goo blog サービス終了のお知らせ 

デザイナーの色メガネ

写真付きで日記や趣味を書く

ちょっとシンミリ

2008-04-07 11:52:13 | 日常の中の物語

028

桜はもう殆ど散ってしまった。

みごとに人通りが少なくなり、静かだ。

003 庭のモッコウバラが、ぐんぐんと

ふくらみ始め、その元気さ

明るさと、散り終えて

たたずむ桜の静けさとが

対照的だ。

実はここ1ヶ月ほどの間に、近所にあった私が好きな家が

2軒も立て続けに壊されて、ちょっとシンミリしている。

どちらも慎ましい風情の家で、穏やかな庭の様子も好きだった。

家を壊す場合、大型車両が入れるようにまず、庭の木から

切り倒される。

だから、ある日突然、無惨に伐採された庭木を見て愕然と

させられるのだ。

切り口がまだ湿った木から、香りが立ちのぼっている。

事情があってのことなのだから、仕方のないことだと思うが、

いつも「淋しいなあ」と思ってしまう。

012 右写真は我が庭の

グミの花。

去年、裏木戸の近くに

苗木を植えたら

なんともう小さな花を

いっぱい咲かせている。

実がなってくれそうで、楽しみだ。

024 ←そして庭の女王。

サイフリボクが、今年も

雪のように美しい。

あの壊された家の人

たちも、毎年こうやって

庭に咲く花を楽しんでいらしたにちがいない。

先日、前を通りかかるとショベルカーが入り、バリバリと

家を解体していた。

半分壊された家の向こうに裏庭があった。

花桃だろうか、私にはよくわからないが鮮やかな桃色の

花が今を盛りと咲いていたので、しばらく眺めていたが、

なかなか立ち去り難い光景だった。

今はもう「売り地」と書かれた大きな看板が立って

いる。

あの鮮やかな桃色の花の木もない。

Img_7117 ヒヤシンズが、隅に残って

いたので、記念に撮影

させてもらった。


最新の画像もっと見る

12 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
★みかんさん、おはようございます! (チャーマン)
2008-04-13 12:06:33
★みかんさん、おはようございます!

そうです、あの家です。
よく覚えていてくださいました、ありがとうございます。

英国と関係がおありになったお父様が「自然と調和する家を!」と建てられた思い出の家だと、おっしゃっていましたので、手放されるのは、おつらいことだったと思います。

おお、いつも元気なみかんさんが…シンミリとは。

次回は元気な記事にしたいと思います!
うちも黄モッコウが咲き始めましたよ。
九州と変わりないですね。
返信する
チャーマンさま、こんにちは。 (みかん)
2008-04-12 16:59:44
チャーマンさま、こんにちは。

ほんとに、シンミリですね。
「一日花ですが」って手折っていただいた、あのお家ですね。

いろんな事情がお有りでしょうが、寂しいですね。

このお話にはさすがのアホみかんもシンミリです。。。

山の家も黄モッコウが咲き出しました。
とっても元気です。
返信する
★poutyurakaさん、こんばんは。 (チャーマン)
2008-04-12 01:00:20
★poutyurakaさん、こんばんは。

サイフリボクをご存じなかったとは、意外です。
小さなな白い花が房のように咲き、はらはらと散ります。
これがまた美しい。

そして6月ごろには赤い実がつき、ヒヨドリが喜びますが、私も喜びます。
というのは、この実が目にもかわいく、しかも美味しい。
秋には葉が小判色から深い紅色になって、四季を通して楽しませてくれます。

ナガミヒナゲシ…が私にはわかりません。
(調べてみます!)
空き地いっぱいに咲いていたクローバーがある日消えてなくなっていて悲しいことがありましたが、poutyurakaさんもヒナゲシにはさぞがっかりされたことでしょう。
呆然としてしまいますね。
返信する
★ねこぼーしさん、ほんとうにつらいことですが、壊... (チャーマン)
2008-04-12 00:51:28
★ねこぼーしさん、ほんとうにつらいことですが、壊された家の一軒は、あの白い小さな家です。
ねこぼーしさんが寝ころんでいそうな、あの可愛い家です。

ある日、庭木がやけに切られていたのでおかしいなと思ったのです。
しかし「植木の手入れなんだろうか」とも思いつつ、次の日に通りかかると、もうバッサリとたくさんの木が切られていました。そのあとすぐに、引越しの車が来て…。
あっという間に家はがらんどう。
1週間も経たないうちに更地になって「売り地」の看板が立ちました。

引越しの日に訪ねていってみようかとも思いましたが、話したくない事情かもしれないのに、しかも引越しの最中にいくらなんでも失礼だと思って諦めました。

ただ、ねじっこさんのコメントにも書きましたように、半月ほど前、その家の方とすれ違ったとき、ふっとなにかお話になりたいような表情をされたのです。
そういうことに鈍感な私ですが、なぜかあの時は「あれ?」と気になったのですよ。

去年、手折っていただいた良い香りの花、「たも」とおっしゃっていたと思いますが、あの木ももう跡形もありません。
今では、あの家のあった道を通るのがつらいので、散歩にも違う道を行きます。

ねこぼーしさんのお友達の話も苦しいですね。
その友達は、子供のころから植物と会話をされていたのですか!

