デザイナーの色メガネ

写真付きで日記や趣味を書く

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美しい生活

2007-10-24 15:27:54 | アート・文化

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秋晴れの天気が気持ちよい。

いつもの坂道を上っていると、頭上で鳥たちがあまりに騒ぐ

ので見上げてみた。

なんとまあ、そこは鳥たちのパラダイス。

大木の上にこんなに美味しそうな実がたわわに生っていた。

葉陰を飛び交う鳥たちのシルエットがなんとも楽しげだ。

なんの実かわからなかったので、家に帰り画像を見ながら

調べてみたらイイギリの実(飯桐)と判明。(多分…)

この画像を眺めているとウィリアム・モリスのテキスタイルが

浮かんできた。

確かモリスが結婚をして最初に住んだ家は「赤い実」

名づけられていたっけ。

Img_6054 モリスの偉業については今さら私が

書く必要もないし、また書ききれやしない。

彼は「産業革命以降の小芸術は完全に

堕落してしまった。」と認識し、

その復興と改革にまさに猛然と立ち向かった、いわば

デザイナーの鑑のような偉大な人物だ。

もっともわが国は、敗戦によって美意識までもが壊滅的状況

になり、いまだにモリスの言うところの小芸術においては

途上国だ。

(☆小芸術とは生活の中のアートといえると思う)

わが国は素晴らしい美意識を持った民族であったと思うが、

今やなんとなくイジクった美しくもないものでもデザインだと

まかり通るような現状、いや生活の中の美に価値など

おいていないのだから、堕落もなにも…

真には理解できないだろうが。

Img_6057 さて、私はこの繰り返し模様のテキスタイル

の色の配分に感嘆するが、

これらの作品の素晴らしさは、なんといっても

モチーフである花や鳥や虫たちに対する

彼の深い愛情にあると思っている。

Img_6058

「赤い実」と名づけた

家の庭で彼が眺めた

名もない草、地を這う蔓、

小さな虫や梢を揺らす鳥

たちが活き活きと

デザインされている。

いいなあ、と思う。では、この壁紙を貼るか、タペストリーを

飾るかというと、それは多分しないだろうけれど。

でも、いいなあ。タイポグラフィも優雅で気品があって好きだ。

Img_5993 ←イイギリのある坂近くの公園で

撮った秋の蝶とコスモス。

この蝶はツマグロヒョウモン?

それともアカタテハ?

自然の中に美しきデザインが隠されている!

と急にモリスの目を意識してしまった朝だった。

「隠されてなんかないよ~。」

ん!?なにやらモリス翁の声が…。

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幻の山

2007-10-19 00:21:16 | アート・文化

Img_5967

ゲイジュツの秋…ということで、ちょっとおこがましいかとは

思いつつ、この山の絵を載せてみた。

実はこの絵は20年くらい前に、私の父が描いたもの。

水彩だ。

今は絵筆をにぎることができなくなってしまったが、父は

絵を描くことも観ることも大好きだった。

まあ絵に限らず『器用貧乏』のモデルのような人で、

(以前の記事の「のど自慢大会優勝」とかです…)

絵のほかにもタップダンズにフィギュアスケート、野球、歌、

ビリヤード、詩吟、尺八、料理をすれば母よりも上手い、

という変り種。

ある時は母が通っていた生け花の教室に母を迎えに行き、

なかなか終わらない母(←こちらは不器用でのろい)にシビレ

を切らした父が花を活けてしまい、それが先生の目にとまって

「ご主人がいらっしゃい」と言われたことも…。

しかしこの多彩な趣味の中でも、絵だけは特別だったようだ。

絵の方に進みたかったのかもしれないが、戦後は生活する

ために売り絵を描いたこともあると聞いた。

そして父が言うには、「売り絵を描いたらもうダメだよ」。

結核を患いながら戦後のたいへんな時期を働き通した父

だが、なぜか飄々としていて笑い話が多い。

さて、この絵の山だが、どこの山なのか今や本人が思い

出せない。

当時箱根に住んでいたものだから、私はてっきり箱根の山

かと思っていたのだが、どうも違うらしい。

幻の山だ。

考えてみると、山に比べると人はほんのひとときこの世を

生きて去っていく、かそけき存在だ。

自分だけ特別なように思っていても、それは幻のようだな、

と父を見ていると、私自身の生も重ね合わせてそんなこと

を感じる。

だから、この絵の山はでいいのだ。

Img_5946 ←こちらは幻ではないですぞ!

例の栗林の栗が…おおお、

落ちそうで落ちない。

栗の風鈴。クリン♪コロン♪…

秋の日を浴びて艶やかに

美しい。

Img_5961 蒸して、皮を剥いたものを長男が

お好み焼きに入れて焼いたら、

ほんのり甘くてなかなか美味かった。

息子たちの4倍を生きた父(今年90歳)も、母の蒸した

栗を食べているころだろう。

父の絵だが、もう1枚油彩画がある。

雪景色の絵だったので、冬になったらまたここでお披露目

させていただこうと思う。

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新蕎麦は草原のかおり

2007-10-11 00:12:57 | 日常の中の物語

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連休中日、久しぶりに隣町にある『おいし~い蕎麦屋』へ行った。

いつもの散歩道、川を横切り隣町へ入ると、のどかな田園

風景が広がる。

いい天気だ。庭先で野菜を売る農家が散在する農道を

ぶらぶらと歩くこと30分。

この30分がいいんだな。

Img_5981 ほら、ハナミズキの赤い実

におぶさっている…この虫

はなんだろう。

ブンブクチャガマ虫かな。

風がさやさやと吹いて、

なんと気持ちのよい季節

だろう。

Img_5984 サトイモ畑に鶏頭が咲いていた。

不思議な花だ。一筋縄ではいかない花だ。

思索を要求してくるような気がする。

子供のころはキライだったけな。

なんであれが花なんだ?と思っていた。

Img_5972 白い曼珠紗華。

小さい白百合が束になったようだ。

我が家には赤い曼珠紗華が群れ咲いているが、

ぶっきらぼうに伸びた茎と華やかすぎる花の有様が

不安定で、それが魅力だ。

おおお、新そばののぼり旗ですぞ!

