大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

2015-05-20 | 日記
稲の種まきを終えてひと段落、と思う間もなく、野菜のハウスに遅ればせながらビニールを掛ける。
基盤整備の始まった畑に植えてあったヤグラねぎとアサツキを、堀上てハウスの横に移動。
家の前の畑の周りで、何カ所も老木が雪で倒れて畑の中に入り込んでいるのをチェンソーで切る。
去年、途中で中断してしまったオス羊のシュンの毛が顔が見えないくらい伸びて毛刈り急がれる!
田圃に水が入る前にトラクターで荒起こししておかねばならない。
3棟のハウスで発芽してきた2000枚の苗箱の水やりも始まった。
あれ!籾摺りをしないと販売するコメが無い。 
さまざまな仕事が同時進行。 
強風吹く中、夫が硬い粘土の土に剣先スコップを入れてネギを堀起こし、私がコンテナに詰める。
チョンスが一日中田んぼをトラクターで走る。
ちょうどそこに本州から百姓志願のケー太(25才)登場!
その二日後、種まきで自己啓発を予感した料理人シー君(38?)が農の世界にもう一歩踏み込まんと再登場!
3人の男子が2トントラックで前の畑の倒れた木を運ぶ。のこぎりで枝を払い、チェンソーで丸太を切りながら進める。
翌日は母ちゃんと3人の息子でシュンの毛を刈る。なんとケー太は犬の美容師さんだった。
毎年、30分もすると飽きて嫌がるシュンが、ケー太に身を任せて気持ちよさそうにしている。動物を理解してる人間分るんだな。
連日、朝から晩まで男子たちは残り野菜と賞味期限切れた納豆などでどんぶり飯食って良く働く。 
2人の助っ人に支えられて、チョンスも生き生きとしている! 見ている母ちゃんもうれしいさ♪
はじめは、なんとなく遠慮しながらのお互い同士が、だんだん殻を脱ぎ捨てていく。
2トン車が溝に落ちてにっちもさっちもいかなくなった時、雨の中皆で知恵と力を出し合って脱出成功。
ケー太 シー君組、暗くなってから畑の中で車がはまった時は、関東人4輪駆動を知らず、チョンスの電話であっけなく解決。
なにげに命がけの日々を共有しながら、3人のきずなは太く強く変化しているような気がする。





                                                     



老夫婦の実態?

2015-05-12 | 日記
山桜が咲いた!近くまで行って愛でたい気もするが、いかにせこの時期余裕がない。
「おっ!今年もきれいだね」っと 遠くから挨拶したあとは、山のようにある目の前のことをやる。
天気が良ければ、ハウスに置いた二層式洗濯機を回しながら、倉庫で荷造り。
途中、ふっと思い出したことを、その時やらねばまた忘れる、とあれこれしながら回遊魚的に動く。
やらなきゃどうなるってものでもない、と分かってもいるが、、身体が自動的に動く。
春だから動きたいんだな、からだも。。。老化防止エクササイズだ。他人から見れば徘徊現象。
「とおちゃん、〇〇どうする?」と夫に聞くと頓珍漢な返答がきて、(ぼけたか?)と本気で思う。
そういう自分も人の話ほとんど聞いてない。相手もさぞ呆れているだろうが弱点には触れ合わず。
数ある欠点弱点を今更つつかれたところで血も涙もあかんべーも出ない。大人になったな♪♪




米作り 始まる

2015-05-12 | 日記
先週 稲の種蒔無事終了。  
半月前チョンスが「かあちゃん、生卵一個と塩貸して」と台所に来た。
桶に水を張り生卵が浮き上がるまで塩を入れ、その中に籾を入れて沈んだものを種籾とし、
その後 田んぼの土で泥消毒。その泥を洗ってから発芽を促すため数日浸水。
水から引き揚げ、一粒一粒が離れる程度に数日乾燥させてようやく種蒔となる。
今年は 一枚に約450株の苗ができる苗箱を2000枚ハウスに並べる。 
毎年お祭りの様に人が来てワイワイ楽しんできたが、今年は自分たち3人でやりきる。
段取りよくやらねば終わらない。気を引き締めた矢先に助っ人シー君登場!!天の使いか。。
夫と私が「種まき班」。チョンスとシー君で100枚ごとにハウスに運ぶ「並べ班」とに分業。
少しすると種蒔機が機嫌を損ね、そのたびに夫が部品を外したりはめたり、、(機械はこれだからな。。。。)と内心うんざりする。
ほんのちょっとしたことで苗箱が詰まって、うっかりするとそれで2-30分ロスタイム。
が、だんだん、うんざりしている場合ではないぞ、と機械のせいにしていた自分を見直し、苗箱の入れ方や、
ちょっとした機械の音の違いを聞き分けてスイッチを切ったり、こまめに観察するようになるとロスは激減した。
ごめんごめん、機械のせいじゃなかった。。。自分だったんだ。 どうしていつも気付くまでこんなに時間が掛かるんだろう、、、、
そう思うと、スイッチオンで素直に淡々と黙々と延々と動き通す種まき機が無性に愛おしく思えてきた。いっしょだったんだね。
機械も道具もビニールハウスも私たちも、共に稲の成長を願いその一役を担う者同士として、今、ここに在る。
秋には、この蒔いた種が美味しい米となって私たちの心と体をねぎらってくれる。
みんなみんな、今、目の前の自分にできる事を、自分にしかできないことを素直にやっていくだけ。
見渡せば自然界も人間社会も、保ちあい支えあい自分にできない事は全てひとがやってくれている。
こんな当たり前のことをすぐ忘れる。がけっぷちに立たないと思い出さない。 思い出せば瞬時に幸福になるのに、馬鹿だな。。。。。
    天の神さまご先祖様、お狐様も、馬鹿な子ほどかわいいって、いつも見守ってくれてるんだろな。。。。