つやつやした大きな金木犀。
うちの近くにあった洋館にも、8メートルくらいはある金木犀とぎん木犀がありましたが、伐採されました。

人間の都合で伐られてしまう木々のために、祈りたいです。
返信する
★バオバオさん、おばんです。 (チャーマン)
2008-04-12 00:47:22
★バオバオさん、おばんです。

おおお、嵐山にもありましたか!、ぬらっの家が。
その家の住人の形容がなんとも…笑えるようで笑えないタイプですね。
金持ちはいてもかまいませんが、できれば文化的であってほしいと切に願う私です。
そして経済的にたいへんな、しかし文化的に貴重な仕事をされている方たちを支えていただきたいなあ、と思っています。
(要するにパトロンです)

しかしねえ、今の社会の有様ではまず無理でしょう。
子供向けの投資セミナーが盛況だとか、耳を疑うよう話を聞く社会ですから、ただ図々しい家がたくさん建つわけです。

しかし、美術館並みとはスゴイ。
ガラクタがたくさん詰まっていることでしょう。

発光ダイオードの青い光、うちの近所でもよく見かけましたよ。
目の奥がジーンと痛くなるような光です。
環境汚染だと思いますよ。

困っているのは私だけではなく、嵐山にもひとりいらしたんですね!
返信する
こんばんは。 (poutyuraka)
2008-04-11 03:42:33
こんばんは。
サイフリボク、綺麗な花ですね。
こういう花があるとはまったく知りませんでした。
木が切られるのも悲しいですけど
昨年見かけたナガミヒナゲシのいっぱい咲いていた空き地が綺麗に整地されてしまって新しい建物が建設されているのもちょっと悲しい光景でした。
返信する
チャーマンさん。記事を読みながらほろほろはらはらと (ねこぼーし)
2008-04-10 21:48:58
チャーマンさん。記事を読みながらほろほろはらはらと
涙がこぼれてきて止まりません。
悲しい、とても悲しいお話です。つらいです。

つい先日、子供の頃から植物と心を通わせている友人から
「取り壊しになる隣家の金木犀が切られるのを嫌がっています。
たぶん体のあるうちに会いたい人がいるようです。
持ち主さんと連絡を取ろうと手をつくしましたが
うまくゆきませんでした。
せめて彼のために祈ってあげてください」

とのメールがきました。
写真を見るとつやつやした、大きな金木犀です。
なんとか彼を助けてあげたいと思い、いくら運搬費がかかっても
なんとかするから、うちの庭に移植してください、
とお願いしたんです。
そこで友人は工事の人や植木屋の知人に尋ねてくれましたが
もう8m近い木だから、根付くのは難しいということでした。
私も友人も、かえって金木犀さんを苦しめては可哀想だから、と
あきらめることにしました。
救いは、大きな木を切るときは庭師さんが来て
その木にお酒とお塩をお供えして拝んでから作業するそうです。

そんなことがあったので、チャーマンさんのせつない気持ちは
痛いほどよくわかります。
庭の隅に残っていたというヒヤシンスが美しすぎて
また涙がこぼれそうです。

解体されたその家々が出来るならば、
「ねこぼーしさんが昼寝していそうな心地よい庭のある家」と
チャーマンさんがおっしゃってくれていたあの家では
ありませんように。

ねじっこさんへのコメント返しで書かれている
“その家の方ががなにか言いたそうな表情をされた…”のは
「いつもうちの花桃を見てくださってありがとうございます」
そして「枝を貰ってくださいませんか。挿し木にして
育ててやってくれたら嬉しいのですが」
と言いたかったのではないかと思い、また胸が苦しくなりました。

すべての命あるものが、幸せでありますように、祈ります。
返信する
もう一言、言わせてくださいね。 (バオバオ)
2008-04-10 19:46:10
もう一言、言わせてくださいね。

ぬらっと、敷地いっぱいに建てた、要塞の様な図々しく無神経な家。
あります、あります!すぐ近くに。

娘のような年頃の、綺麗な奥さんをゲットした、若作りの男性が建てた家。

恐ろしくコンクリートを流し込んだ基礎の上に、
ツートンカラーの蔵のようなデザインの家の外壁はオールタイル。
防犯には適しているかも知れないけど(立て替える
前の家の塀には長く尖った剣状のものがズラーッと植え込んであったのです。)敷地面積から言って、
内側の容積はちょっとした美術館並みにありそうです。
掃除はどうするの。(余計な心配?)

