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◇OSS◇三井物産戦略研がOSSベースの電子自治体共通基盤システムでNRI、ISIDなどと共同展開

2007-08-12 20:02:13 | OSS・アプリ
 三井物産戦略研究所は、OSSで構成された電子自治体共通基盤システム「戦略研フレームワーク(戦略研FW)」について、野村総合研究所(NRI)、電通国際情報サービス(ISID)、フライトシステムコンサルティングと共同展開することで合意した。この「戦略研FW」は埼玉県鳩ヶ谷市が開発した「鳩ヶ谷共通基盤」のソースコードをNRIが提供しているOSSフレームワーク「OpenStandia」に組み込んで無償提供するもの。

 <短評>いよいよOSSベースの業種特化のプラットフォームが市場での展開をし始めた。三井物産戦略研はこれまで地方自治体の電子化をOSSで支援する活動「電子自治体共通化技術標準」に取り組んできたが、今回の発表はこの活動をより発展させ、自治体がOSSを導入しやすくした。経産省は既に自治体におけてOSSを推奨システムとする方針を打ち出している。このような状況下において、今回「戦略研FW」が発表されたことは絶好なタイミングとなった。OSSであるためイニシャルコスト/ランニングコストの両面において約1/2になることは、かなりのインパクトとなる。さらに、各自治体の地場ソフト企業の参入機会に門戸を開いていることも特筆できる。これまで自治体のシステム構築は大手IT企業か大手SE企業に牛耳られてきたが、OSSにより地場の中堅ソフト企業でも参入可能となったわけで、大きな意義を持つ。(ossdata)

http://www.isid.co.jp/news/back/070804senryaku.html

◇OSS◇サイオステクノロジーがプロジェクト管理ソフトをOSS公開

2007-07-20 21:41:34 | OSS・アプリ
 サイオステクノロジーは、Web対応のプロジェクト管理ソフトウエア「ProjectKeeper」のベーター版をOSSとして公開した。「ProjectKeeper」にはプロジェクト管理に必要とされる機能が実装されており、Webアプリケーションとして複数の拠点や企業とのタイムリーな情報共有の実現が可能となる。07年8月からは「Ver.1.0」の提供を開始し、企業ユーザーが安心して使えるように有償のサポート/サービスも提供する。

 <短評>プロジェクト管理ソフト自体は古くからある。そのほとんどがPC単体対応のクライアント専用ソフト。また、サーバー対応のソフトは高価で普及していない。今回の「ProjectKeeper」はWeb対応機能を有しており、企業ユーザーでの導入が見込まれる。今回、サイオステクノロジーではプロジェクト管理ソフトをOSSとして公開したが、似たようなアプリケーションソフトはごろごろあるのではないか。つまり、重要なソフトではあるが高価すぎて普及しない、また、スタンドアロン用ソフトのみででWeb対応がされずに、その結果普及しないアプリケーションソフトのことである。このような場合、思い切ってOSSで無償公開し、サポート/サービス料で収入を得る方策を考えるべきだ。そして、その分野でトップシェアを握れば次の展開が開けてくる。大いに検討する価値はあると思う。(ossdata)

http://www.sios.com/news/press20070704.html

◇OSS◇富士フイルムと電通の合弁企業F2MがOSS対応ネット通販システムを開発・販売

2007-07-15 19:54:15 | OSS・アプリ
 F2Mは、NRIの技術供与を受けOSSの次世代ネット通販システム「OMMERCE(オマース)」を開発した。これはNRIのECサイト専用のOSS基盤「OpenStandia」を採用したもので、信頼性・拡張性の高いネット通販システムの構築が可能となる。実績のあるアプリケーションを活用したことにより、短期間でのネット通販システムの構築ができ、OSSに活用によりシステムコスト(初期コスト+ランニングコスト)の削減が可能。また、サーバー増設時でもライセンスコストが不要なため、柔軟なリソースの追加が可能。さらに、OSSから生まれる最新のインターネット技術を迅速にシステムに取り入れることが可能になる。

