大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

絶滅危惧種世話係

2017-04-30 | 日記
我が家の水源である、国有林に沿って流れる小川を見に行く。
幅が3mも有るか無いかの小さな川だが、マオイ山からの雪解け水が
勢いよく流れている。
所々に倒れた古木が、川のこちらからあちらに橋を掛けている。
こくわや山ブドウの蔓が高い木の上から地上に垂れ下がっている。
子供の頃、新潟の山の中のこんな場所で一日中遊んでたっけな。。。
畑を突き抜け藪の中を進むと水芭蕉がひっそりと咲いていた。
そおーっとそばをすり抜けてすすむと咲き終わった福寿草の群れが
”今頃会いに来ても遅いんだよ”と素っ気ない。
川の水が染み出た畑の隅にクレソンが芽吹いている。
自分の腹に入る前に鹿の腹に入るのだろうが、今後はうまく共生し、ワサワサ育ててモリモリ食べたい!

ニュースで、鉄砲だか包丁だかを持って立てこもった人に対して、ドアをどんどん叩いて「出てこい!」
と、上から目線で、大勢で寄ってたかって悪者を「捕える」気満々。その報道の様子などにも、
おもわず、(テレビに撮られながら、人前で大声で叱られたりしたら絶対に出ていくものか・・)
と、自分が立てこもったような気持ちになった。
うっかりひょんなことからこんな大袈裟な状況になったとしても、もう後に引けず。。。。
捕まえる立場の人って、捕まえられる立場人の気持ちになって仕事したりはしないんだな。。。ははは
昼ごはん食べに帰るだろうと思い、用意して待てども帰らず。
たぶん帰らないだろうから先に食べて出かけようと思えば 「おい、飯、腹減った」 突然帰ってくる、、、
飯はいつでも自分の都合で、自動的に食えると思い込んでいるんだな。幸せな。。ははは
我こそは絶滅危惧種世話係。この道20数年。おかげさまで心は深くなるばかり。ふふふのふ~。。

♪いいな♪いいな♪

2017-04-23 | 日記
いつまで続くか三寒四温。
サハラ砂漠に1mの雪が降り、南米ボリビアの巨大な湖が干ばつで消え、
不毛の地といわれるアメリカデスバレー、アンザ・ボレコ砂漠は
広大な「花畑」と化し。
チリのアタカマ砂漠も巨大な花園へと変身したという。
世界各地で起こるこれらの現象から、この星はどこへ行こうとしているのか・・・・
我々を乗せたまま行くのか、振り払って行くのか。。。。。
乗ってたらどうなるのか、振り払われたらどこに着地するのか。。どきどき

札幌のホテルのエレベーターに60女ふたりで滑りこんだら、先に乗りこんでいたおじさんが
「ばあさん何階?」と聞いてきた。「あ、ばあさん7階お願いします」と応えたら、「オバサンって言ったんだ」という。
あはははーと一同大笑い。
「オバサンたちどこから来た?」と聞かれ「山」と答えた。
「オジサンたちどこから来た?」と聞いたら「海」と答えた。
「海ってどこさ。小樽?稚内?函館?」と聞けば、「釧路」と言った。
「うちのとおちゃん釧路育ち。愛国東」「おーそうかー!!」 あっという間に7階到着。
ほんの数秒間の袖擦りあい。♪いいな♪いいな♪にんげんっていいな♪♪ 

母性のスイッチ

2017-04-16 | 日記
真冬に逆戻り、一夜明ければポカポカ陽気。
周りの農家が一斉に大きなトラクターで畑を起こし始めた。
大きなかぶは、快晴の土曜日 モミの消毒をする。
田んぼの泥でモミを揉み揉み。 ななつぼし、ゆめぴりか、ゆきひかり、黒米
煎餅食べたさに今年はもち米に初挑戦。
泥でもんで、それを洗い流し、籾は水温15℃の発芽器の中で一週間過ごす。
その後、35℃で三日間、発芽を促す。
籾がほっこり膨らんで、白糸のような芽が1~2㎜出てきたら引き上げる。
それを、人間なら湯上りにはバスタオルで水分をふき取るわけだが、籾は広げて自然乾燥。
そしていよいよ種まきとなる。
自分の体も籾に倣って少しづつ冬から目覚め、籾が健やかに田に根ざし
、持てる力を存分に出せるように世話ができる自分をめざし踏み出す。

