ボクを呼びとめるようなあの鳴き声が、頭上から聞こえてきた。
ちょっと切なさを感じるけど、やっぱり、心が動く。
羽黒橋のすぐ下流にポツンと浮かんでいる一羽見つけました。
何故に君だけが・・・って、思っちゃいますねえ。
哀愁漂う君の背中は、何を語る。
橋の上流右岸に十数羽、更に上流左岸に同じほどの数の白鳥が羽を休めていました。
羽黒橋から見る数としては、今日が一番多い。うれしいですね。
ほとんどの白鳥が、羽の中に顔をうずめ、静かに休息しています。
橋の高欄に身を隠して眺めていました。
一番近くにいた白鳥を、めいっぱいズームして撮っても、これが精一杯。
二十メートルほどあったかなあ。これが程よいボクと白鳥との距離感なのかも。
左岸側の中州にも、ポツンと一羽。
近くにいたカモが寄ってきたのかと思ったら、カラスじゃねーかあ。
嫌われ者のカラスのお前が、白鳥に気安く寄るんじゃない!と、言ってはいけない。
冷え冷えとした色のない風景を走ることに、そろそろ飽きてきた。
やがて始まる白鳥たちの北帰行を見送るのは寂しいけれど、やっぱり、春は恋しいよ。