大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

しごとのりゅうぎ

2018-02-26 | 日記
 犬たちが一斉に国道に向かって吠えたてる。
(あ、来た!)お隣のハルユキサンが飼いはじめたマメ柴の ”コタロウ”を連れてお散歩タイム。
「こたろーくん!こんにちはーー♪」と挨拶するが、彼は気もそぞろ。
小さーーーーーーーい!! かわいいいいいいーーーー!!!
人間のじぶんがこんなにコーフンするんだから、犬たちはどれだけ刺激されているか。。
タチはちぎれるほど尾を振る。

運転免許更新の時期が来た。
毎日豆の選別や確定申告の数字と目が格闘中なのでしょぼしょぼしている。 
前回は5年前(今回こそ視力検査で眼鏡要か。。)
持って行った眼鏡をかけようとすると「あ、まず裸眼で」といわれる。
小さな穴を覗きこみながら指された場所をほぼ当てずっぽうに「ウエ・シタ・ミギ。。」
「はい、いいですよーー」え?、いいの?、、、いいのか。。。。
当てずっぽうとは言っても、一応黒い輪の開いている方から差し込む光を一瞬で(こっち)と判断する。
20代から近眼だったが、50歳前頃から近視と遠視が逆転し始めた。
眼鏡をかけずに暮らすこと10年、いつの間にか映画館の字幕も裸眼で支障なく過ごす。
それはさておき、今回こそ指名手配犯のような免許証の写真を最小限回避すべく
黒のダウンの下には明るいシャツを着て前髪も鋏でちょっと揃えたりして、滅多にない気配りをした。
名前を呼ばれ、そそくさと黒のコートを脱ごうとしたら、「いいです、いいです、そのままで」
『ここ見て』ぱちり、はい、次の○○さん、、確かにこれだけ人がいても待ち時間なし。
どの女子職員も、明るくソツなく手際よく多くの人を誘導し、流れを止めない仕事ぶりには目を見張る。
どの場面にも徹底して無駄のない時間の使い方、流れ方が感じられ、大きなかぶとは真反対。
おおいに憧れるが、一見無駄な時間の中にひそむ甘い蜜の味を知った者、そちら側にはシフトできず。。。
受け取った新しい免許証で不気味な自分の顔がスマしていた。ひひひひ。。。わあっ!!

酉の市の彼女は

2018-02-18 | 日記
≪お酉さまで熊手を売っていた渡辺です。札幌のイベントに参加
するので時間があればぜひ見に来てください≫
というメールをもらって驚いた。熊手の売り子さんは芸術家だった。
ここ5~6年毎年11月の浅草酉の市に出掛け、熊手を買う。
初めて行ったとき、あまりにも沢山の店が並び、どこでどう選ぶのか
見当つかずにいた時に熊手にカブの飾りのついた店を見つけた。
感じの良い若い売り子さんに惹かれて1000円位のものを買った。
それから毎年必ずその店でカブの飾りのついた熊手を買う。
1年に一度元気な彼女の顔見たさに通っていたが、ここ数年姿が見えなかった。
彼女の姿がないその店は不思議と火が消えたように感じ行く気が失せ、去年は夫が一人で行った。
夫がそこで再び売り子の彼女に会い、イギリスにデザインの勉強に行っていたことを知る。
せっかくなので赤レンガ前で行われていた”さっぽろユキテラス2018”の会場に昼間夫と行ってみる。
白い大きな風船が何個も空中にぶら下がっていて、それが作品のようだが彼女には会えず。
それは夜になると月のように明るくともる照明のアートだった。昼間なら白い風船にしか見えず残念。
本州に帰るという日に、夫と二人で空港に見送りに行く。
はっぴ姿ではない彼女に初めて会う。「よく大きなかぶ思い出してくれたねーーー!」と感動の再会。
長い髪の知的で物静かで、酉の市で熊手を売る勢いのある雰囲気とは対照的な彼女。
酉の市に魅せられ、高校生の頃から毎年アルバイトで売り子をして10年以上経つという。
搭乗までのわずかな時間に作品に込める想いやこれからの夢などをたくさん聞いた。
自分のやりたい事をおもいきりやっている人に出会うと、「米と野菜は任せておいて」
という気持ちが自分の中からむくむく湧き上がるのを感じる。
10年前なら、自分のたべるもの自分でつくる気のない人のことが理解できない自分だったのに。。
いまなら、”将棋に賭けるひとは将棋””スケートに賭ける人はスケート””音楽家は音楽”
そして、自分は畑で草取り三昧。各々好きなことして死ぬまで生きる。
互いの生き方が互いを刺激し、必要とし、調和し保ちあい、喜びと感謝の連鎖につながっている
そんな当たり前のことに今頃気づかされる。

