茶山守廣・隠岐三味線ブログ

名残尽きぬに 銅鑼が鳴る今宵

西郷港は 小雨も降らぬに 袖しぼる

        (隠岐民謡・しげさ節)

「しげさ節全国大会」に遠来のお客様

2009年02月22日 | 気まぐれ日記
ずっと以前に何度か逢ったことはあるがもう何十年も逢ったことがない、皆さんもこのような友人知人がおられることと思います。
ある日突然嬉しい電話がありました!“もしもし茶山さんですか!?富山の高橋祐一郎です・・・今年のしげさ節大会は5月10日に間違いありませんか?”それは聞き覚えのある懐かしい声でした。

高橋祐一郎・・・高橋流津軽三味線奏者 15歳で上京し高橋祐次郎師のもとで修行をする。
外務省派遣団、キンカン民謡名人戦レギュラー出演などを経て現在、各種民謡イベント・ショーなどに活躍中!

山田鶴勝丞・・・山田流太鼓鳴り物奏者で高橋祐一郎師の奥さんです 太鼓奏者として活動しつつ、三味線・唄・踊りなどをこなすマルチプレーヤーでもある。

もう随分以前になるが、高橋師が東京浅草の老舗の民謡酒場「みどり」の専属として活躍されていた頃に何度かお邪魔しお逢いしました。
二人でしげさ節のバチづけについて、ああでもないこうでもないとお互いに話し合ったことを今でも鮮明に覚えております。
その後は年に一度の年賀状の交換が唯一のつながりでした、師が生まれ故郷の富山に帰られたと聞き、一時は年賀状の交換も途絶えがちになりましたが、あるとき“結婚しました!妻と二人で富山で民謡酒場を開店しました”との嬉しい報告がありました。

今回の嬉しい電話の内容は・・・師の後援会では2年に一度、民謡の全国大会などにつけて研修旅行を実施されているとのこと、そして今年は隠岐の「しげさ節全国大会」か「津軽のねぶた」が役員会の候補に上ったそうです。
そのときご夫婦そろって“隠岐の島に行って茶山に逢いたい”との思いで、役員会に諮ったところ満場一致で隠岐の島に決定!後日談でこの話しを聞いたときは涙が出るほど嬉しかった。
人数的には30名前後になるという、内何名かは折角現地に行くのだからと大会にも出場されます。
「しげさ節全国大会」も回を重ねること今年で第24回目になるが、毎年5月の第二日曜日という開催日は民謡関係者に浸透したとはいうものの、島外からの参加者は減少傾向にある。

仮にも年に一度の師との年賀状が途絶えていたなら今回の出逢いがあっただろうか?
おそらくなかったであろう・・・「たった一枚の年賀状と侮るなかれ!」今はこのことを実感としてつくずく思う。