最近、孫が「お母さん、おいしいね」と言うようになった。
すると娘に化学反応が起こり、その一言で母性がぐぐぐっと引き出されるというのだ。
そして、娘の叱る口調の色が変わり、今までの一方的で、威圧的な怒りの感情に支配されていた波長が、やわらかな波を打ち始めた。
自分が用意するささやかな食事を「お母さんおいしいね」という言葉で、心を伝えてくれる存在がいる。涙、涙、
今までも孫は一日の随所で「お母さんおいしいね」「お母さん大好き」と表現し続けてきたに違いないが、ようやく母親と共通の言語を学習し発音できた。
一方通行の世界から双方向の世界にチェンジ。
孫もやれやれだろうが、自分には無いと思っていた母性を確認して娘も一安心。
その娘を産んだ自分も一安心。 40年前、長男を身ごもった時、「あんた、コインロッカーに捨てないでよ」と母親に言われたっけな、、
実の親にさえ、母性とは程遠い生き方をしているように思われていたのだ。
その自分の中にも母性が目覚めコインロッカーのお世話にはならず。
たぶん、小さな息子や娘が命がけで未熟な母親の母性のスイッチを日々探り出して押し続けてくれたに違いない。
今なお育ち足りず、毎年稲が、野菜が自分の人生の伴奏者となってくれているのだ。。。
あ、強烈な伴奏者がひとり、日常に紛れ込んでいた。ぶるぶる。。。この存在用にはいつでもどこでも自分が押せる地雷のスイッチ。ひひひ

髪型の訳

2017-04-09 | 日記
気が付けば家の周りの雪がほとんど消えている。
ストーブを少し焚いただけで20度を超える。
枯れ草の中から、ふきのとう、浅葱、水仙、ルバーブもピンクの頭を土から出した。
去年秋に忘れていたごぼう畑を掘ってみたら、短い体を土で隠して照れくさそうに出てきた。
洗って千切りにして、新玉ねぎと混ぜ、フキノトウをみじんに刻んで味噌と酢とオリーブオイル
のドレッシングで食べたら身体中に春の息吹が漲った。

一時は田圃を埋め尽くすほどの数の白鳥が落穂をひろっていたが
金曜日パラパラと30羽ほどを最後に姿を消した。
いよいよ北へ帰ったか・・・・毎年ほんとにご苦労だな、、、、

夫がじゃらんの格安セールで手に入れてあった、カルルス温泉鈴木旅館のクーポンの利用期限が迫り、
「今いかないと忙しくて行けなくなる・・」 という事で、たまたま荷物を出しに来たタイちゃんも「一緒に行くー!」となる。
タイちゃんの車のエンジンがかかりにくくなり、「時々高速道路飛ばさないとなんとかがどこだかに詰まるんだって」というわけで
うちの軽なら90kが限界だが、タイちゃんの赤いスポーツタイプの車を夫が運転してびゅんびゅん飛ばしたら夕飯に間に合った。
食後、温泉にいくと「あら、その髪型いいね」と湯船の淵を枕にして床に長々と寝転んでいるお姉さんに突然声を掛けられた。
「髪型がおしゃれ。昔○○がしてたその髪型にみんなが憧れてたけどカットできる人いなかった・・・」(○○って誰??)
『ほんとに~~?お笑い芸人みたいでしょ~~?』「ううん、アイドルの〇〇がほんとに可愛かった」(そんなアイドルいたんだ・・・)
お姉さんの青春が”今”メラメラ~と蘇ったらしく、語る語る。なぜか愛おしくなり『実はさ・・』とまだお尻も洗わぬ体でお姉さんに近づき
『娘がある日突然この髪型にしてきて、、なにそれ恥ずかしい~と非難めいたこと言うとね』  「うんうん」
『いつもいつも2歳の息子を怒っている自分が嫌で、思い切って髪型をこれにしたら、食器棚のガラスや鏡に映る自分を見るたび
思わず笑ってしまって。。。道ですれ違う人にも声かけられたりして、、、気分が明るくなるっていうの』 「へーーー」
『それなら母ちゃんも同じにすれば娘がもっと笑うかな?と思ってさ、すぐに美容室に駆け込んだ。。』 「あははは、似合ってる」
年齢不詳のお姉さんは、お釈迦様のように床に寝そべって不思議な手の動きをしながら話を訊いている。
『ところで、何してるの?』「アカスリ」『。。。』そのあとお姉さんは念入りにからだと床に落とした垢を洗い流して脱衣場に立ち去った。
テレビで、このキノコのような、あほみたいな髪型の、名前も知らぬお笑い芸人を(全く、何考えてんだか。。)と醒めた目で見ていた、
が、髪型の原点が(娘を笑わせたい)その一心の事だったと気づき、お笑い芸人の目的が理解できた気がした。
”笑われやしないか・・”が ”笑わせたい!”と切り替わっただけで世界がひっくり返る。
しかし、芸人が本気で人を笑わせたいなら、髪型で笑いを取るよりネタの質向上に本気出してくれ!!
最近のお笑い番組はおばあさんの笑のツボをかすりもしない。若者はあれで笑えるんだ。。。。
腹の底から笑わなければナチュラルキラー細胞も退屈で寝たきり老人状態だよ。

