人の世に後るるも良し日向ぼこ
いつの新聞の俳句欄かに載った句だと思いますが、自分の感想にピタリと響いたのでしょうか、メモ帳に書き写していました。香川県琴平町の三宅久美子様の作品です。(勝手に使わせていただきました。ご容赦くださいませ)。
三宅様はどんな時、世に遅れたと思ってこの句を詠まれたのでしょうか。私は生活の中で、パソコン・スマホなどの電子機器の発達についていけない時、つくづくこう思います。と言っても私の場合、ごく基本の基本、このブログを書くこと、メール・ラインで通信をすること、ネットでちょっとしたことを検索することくらいしか使いこなしていないのですが。
確かに便利です。物心ついたころは、何しろ通信手段としては、村の有力者のお宅の「電話室」というすりガラスのドアの付いた部屋に鎮座する電話があるだけという時代でした。新学期、学校から配られる「連絡網」という印刷物がありましたが、それは家庭から家庭へ、走って伝えに行く順番を示すものだったのです。それから半世紀も経ち地方にも電話が普及したでしょうか。転勤のあるわが家にちゃんと受話器が置かれたのは35年~40年前のことだったような気がします。電話のない家庭の電話番号には「呼」がついていました。近所の電話で呼び出してもらうのです。
私の人生82年。まあ、その間の電子機器の発達の目まぐるしいこと!!特にスマホなるものが出て、コロナ対策で直接対面が無くなってオンラインとやらが急に生活に入り込み、・・・
そうした諸々の説明は文章の半分はカタカナ語ではないかと思われるほど、日本語離れしております。婆さんには分かりません。説明が説明になっていません。お手上げです。
教室の先生は親切に教えてくださいますが、老化頭を素通りしてとどまりません。お手上げです。
正に「おくるるも良し」と投げ出してふて寝したくなります。でも「ゆっくり手紙でいいさ」と嘯いてもおられない変化です。生活全般これができないと生きていけないという世の中のようです。困りましたねえ。