げんなり来たのは昨年のクリスマス。
これ見よがしに道路に面して高々と張り巡らせたのは、
発光ダイオードによる蒼く冷たいヒカリを発するイルミネーション。
これが夜中いっぱい、毎晩点滅するのです。
住宅街でのこういうディスプレイ、渋谷辺りにありそうですが、クリスマスとは別の意図が
感じられて、なんで、ここ嵐山の民家でこんなオッチョコチョイな真似するんやー。
と言うのが、私のなが~い追伸でした
返信する
★ねじっこさん、こんばんは。 (チャーマン)
2008-04-09 23:41:24
★ねじっこさん、こんばんは。

たいへんな嵐でしたね。
被害はありませんでしたが、桜が枝ごとボキボキ折れていて、数日前の花盛りが夢だったのかと思うほどです。

ああ、ねじっこさん、やはり木は泣いているのですね。
だから見ている私がつらくなるのですね。
実際、あの光景を眺めていると痛々しくてたまらなくなります。
木だけでなく家も生きていますね。
壊される前のがらんどうの家の淋しさは、言葉では表すことができません。
家の方たちもきっとつらい思いで出られたのだと思います。
花桃はそれはそれは鮮やかに咲いていて、それがなおさら痛々しかったのです。

実はそこの家の方と最後に顔を合わせたとき、会釈して通り過ぎようとすると、ふっとその方がなにか言いたそうな表情をされたのです。
ちょっと気になったのですが、そのまま通り過ぎてしまったことが悔やまれます。
お話を伺ったからといって、どうすることもできなかったとは思いますが…。

トップの写真はうちの庭のハナニラです!
今年はたくさん咲いています。
ねじっこさんのお庭にもグミの木があるのですか。
おいしいグミですね、きっと。
返信する
★バオバオさん、こんばんは。 (チャーマン)
2008-04-09 23:30:29
★バオバオさん、こんばんは。

東京は桜の開花が全国で一番早いと聞きましたから、当然散る
のも早いでしょうね。
そしてここ何十年だかの間の平均気温が、世界で一番上昇したのが東京だそうですから、桜もあたふたしますよ。

昨日からの嵐であとかたもなく花は散り、それどころかもう
蕊までバラバラ落ちて、道路はたいへんな有様ですよ。

春の憂鬱…こういうと、ロマンチックですが、伐採された木を
見るのはどうもつらいです。
ここに住むようになって10年ですが、思えば私が好ましいと思った
家がたいてい壊されているのです。
「好ましい」と思うのが怖くなります。
そして、いかにも図々しい家が建ちます。
せめて庭木で隠してほしいのですが、ぬらっと敷地いっぱいいっぱいに建てるのがこのごろの家のようで困ったものです。
(困っているのは私くらいか…)

グミの木、いいでしょう。
そうそう、懐かしさがある木で好きなんです。
このグミの実は大きくて甘いかなあ。
たのしみ、たのしみ!

更地になったところには、ヒヤシンスのほかにもクリスマスローズが
ひっそりと咲いていました。
返信する
こんばんは。やっと外が静まってきましたね。 (ねじっこ)
2008-04-08 23:12:50
こんばんは。やっと外が静まってきましたね。
そちらはいかがですか?被害はありませんでしたか?
辛い記事だなぁと思いながら読ませていただきました。
生きている樹木を切り倒したのですから、その香りもさぞ痛々しかったことでしょう。
人間には聞こえないだけで、泣いているのでしょうね。
どんな事情があるにせよ、家人がいて庭があり、そこに生きる木や花とともに歴史が刻まれてきたはずです。いなくなった途端に物扱いというのは、無惨なものがありますね。
まして、チャーマンさんは、その風情を愛していらした。寂しくもなります。
花桃を咲かせていたなんて、粋ではありませんか。ああ、わたしも一度観たかったな。
トップは、光り輝くハナニラですね。これはチャーマンさんのお庭ですか?
グミの花がもう咲いているなんて、我が家より早いですよ。
広いようで案外狭い世間。
ひょんなところでその方たちにお会い出来るかも知れません。
新しいお住まいでも、穏やかな暮らしをしていらっしゃるといいですよね。

返信する
こんばんわ、チャーマンさん。 (バオバオ)
2008-04-08 19:50:17
こんばんわ、チャーマンさん。

どうも、京都より東京のほうが桜の散るのが早いようですね。
気温が高かったのでしょうか。

「チョットしんみり」・・まさに春の憂鬱ですね。
チャーマンさん好みの家はなんとなく想像できます。
2軒も取り壊されたら、周りの景観はすっかり変わってしまいますよ。

伐採された木の切り口から香りが立ち上るなんて、
生々しい描写ですね。
家や木のうめき声が聞こえそうです。

チャーマンさんちにはグミの木があるのですか。
いいですね。
私もグミが大好きです。
赤くて大粒の甘いやつ。
第一、
懐かしいではないですか。
うちにも植えてみようかな。

更地になった宅地に、越していった住人を懐かしむように、
残された草花が芽を吹き花を咲かせているのは、チョット悲しい。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。