ、いや。平沢様、そんな事なさらんでくだせえ。」
 思わず声を荒げた伊三が、今度は恐縮すると長田が声をあげて笑った。平沢もつられて笑い出した。
「長田。良い家来を持ったな。うらやましい。うらやましい。」
「家来ではないと言うに。」
 再び二人は笑い出した。その平沢の笑顔を見て伊三は思った。
(おや、平沢様はいいお顔をしてなさる。やけどがなければ立派なお顔だちだ。)
 美男子、、とは言い難いが、確かに太い鼻筋と大きな光る目だまの平沢の顔はやけどがなければ精悍に見えるだろう。髷と着物を整えた平沢の武者姿を伊三は想像した。
 長田は再度、忠朝に会う事を勧めたがついに平沢は首を縦には降らなかった。
「残念だ。しかし会えてよかった。いづれにしても達者でな。また参る。」
 長田と伊三は平沢をひとり残し、大多喜への帰途についた。しばらく歩いて振り向くと、見送る平沢が手を振り叫んだ。
「長田ああ、また来いよ。伊三もなああ、、待ってるぞ。」
 大多喜には行きたくないが、平沢は長田と伊三に会えたことがうれしかったようだ。

まだまだ 続く

*挿入の画像は、大多喜町HP養老渓谷ふる里を守る会(炭焼き)よりお借りしました。


大多喜高校吹奏楽部演奏

2011年05月11日 | 大多喜高校の話題 (大高)

 第11回定期演奏会

日時 2011年05月15日(日)
開場 13:00
開演 13:30
場所 岬ふれあい会館

 






今年は構成が昨年と大幅に変化し、2部までのプログラムとなっています。

1部と2部の間にはアンサンブルが披露され、演奏に力を入れた密度の濃い内容になっています!

また、毎年恒例である2部の劇は今年が最後になるかもしれないので、演奏にも演技にも力をいれて日々練習に励んでいます。



ちなみに今年は1年生がたくさん入部し、大多喜高校吹奏楽部は51人となりました☆!

1部の中で行われるOGOBの方々との演奏では部員51人全員が参加し、今までに無い大きさと迫力で演奏させて頂きます。




また、今年は多くの事業者様に賛助金や支援を頂きました。心より御礼申し上げます。

OGOBの方々、保護者の皆様、大多喜高校吹奏楽部を支えてくれる多くの皆様に、部員一同感謝の気持ちを込めて演奏させて頂きます。



皆様のご来場お待ちしております。



*大多喜高校吹奏楽部  

http://danielandrola.blog71.fc2.com/ より転載

 


大多喜高校生の作品が展示されました。

2011年05月08日 | 大多喜高校の話題 (大高)

いすみ市田園の美術館で大多喜高校の美術部の作品が5月8日まで展示されました。どれを見ても力作でした。お出でになられなかった方のために作品の一部を掲載いたします。なお、写真はtassさんよりお借りいたしました。tassさんいつもありがとうございます。

 

 

  

 

 

  

  

 

  

  

 

  

 

 

 

 

 

 

 

  

 


不動滝の鯉のぼり?否、藤の花

2011年05月05日 | 大多喜町の観光スポット

今日はこどもの日ですね。

こどもの日と言えば鯉のぼり。

観光本陣には今日、「不動滝の鯉のぼりを見たい。」というお問合せを頂いたのですが、

残念ながら今年は”風の中気持ち良さそうに泳ぐ鯉のぼり”の姿は見られないようです

そのかわりと言ってはなんですが、藤の花がきれいに咲いています

大多喜町内では、不動滝周辺以外でもいたるところに藤の花が見られます。

ドライブがてら探してみるのもいいかも知れません

皆さま連休も終盤ですが良い日をお過ごしください。


大多喜駅前にて

2011年05月05日 | 大多喜町の観光スポット

いすみ鉄道大多喜駅前の観光本陣の駐車場に昔懐かしボンネットバスとオート三輪が展示され注目を浴びていました(5月4日)。

5月5日も展示の予定だそうです。これが 見られるのは今日限りのようです。お見逃しなく

本日の予定 10:00~15:00  国吉駅

           15:00~17:00  大多喜駅

 


大多喜城手づくり甲冑隊も参加

2011年05月05日 | サポーター情報

5月3日天候が若干危ぶまれ日に小田原北条五代まつりが開催されこの武者行列に大多喜からも甲冑隊が参加しました。

小田原でも震災の関係で開催するかどうか審議した中で例年より少し縮小した内容で行われましたが大勢の観客で賑わいをみせており、盛況でした。

また、大多喜のお城まつりに小田原からの応援があるかも知れません。次第に大多喜と小田原の交流深まって行きそうです。

小田原の皆さんありがとうございました。

 

 


本多忠勝と本多忠朝

本多忠勝没後400年記念≪動画≫ 制作:いすみ鉄道応援団 写真はいすみ鉄道応援団、戦国画は福田彰宏さん、音楽は、moka(モカ)さんの「ロボット」。大多喜城へは、世界で唯一のムーミン列車・いすみ鉄道をご利用ください。   

大多喜城讃歌

大多喜城讃歌   作詞 尾本信平  作曲 市角源一 ≪1≫ 世は戦国の 房総に    武田や正木の 根古屋(ネゴヤ)城   万喜(マンギ)の土岐(ドキ)と 幾度か   干戈(カンカ)交へし 刈谷原   ああ夢遠し 大多喜城   鐘の音何処 無縁堂 ≪2≫ 三河の本多 忠勝は   徳川勢の 四天王   里見に備へ 舞鶴(ブカク)城   夕陽きらめく 天守閣   ああ夢遠し 大多喜城   冑の絵姿(スガタ) 今に見る ≪3≫ 慶長秋に ロドリゴは   ルソンを出でて 岩和田に   漂着難破 忠朝(タダトモ)の   なさけは世界に 伝はりぬ   ああ夢遠し 大多喜城   支倉(ハセクラ)ローマの 縁かな ≪4≫ 天下を分つ 関ヶ原   大阪冬や 夏の陣   忠朝あはれ 討死す   苔むす墓石(ハカ)や 良玄寺   ああ夢遠し 大多喜城   名将ここに 眠れるか ≪5≫ 京洛の秋 風寒し   薩長土肥か 徳川か   城主の老中 正質(マサタダ)は   幕軍率いて 鳥羽伏見   ああ夢遠し 大多喜城   調練励む 民人も ≪6≫ 昔を偲ぶ 大井戸や   空壕(カラボリ)跡も 草しげし   若殿輩(ワカトノバラ)も 此の城門(モン)を   立ち出てたらむ 花吹雪    ああ夢遠し 大多喜城   影こそ映れ 御禁止(オトメ)川

大多喜町観光本陣(この記事は常時TOPにあります)

大多喜町大多喜270-1(いすみ鉄道大多喜駅前) 電話 0470-80-1146(代)  FAX 0470-82-6860 ○開館時間 午前9時から午後5時 ○休館日 毎週月曜日(祝日等の場合は翌日)及び12月29日から1月3日 〇貸し自転車、人力車あり