 <短評>F2Mは06年6月に設立された富士フイルム(66%)と電通(34%)の合弁会社で、インターネットや携帯電話による①ネット通販支援事業②広告メディアセールス事業③広告メディア事業などを展開している。今回OSSによるネット通販システム「オマース」を開発し提供を開始することになった。OSSは従来、基本ソフトやミドルウエアを中心に展開してきたが、今後の焦点はアプリケーション分野である。今回の「オマース」の発表は正にこのタイミングにぴったり合った発表といえる。同社ではシステムコストの削減のほかに、サーバー増設時でもライセンスコストが不要になるため、柔軟なリソースの追加が可能であることなどをOSS採用のメリットとして前面に掲げ販売することにしている。(蔵 志津久)

http://www.f2m.co.jp/ommerce.html


◇OSS◇IPAのOSS事業で、わが国初のオープンソースERPを開発

2007-06-20 22:05:27 | OSS・アプリ
 情報処理推進機構(IPA)は、このほど「06年度オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業成果一覧」を発表した。内容は、「調査」が「GNU一般公衆利用許諾書バージョン3のディスカッション・ドラフトおよび解説の翻訳」など4件、「開発」が「オープンソースERPシステムの開発」など8件の合計12件となっている。

 <短評>IPAはわが国のOSS事業の中心的役割を果たしており、その活動はわが国のOSS事業の今後を大きく左右する。06年度の活動の中では「オープンソースERPシステムの開発」が注目される。同プロジェクトの目的は、個々の中小企業の要求に応じた、柔軟で自由なカスタマイズが行え、短期間で相対的に低いコストでの導入が可能なERPシステムを開発することである。開発後のスケジュールはKN情報システムがASPとなり、同システムを地元中小企業向けにサービスを開始する。また、同プロジェクトの開発メンバーを中心に開発コミュニティを立ち上げる。つまり、開発するだけではなく販売、サービス・サポートも行うOSS事業を立ち上げることになっている。現在、オープンソースERPはCompirerやNetSuiteなど米国のソフト会社製のみだったが、今回国産初のオープンソースERPが誕生し事業化に向け動き出すことになる。6月20日にマイクロソフトは日本市場でERP製品の正式発表を行った。ERP製品の市場での競業がますます激しくなる。(ossdata)

http://www.ipa.go.jp/software/open/ossc/seika.html

◇OSS◇ソリトンシステムズがWebメール/グループウエアソフト「Scalix」の販売代理店に

2007-06-17 18:35:42 | OSS・アプリ
 日本スケーリックスはWebメール/グループウエアソフト「Scalix1」の販売代理店契約をソリトンシステムズと行った。今回の販売代理店契約の締結により、日本スケーリックスにとって、ソリトンの実績と提案力によってエンタープライズメールマーケットでの販売およびサポートを強化できる。今後1年間で10サイトの大規模システム構築を目指す。

 <短評>米スケーリックス社が開発するScalixはLinux上で動作するメール/グループウエアソフトで、Ajaxをフル活用し、Exchangeのリプレース可能である。前身となるHP OpenMailから数えて10年以上の歴史となるという。SOHOなど小規模サイトから数千ユーザーの大規模サイトまで実績を持っている。特徴はSOHOから数万ユーザーまで拡張性に優れていることと、日本版SOX法の施行で需要増が期待される全文保存機能が標準でサポートされていることなど。特にScalixが注目されるのが“コマーシャルOSS”に基づいていること。コマーシャルOSSは無償というメリットに加え、さらにサポートを付け加えていることで、OSSとクローズソフトの双方の長所を合わせ持ったソフト。今回、上場を果たしたばかりの、力のあるソリトンが販売代理店に加わったことは日本におけるScalixの普及に大きな意味を持つ。Exchangeからの置き換えはどう展開するかもみどころ。
(ossdata)

http://www.scalix.co.jp/news/news-20070427.html

◇OSS◇OSJと管理システムが国土交通省釜房ダム管理所のWebサイトをフルOSSで構築

2007-06-15 21:40:35 | OSS・アプリ
 オープンソース・ジャパン(OSJ、角田好志社長)と山形県のSI企業の管理システム(今野修社長)は、OSJの技術支援の下、管理システムが国土交通省東北地方整備局釜房ダム管理所のWebサイトをフルOSSで構築した。これはサイト編集機能にZope/Ploneを活用し、公開サイトは静的なHTML出力により、セキュリティ強化とリソースの最適化を実現したもの。両社は今回の実績を基に公共団体などのポータルサイト構築事業を推進し、今後1年間で5件のシステム構築を目指すことにしている。