出たとこ勝負

2017-04-03 | からだ
鉄スコップやつるはしで思い切り力を入れても固くてどうにも出来なかった雪が、太陽と春風にほっぺ撫でられ融けて消えた。
いつもいつも決まって思うが、摩訶不思議。
今日は長沼17区の春祭り。
会館の前の”真生神社”に神主さんが来て今年の五穀豊穣を祈願したあと、一杯飲む。
毎年この日は強風が吹き荒れるのだが、、今年は穏やかな春祭り。

そういえば、朝起きたときに瞼が重く目がパッチリ開かない、、と感じていた。
飲み過ぎか?動き過ぎて疲れたか?と思いながら様子を見ていたら半年も過ぎて、、、、
グーグルに訊くと、〔年を取ると目の周りの筋肉が衰えて・・・・〕あ、そうですか。。
原因は目の使い過ぎやストレス、、、(あるある)
〔目を休ませましょう〕〔筋肉を鍛えましょう〕【○○美容マッサージ】【○○クリニック】
パソコン画面の本来の記事の周りにまことしやかに美顔やクリニックの宣伝がごちゃごちゃ並んでいて余計に目は疲れ、
「年なんだ」とシンプルに納得し、じゃあ最近立ち上がった時とか腰がイタタタ・・となるの、仕事のし過ぎじゃなくて年のせいか?!
車で街の中を走りながら、歩いている人を観察する癖がある。たいがいの人が足腰のどこかをかばう歩き方をしている。
自分は違うと思ってきたが、昨日、郵便局のガラスに映った自分を見たら、前のめりになっていた。
60年も使い込めばあちこち傷み衰えて当然だ。特に休みたい気も、鍛える気も起きず、流れに任せる。。。一生出たとこ勝負。

野草のちから

2017-04-03 | 日記
        ○大かぶ野草湯1袋50g入り 150円
去年採って干して保存していた最後の野草たちです。
ヨモギ、ドクダミ、干葉、笹、スギナ、などの他に無茶々園の農薬不使用陳皮、赤唐辛子入りです。
小鍋で5分ほど煮出した液をお風呂に入れるととても温まります。色が出なくなるまで何回も使えます。
洗面器に入れて手や足を温めるだけでも、気持ちいいです。
数年前、父さん羊が足を痛めて、安楽死させるしかないか・・と思いながら、ダメもとでこの汁で足湯をし
靴下をはかせて何日か様子を見ていたところ、足を引きずりながらも歩けるようになりました。
治ってきたので気が緩み、忘れていたある日、父さん羊が小屋から一人で200m歩いて倉庫に来て座り込み
治りかけの傷がまた膿んできて、(あれ、やってくれ・・)というかのように寝転んでいます。
30分くらいの間、タオルを煮汁に浸して患部を温めてやると、立ち上がってまた一人で小屋に戻っていきました。
そんなことがあってから、人間への警戒心が溶けてまるで別人(羊)のように人なつこくなったのには笑ってしまいます。
その後の父さんまだまだ元気、母さん羊のメリーとの間に毎年子供を授かっています。
野草の力は本当にすばらしいです。体の傷も心の傷も癒してくれるようです。 一度お試しください。