東京新聞 6日付 社説 <少年審判>
二〇〇四年二月、当時の大阪地裁所長が襲われた事件で、逮捕・補導された五人のうち四人が“無罪”となった。警察、検察の捜査なども問題だが、家裁の審判にも厳密な事実認定が必要だ。
事件発生の二カ月後、大阪府警が強盗傷害容疑で成人二人、当時十六歳、十四歳、十三歳の少年を逮捕、補導したが、その後の司法、とくに家庭裁判所の審判は、迷走したと言わざるを得ない。
少年らの自白から、十三歳少年が児童自立支援施設に送られ、次に大阪家裁が十六歳少年を少年院送致とした。しかし〇六年三月、大阪地裁が、少年らの自白は強圧的な取り調べや誘導により信用できず、防犯カメラ映像やアリバイも無視したと、成人二人に無罪を言い渡した。
だが地裁判決の三日後、家裁は逆に「自白は信用できる」と十四歳少年の少年院送致処分を決定した。しかも少年側が抗告すると、家裁の同じ裁判長が決定の執行をすぐ停止した。まさに“朝令暮改”だ。
この少年は昨年十二月、差し戻し後の審判で不処分(無罪)、十六歳の少年も少年院を退院後の先月末、家裁が処分を取り消した。
大阪の少年も警察のひどい取り調べを訴えている。警察が恐ろしくて審判で自白を翻せなかった。彼らの言い分は無視できない。成人でもウソの自白をする。まして未成年者は取調官の圧力に屈したり、迎合しやすい。未成年の取り調べは特に透明性、公正さを確保すべきである。録音、録画による可視化のほか、中立的な立会人の導入も検討すべきだ。
一方、家裁の少年審判は、当事者主義が原則の成人被告の刑事裁判と違い、少年の更生を目的とする。このため審判自体の前に、裁判官が自白調書を含む捜査資料に目を通し、予断を持って審判に臨む可能性を指摘する声も強い。
さらに少年院は刑務所と違い、教育を通しての更生施設なので、非行の事実認定に刑事裁判並みの厳密さを欠き、送致の決定が安易に流れていないか。
無実の罪を着せられた少年は、司法への不信、将来への絶望など大人以上に癒やせない深い傷が残る。家裁の裁判官の自己研修、地裁と家裁の人事交流などを通じ、少年審判の非行認定も刑事裁判と同じ厳格さを、速やかに確立すべきである。
指名休暇でまきばの湯に行く予定です。
我が家の蕗も 気が付いたら咲きすぎていました。
二〇〇四年二月、当時の大阪地裁所長が襲われた事件で、逮捕・補導された五人のうち四人が“無罪”となった。警察、検察の捜査なども問題だが、家裁の審判にも厳密な事実認定が必要だ。
事件発生の二カ月後、大阪府警が強盗傷害容疑で成人二人、当時十六歳、十四歳、十三歳の少年を逮捕、補導したが、その後の司法、とくに家庭裁判所の審判は、迷走したと言わざるを得ない。
少年らの自白から、十三歳少年が児童自立支援施設に送られ、次に大阪家裁が十六歳少年を少年院送致とした。しかし〇六年三月、大阪地裁が、少年らの自白は強圧的な取り調べや誘導により信用できず、防犯カメラ映像やアリバイも無視したと、成人二人に無罪を言い渡した。
だが地裁判決の三日後、家裁は逆に「自白は信用できる」と十四歳少年の少年院送致処分を決定した。しかも少年側が抗告すると、家裁の同じ裁判長が決定の執行をすぐ停止した。まさに“朝令暮改”だ。
この少年は昨年十二月、差し戻し後の審判で不処分(無罪)、十六歳の少年も少年院を退院後の先月末、家裁が処分を取り消した。
大阪の少年も警察のひどい取り調べを訴えている。警察が恐ろしくて審判で自白を翻せなかった。彼らの言い分は無視できない。成人でもウソの自白をする。まして未成年者は取調官の圧力に屈したり、迎合しやすい。未成年の取り調べは特に透明性、公正さを確保すべきである。録音、録画による可視化のほか、中立的な立会人の導入も検討すべきだ。
一方、家裁の少年審判は、当事者主義が原則の成人被告の刑事裁判と違い、少年の更生を目的とする。このため審判自体の前に、裁判官が自白調書を含む捜査資料に目を通し、予断を持って審判に臨む可能性を指摘する声も強い。
さらに少年院は刑務所と違い、教育を通しての更生施設なので、非行の事実認定に刑事裁判並みの厳密さを欠き、送致の決定が安易に流れていないか。
無実の罪を着せられた少年は、司法への不信、将来への絶望など大人以上に癒やせない深い傷が残る。家裁の裁判官の自己研修、地裁と家裁の人事交流などを通じ、少年審判の非行認定も刑事裁判と同じ厳格さを、速やかに確立すべきである。
指名休暇でまきばの湯に行く予定です。
我が家の蕗も 気が付いたら咲きすぎていました。
>少年審判の非行認定も刑事裁判と同じ厳格さを、速やかに確立すべきである<
最後のくだりの これに尽きますよね。
法律の厳しさを低年齢化すれば解決するものでないのですがね。
「二人でお酒を」今度 デュエットしたいですね。
「それでも僕はやってない」を家族で観ていました。
その時に逮捕歴のある息子が
「オレも同じ腰縄だった」と言ってました。
中学の先生を蹴ったと被害届が出て
2週間もしてからの「おはよう逮捕」でした。
被害届が出るのはいいのですが
それを捜査・検証してもらう事はなく、逮捕・拘留・
護送・鑑別・保護観と一気に行きました。
幸い刑事さんが私の調書を丁寧にとってくださったし
調査官も学校の先生に審判席で強く言ってくださったので全体像は解明されたと思ってますが
あの映画はちょっとかぶってしまってしんどかったです。
わかさんの日記を読ませてもらって
少年達の事を考えました。
悪い事は悪いのだけど、きちんと調べてからが前提だと思います。
御殿場事件などは
アリバイもあり、弁護士さんが付いていても
少年達の言葉を信じて調べてもらう事ができないのですよね・・・
わかさんの仰る通りだと思います。
人の人生を大きく左右する立場であると言う自覚を持って、人間としてきちんと関わって頂きたい。
「二人でお酒を」のデュエット、いたしてみたいです。。(*^^*)
悪い事は悪いのだけど、きちんと調べてからが前提だと思います。
子どもだから 過ちを犯すのです。
それを更生させるのが 大人の仕事ですよね。
大人だって 未だに反省することばかりです。
ねぎちゃんや、カノンさんみたいな親ばかりなら
世の中住みやすいのだけどね。