 <短評>Zopeはオブジェクト指向のインタプリタ言語Pythonで書かれたOSSのWebアプリケーション・サーバーソフトのことで、Pythonが動作する環境ならどこでも動作し、利用環境の構築が簡単にできる。一方、PloneはZopeとその関連プロダクトであるコンテンツ管理フレームワーク上に構築されたコンテンツ管理システム(CMS)のことである。安倍首相の公式サイトはPloneで構築されているそうだ。OSS事業を推進するOSJは、これまでにも地方のSIerと提携しOSSによるシステムを構築してきたが、今回はZope/PloneによってOSSのシステム構築実績をまた一歩前進させた。ポータルサイト構築のニーズは今後ますます需要が拡大するだけに、Zope/Ploneの組み合わせが活躍する場所が増えそうだ。
(ossdata)

http://www.opensource.co.jp/item/238

◇OSS◇ケアブレインがOSS「SugarCRM」のオンデマンドサービスを開始

2007-06-13 21:33:33 | OSS・アプリ
 ケアブレインはOSSのCRMソフト「SugarCRM」のオンデマンド(ASP)サービスを開始した。同サービスによってユーザーは、ハードウエアやソフトウエアを用意することなく、「Sugar Professional」を堅牢なシステム環境で、しかも合理的な価格で利用できるようになる。

 <短評>OSSのアプリケーションソフト「SugarCRM」は、無償版の「Sugar Open Souce」のダウンロード数が全世界で300万件を数え、有償版の顧客数も1200社を超えているという。OSSのアプリケーションソフトとしてはかなりのユーザー数を誇っている。この「SugarCRM」が成功すると今後OSSのアプリケーションソフト市場が急速に拡大することが予想される。その意味で「SugarCRM」の今後の展開は注目されるが、今回はオンデマンド(ASP)サービスの提供が開始された。オンデマンド型によるソフトの提供は最近注目度が高い。例えば、郵政民営化によって今年10月に発足する郵便局㈱がセールス・フォース・ドットコム製のオンデマンド型CRMソフトを採用することが大々的に報道され、関心を集めたことはまだ記憶に新しい。オンデマンド型にすると導入のための期間が短くて済む上、初期投資も少なくて済む。一方ではセキュリティに対して疑問を投げかける向きもある。いずれにせよ、世の中の動きはオンデマンド型へと流れて行っているのは確かなことなので、今回の「SugarCRM」のオンデマンドサービスも検討の余地は十分にあろう。(ossdata)

http://www.sugarforum.jp/press/news/200705141.shtml

◇OSS◇アシストが社内のMS OfficeをOpenOffice.orgに全面移行

2007-05-16 21:36:03 | OSS・アプリ
 アシストは07年2月からOSSのオフィスツール「OpenOffice.org」を社内標準とし、マイクロソフトの「Microsoft Office」から全面移行させた。また、PHPライセンスで公開されているOSSのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)エンジン「OpenPNE」を使った社内SNSを展開している。そして、これをベースとして「OpenOffice.orgの支援サービス」を6月1日から開始することになった。

 <短評>これまでMS OfficeからOpenOffice.orgへ全面移行させた事例としては栃木県二宮町が有名であったが、今回アシストでは社内のMS Officeを全面的にOpenOffice.orgに移行させると同時に、これをベースとした「OpenOffice.org支援サービス」を外部に提供することとなった。二宮町は自治体であり一般の企業とはちょっと違うかなと様子見だった企業ユーザーも、今回のアシストの移行事例を見ることにより「これならうちでも導入可能かな」と判断するに違いない。この意味からすると、今回のアシストの移行は、わが国の企業システムにおいて画期的なことになりそうだ。
 