かんちがい

2018-02-11 | 日記
「なんで、夜中にジャンプ飛ぶんだ?おかしい。選手の事考えてるのかあ?」
「選手あんなに寒がってるじゃないか、全く!!」
「韓国変なんだ。」
じぶんが夜中まで起きて観てるからといってあれこれ憶測めぐらせる。
自分中心にひとしきり妄想し、、それにもすこし飽きてきて
実況のアナウンサーも特にその事話題にする訳でも無い所を見ると、、、、
いったいぜんたい、、どうなっているんだ????
そだそだ、こんなときこそグーグルに訊いてみるか。。
『気温の低い夜の方が記録が伸びる、、、、、ウンぬんカンぬん』  だって
あ、そうでしたかい、、、、失礼しました、、そういうものなんだ。。。。。。
観る人より選手最優先だった。。。ははは
まいにち、こんなことだらけ、なんだかんだ勘違いだらけの人生。 だから生きてこれたのか?

目が丸くなる

2018-02-05 | 日記
早立春。しかしようやく冬らしくなってきた。
D型倉庫も母家も、雪が隙間を埋めて風をシャットアウトしてくれる。
マオイ山から流れてくる川も表面が凍り、その上に雪が積もり真っ白。
雪のトンネルをくぐって水が流れる。
あれだけ騒いでいたネズミがぱたりと影をひそめ、ウンもスンもない。
あんまり静かで落ち着かない。どこへ行ったのか?
(まったくもーーー!!)とぷんぷんすることが無いのがさびしい。

『最近、ストーブ消すの忘れて出かけてしまうことがあるの。。
それを夫に注意されるのが嫌でストレスだったんだけど、、、
”心配なんだ”と思えたとき、心配させないように先に家を出る夫の目の前でストーブ消すようにした。』
女友達の話に、自分も”あるある”と思った。
豆の選別、伝票整理、、、、やること山とあるが、仕事の合間、気分転換に毛糸を編む。
そんな時に限って突然夫が帰ってきて「なんだ、また編んでる。豆早くやれ。」と言われたりする。
(ったく、今、やってたんですーーー!)と腹の中がプンとし、たったそれだけでその時間が色あせる。
相手の口調や、そんなことでプンとなる自分にもがっかりする。 しかしそれは以前の自分。
今は、、、テーブルに豆・伝票・あれ、これ、それらを並べ、編みかけの毛糸も横に。
それらをどれも好きなだけ適当に気の向くままに進めながら、、、、毛糸もそのローテーションの中に。
で、いつ、夫突然ドアを開けて入って来ても、何やっているかわからない位”妻労働中”に、、見える。
”遊んでない妻”を見るだけで夫の不満、不安和らぐ。ような気がする。。きっとそうであろう。。たぶん。
で、重要なことは。
「夫に言われたくない」が「夫を不安にさせない」 という立ちどころにいつの間にか変化したことだ。
年をとると実に、身心にストレスをため込まない工夫が細胞レベルで行われるのだなあと目が丸くなる。