はがきのおくりもの

 思い出したくなったら、ここに帰っておいで!!!
 元気を補給したら、顔を上げて、歩いて行くんだよ!

第31話 陣中見舞い(H16.10.13発送) <168通 通算816通>

2006年09月27日 | だいこん高物語 2004

 ○○○○ 様
 大魂祭が終わり、中間考査を迎えました。今を精一杯生きてほしいという気持ちを込めて、先人たちの言葉を贈ります。

  やってごらんなさい
  ああよかったと
  人生の意味がわかるようになるものです  坂村真民

  人間が人間として生きていくのに一番大切なのは、
  頭の良し悪しではなく、心の良し悪しだ  中村天風

  君は君のままですばらしい
  今を生きているんだから  南 修治

 あなたはあなたのままですばらしい。だからこそ、もっと自分を信じて、持てる能力を発揮してみてもいいのではないでしょうか。期待しています。
  平成16年10月13日
  県立だいこん高等学校長 奥井太郎 



 この陣中見舞いは、1学期に欠点を取った科目が1つでもあった生徒に、中間考査1週間前に送ったはがきだそうです。
 ということは、欠点を取った生徒が168名もいるんだ!!ふ~~ん、だいこん高校は厳しいんだあぁ~!

 はがきには、一言も勉強するようにとは書いてないんだけれど、勉強したほうがいいかなと思わせる文章ですね。こういうはがきをもらうと、勉強する気になるんでしょうか。
 奥井に聞けば、きっと「わからん」って言うでしょうね。だから、聞きません。

 ただ、奥井からこんな話を聞きました。

 朝、2年生の通用門で、「おはよう」「おはようございます」と自転車で通りすぎていった女子生徒が、戻ってきて奥井に言ったそうです。
「校長先生、はがき、ありがとうございました。」奥井は、そのときの女子生徒の笑顔が忘れられないそうです。

 1ヵ月たった頃、2年生のある担任から2つの報告を受けたそうです。
 男子生徒の母親から、はがきがとてもうれしかったと電話があったこと。女子生徒から、母親がはがきを喜んでいたと話してくれたこと、の2つです。

 2年生の反応がいいようですね。
 それと、校長先生に報告する先生も、いい感じですね。

 また、この年度の卒業式の後、校長室を訪れた保護者がこんな話をしていってくれたとそうです。これは3年生のお話です。
「校長先生からいただいたおはがきを、仕事場の机のガラス板の下に入れて、毎日、見ているお母さんがいるんですよ。」

 子供たち以上に、母親の心に、はがきは届いているんですね。

 そういえば、はがきを一番始めに見るのは、たいていの家ではお母さんなんじゃないでしょうか。

 そうか!だから、はがきなんですね。奥井のやつ、考えたもんだ。


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