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発明の対価。

2005年01月11日 | ニュース系
青色発光ダイオード(LED)の製法を開発した人が、当時在籍していた会社を相手取り、発明の対価の一部として約200億円の支払いを求めていた訴訟で、利息を含めた8億4391万円を会社側が支払うということで和解が成立しました。
この人は、現在は退職してアメリカで大学教授をしており、この和解の条件に納得はしていないようですが、とりあえず受け入れるようです。

自分は技術者ではないのでよくわかりませんが、一般的な雇われ人の感覚だと、組織に属してその中で研究をし、製法の開発がその結果であれば、利益の大部分を会社に持っていかれても、それはそれで仕方ないことのような気がします。
発想は個人であっても、ひとりきりで部屋にこもって開発したわけではないだろうし、会社の施設を使って、福利厚生の恩恵にあずかり、給料をもらいながら研究を続けた結果なら、あまり文句は言えないような。
たとえばゼネコンの営業マンが500億の仕事を取ってきたからといって、一割を寄越せとはいえないだろうし、いくばくかの歩合を貰って終わりです。
こういうことをいうと、営業マンと技術者では仕事の内容が違う、といわれそうだけれども、同じ会社員であることには違いないのだし、もしも会社と同等の立場に立って個人として利益を享受したいのなら、独立してその会社とパートナーシップを築いて研究するとか、方法はないのかな、と思ってしまいます。
といっても、研究には半端じゃなく金がかかりそうだし、簡単にはいかないだろうけれども。

ただ、この製法の開発と特許の独占によって、会社は約1208億円の利益を得たらしいのだけれども、開発者は報酬として二万円しか貰えておらず、これはちょっと酷なように思います。
会社に一千億円以上の利益をもたらした開発の特別報酬が「二万円」では、「訴えてやる」という気持になっても不思議はありません。

それでも、そんなにすごい研究ならば、着手する前に「ボーナスはいくらくれる?」とか、交渉すればよかったのに、とは思います。
そして会社も、そういう特別な技術の開発をしているのだったら、一定のガイドラインを作っておいて、あまりケチらずにそこそこの報酬を約束しておけば、後から訴訟を起こされ、八億円も払わずに済んだかもしれません。

もっとも、特許なんかとは無縁の自分には全く関係のない世界の話ですが。
というか、実業家やスポーツ選手でもないのに8億ももらえれば、相当凄いと思うけど。

参照記事:Yahoo!ニュース