手抜き料理の話題がバズっています。
奥さんが、子育て疲れと体調不良であるにもかかわらず、夫のために冷凍食品の餃子を焼いて出した「料理」を、夫は「手抜き料理」と評したTwitterが話題です。
あるテレビ番組インタビューでは、「2日続いて同じメニューが出てくるのは手抜き料理」「カレー料理は手抜き」「から揚げも手抜き料理」なる男視点での夫(パートナー)のコメントでネットは大炎上!
世の女性にとっては、『何をふざけた事言ってるのよ! だったら自分で作りなさいよ!ろくに料理も出来ないくせに文句言える立場なの』
との言い分が聞こえてきますよね。
私のような昭和感覚の人間でさえ、今でもこうした感覚の「夫」がいる事に驚きでした。
「料理」とは、食材を食べれる状態に「調理」する事!と考えてみれば、「手抜き」などという考えは起きないはずなのですが...
「サバの缶詰」を器に移し温めても「料理」です。
インスタントのカレールーを使って、野菜を炒めそして煮込み、ライスと合わせれば「カレーライス」料理です。
出汁をとり、野菜や豆腐を切って、味噌等で味を整えれば味噌汁という「料理」。でも、
出汁は出来合いを使い、野菜や豆腐、味噌はスーパーで調達して「調理」したものです。
調理過程に手間をかけたものが「手をかけた料理」で、調理過程を簡単にしたものを「手抜き料理」(この手抜きの意味は、一手間もかけずサボって作るものとのニュアンスがあります)として、まるで「料理に非らず」的な感覚!
味噌汁つくりは「料理」で、サバ缶は「手抜き料理」的な思い込み!ありませんかね。
星付レストランのシェフが創作する、手間をかけて美味しく「調理」された「料理」と、日常の「家庭料理」を混同してはいけません。
「料理」とは、食べる人への愛情を注いで食材を「調理」するものです。
コロナ禍で、在宅巣篭もり生活が当分続きます。リモートワークやテレワークなど、働き方は話題となりますが、「食事スタイル」は話題になる事はありません。
外食が制限される中(時々は気分変えで行きたいですが)、内食と中食を上手く組み合わせながら、「免疫力」となる栄養と食楽、そして団欒時間の過ごし方まで考えて、調理過程と時間短縮を工夫しながら合理的に「調理」するのが「料理」! と思う次第。
愛情を注いでつくる(つくってもらう)「料理」に「手抜き」はありません。
「手抜き」発言をする側の意識改革が必要かもしれませんね。