 アシストは「企業ユーザーの調査結果を行ったところ、予想を上回る企業からOSSのオフィス・ツールへの関心が寄せられた」としている。このことはMSが新OS「ビスタ」へ強引な移行を行ったこと無縁ではなかろう。「XP」で十分とするユーザーが圧倒的多数を占める中、MSは高価な「ビスタ」への移行を強行した。今後毎年ソフトや周辺機器がビスタ対応となり、いくらMSがXPをサポートしますといっても、大勢がビスタに流れれば企業ユーザーはビスタに移行せざるをえない。皮肉にもこのことが企業ユーザーのOSSへの関心を高めてしまった。
 
 OSS陣営にとってはビスタの登場は神風が吹いたようなものだ。逆にMSにとってビスタは企業ユーザーという寝た子を覚ましたような大変なことになってしまった。MSの圧制から立ち上がれるのは今しかない。全国の企業ユーザーよ、今こそ立ち上がる時が来た。あなた達の後ろにはアシストという頼もしい援軍が付いている。(ossdata)

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/info/news/1183579_1217.html

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/info/news/1183825_1217.html


◇OSS◇ケアブレインズがSugarCRMの最新バージョンを発表

2007-05-11 20:57:37 | OSS・アプリ
 コマーシャルOSSによるCRMソフト「SugerCRM」の日本代理店・ケアブレインズは、最新バージョン「SugarCRM4.5.1日本語版」を発表した。こ「SugarCRM4.5.1」はより複雑で日本的な営業プロセスと受託型ビジネスへの対応をサポートした。主な機能は①先進的なプロジェクト管理機能②営業日報機能③パートナー管理機能④チーム営業機能⑤クロスモジュール・レポート機能⑥キャンペーン機能の6つ。

 <短評>“コマーシャルOSS”という言葉がこれから急速に広がることが予想される。つまりこれまでOSやミドルウエアに限定されてきたOSSが、今後アプリケーション分野にも拡大しようとしている。例えば同一業種・業務で各社共通なプラットフォームであれば、各社がノウハウを持ち寄って作成し、広く公開をすれば効率的で、しかもコスト的にも安く済む。これを実現するにはOSSが正に打って付けだ。コマーシャルOSSとして成功を収めているSugarCRMはこれから日本市場によりマッチした機能を付け加えていくに違いない。今年は「コマーシャルOSS元年」になるかもしれない。(ossdata)

http://www.sugarforum.jp/press/news/20070509.shtml

◇OSS◇ケアブレインズがコマーシャルOSSの自由市場「@エクスチェンジ」開設

2007-05-04 22:02:11 | OSS・アプリ
 ケアブレインズは「SugarCRM」をはじめとするコマーシャル・オープンソース・ソフトウエアや関連ソリューションを個人や団体が自由に出店し、売買ができる製品取引サイト「@エクスチェンジ」をオープンした。「@エクスチェンジ」を利用することで、優れたソフトウエアやソリューションを開発した技術者や団体は、それを必要とする顧客に即座に商品を届けることが可能になる。

 <短評>これまでOSSというとOSとかデーターベースなど基本ソフトやミドルウエアに限定されてきた。ところが最近、アプリケーションソフトにもOSS化の波が押し寄せてきている。これまでアプリケーションというと手作りソフトあるいはパッケージソフトの導入という形態がとられてきたわけだが、ERPパッケージソフトもSOA(サービス指向アーキテクチャ)を取り入れるなど、アプリケーションも手作りソフト機能を備えたパッケージへの進展が見られる。そして次に登場してくるのは?その答えの一つがコマーシャルOSSである。国産コマーシャルOSSの第1号としてはニユートーキヨーの「Oluto(オルット)」があり、また海外製品で最近注目を集めているのがSugarCRMである。このような状況下でケアブレインズがコマーシャルOSSの自由市場を開設した意義は大きい。今後「@エクスチェンジ」をどう育てていくかはケアブレイズ一社の問題はでなく、わが国のコマーシャルOSSの普及にとっても大きな問題である。(ossdata)

http://www.sugarforum.jp/press/news/20070419.shtml