遺体屋の仕事

日常生活では見ることも聞くこともない「遺体屋の仕事」とは・・・

老人ホームでの最期

2006-06-28 08:03:15 | Weblog
首都圏有料老人ホームにて・・・


故人様は80歳代のおばあちゃんです。
身寄りのない方で、老人ホームで息を引き取ったそうです。
湯灌と納棺式には立ち会いがないとうかがっていて、納棺式終了後、火葬場へ移動とのことでした。

「身寄りがなく、老人ホームで最期を迎えるというのは、寂しいだろうなぁ」

と思いました。



・・・湯かんの機材を搬入し、準備と処置を終えた段階で老人ホームの職員さんにお声をおかけしました。
すると・・・
老人ホーム内の故人様のお友達やヘルパーさん数名がお部屋に入ってきて

「私たちも立ちあわせてもらっていいでしょうか?」

と聞いてこられたので

「はい、是非、立ち会って差し上げてください。」

とお応えしました。

お立ち会いがないと聞いていましたので、「おばあちゃんが寂しがらないでよかったなぁ」と思いました。

シャンプーのときには、身内の方のシャンプーでも嫌がる方がいるのに、ヘルパーさんが職員代表して洗ってくださり、私は少し驚きましたが、立ち会っていた入所者の方は、その光景を嬉しそうに見守っていました。



冷たいご家族・ご遺族について、あまり記したことはありませんが、家族がいても寂しい最期を迎える方は少なくありません。

しかし、身寄りがなく、最期を老人ホームで迎えられた方でも、湯灌・納棺に立ち会われた優しいお友達や職員さんによって、あたたかい最期になりました。


こんな老人ホームだったら「最期はここでも・・・」と思えました。






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