昨日日曜日の朝日新聞に、こどもたちの可愛い頑張りが記事になっていました。
長野県山ノ内町立東小学校で、教育の一環として「八ヶ岳アルパカ牧場」からモルモットを借りた。シロちゃんと名付けてみんなで育てた。人気者だった。草やニンジンを与えたり、手作り迷路で遊ばせたり、散歩したり、楽しい日々だった。
今は、ふるさとのアルパカ牧場に帰っている。
新学期が始まった4月、「今年1年間で何がしたいか」と先生がお聞きになった。「しろちゃんに会いに行きたい!!」
アルパカ牧場は学校から140キロ(車で2時間)離れている。先生はお金がかかる話をした。1年生の時のエサ代などは学校が出していたこと、町のバスを借りても高速道路代とガソリン代で2万5千円が必要な事。
学校近くの畑へ行って、先生はぽつりと「ここで野菜を育てられるね」とつぶやいた。子どもたちが「野菜を売ればいいじゃん!!」。
栽培が容易で沢山収穫できる胡瓜とジャガイモを植えた。夏の辛い草ぬきも頑張った。まず胡瓜が収穫できた。保護者が買ってくれた。6500円になった。
じゃがいもは道の駅で販売することにした。一袋いくらにするか、議論になった一袋200円にすると目標額には達するが、他の出品者より高くなる。話し合いの末、150円に決めた。
50袋ずつ2度に分けて売ると、30分も経たないで売り切れた。大声で宣伝した子供たちは大喜び。
まだ、3500円足りない。追加で大根を今育てている。春になったら、会いに行けそう。
「めっちゃ大きくなっていると思う」
「会ったら、ぎゅっと抱っこしたい」
子どもたちの夢は広がる。
素晴らしい体験教育ですね。じゃあ保護者から集めよう、ということにしなかったのがいい。子どもたちに、自分たちの頑張りで費用を稼ぐことを教え、経済のことも考えさせ、労働の辛さも、喜びも、達成の喜びも、感じさせることは尊い。あと3500円足りないことも、春までに大根を作って稼ぐ、楽しみが先送りで一層大きくなるに違いない。
おまけの効果に、野菜嫌いの子も、きっと野菜大好き人間になるに違いない。
来春、コロナウイルスが収束していることを祈ります。これだけ頑張った子どもたちに、楽しいバス旅行で、しろちゃんに会わせてやりたい。