歩いて来られる距離にこんないい蕎麦屋があるのは嬉しいね。

いまや蕎麦粉も殆どが中国からの輸入だと聞くが、ここのは違う。

北海道、山形、長野の契約農家から直だ。

しかも店主と農家との関係が密なところがいい。

Img_5975 で、まずは本醸造酒『獅子の里』を頼んで…

季節の一品『牡蠣のてんぷら』

写真のとおり、シソの香もかぐわしく

ふんわりした天ぷらはまったくしつこさを感じさせない。

だいたい我が家の食卓はあっさり系なので、最近は天ぷら

ですら「おお!しつこそう!」と腰がひけるようになってしまった。

これは余談だが、過日上の息子が健康診断の結果表を持ち、

怪訝そうな顔をして妻と話しこんでいたのだが、血液中の

脂肪分が少なすぎた…らしい。

「もうちょっとコッテリ系も食べようね。」と話し込んでいた。

というわけで、私も天ぷらで脂肪分を補給。

Img_5978 そして、「待ちかねたぞ新蕎麦よ!」→

左:十割微粉そば 右:十割粗引そば

どちらも北海道で栽培された古代そば。

この微粉そばは、ちょっとお目にかかれないですぞ。

なんという香り…しゃきっとして…蕎麦の香りとともに

草原の香りがするのだあ。(気分はほっかいど~)

蕎麦湯もほどよく白濁しているので満足。

(透きとおった白湯のような蕎麦湯を出す店には、

行かないようにしている)

仕事が控えていたので早目の昼にして正解だった。

気がつけば待ち客が外に並んでいるではないか。

こんなにわかりづらい立地なのに、蕎麦好きはちゃ~んと

嗅ぎつけてくるんだな。

というわけで、長居はせずにご馳走様。

秋の農道をぶらりぶらりと歩いて帰宅。

私の半日休日はなかなか充実していた。

Img_5934 最後に庭の曼珠紗華。

アシナガバチがせっせと

お仕事中。

蜜があるのかな?

蕎麦屋の店名は…

『志美津や』です。(←こっそり…)

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魚の風景

2007-10-03 23:51:55 | 日記・エッセイ・コラム

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突然ですが、今回は熱帯林です。

☆牧場の動物たち→☆空の猛禽たち→ときたらやはり次は、

☆水の仲間たち→水族館!

ということで、今回は『なかがわ水遊園』という淡水魚

メインの珍しい水族館を紹介。

場所は西那須野。

両親が行ってみたいというので、内心「つまらなさそう…」

と思いつつ訪ねたのだが、意外や意外!

なかなか楽しめたのだった。

それはいいとして、水族館の近くにおいしい蕎麦屋が

あると近所の人から聞いた母が、まずはそこへ

行きたい!とのたまう。

私も蕎麦は大好きだから「いいねえ!」と同意。

道案内が母である不安をうすうすは感じつつ…

みんな車に乗り込んだ。

母:「水族館へいく道の400メートルくらい手前にある

らしいのよ。なんとか記念館の中だったかしら?」

私:「記念館の中に蕎麦屋があるの?」

母:「なんとか資料館へいく道の途中って言ってたかしら

○○さん…」

私:(やれやれ…)

母:「わらぶき屋根よね?」

私:「ぼくが知るわけないじゃない。」

母:「ホホホ…あら、そうよね~」

案の定、見つからないまま水族館に到着してしまった。

母:「おかしいわねえ、水族館から見えるくらいだって言って

たけど、なかったわよねえ。」

このあと行ったり来たり、人に尋ねるにしても「なんとか

資料館とか記念館とか、近くにありますか?」

という具合でスッタモンダしたのだが、水族館の守衛さんの

「隣町に資料館ならあるよ」という言葉を最後のたのみに、

隣町へGO!

10分も飛ばしただろうか隣町に入ったが、どう考えても

『水族館から見える』どころか何キロも離れている。

諦めて戻ろうとしたとき、

「あっ!ここ右に曲がってみて!」

と妻が叫ぶ。資料館への矢印と「そば」ののぼり旗が

見えたというのだが、曲がってみるとどんどん山道に

なってくる。まさかここじゃあ…と思ったが、

「あったあ~~!」

なんと小高い山の麓にわらぶき屋根の民家。

庭先に『手打ちそば』ののぼり旗がはためいている!!

遠く山を眺めながら、やっとのことでいただいた蕎麦は

風味豊かで美味しかった。

それにつけても、妻の嗅覚には何度も驚かされてきたが、

またしても、だ。(好物を嗅ぎつけるカンはすごい!)

息子が蕎麦を食べながら、

「おばあちゃん、近所の人の記憶がおかしかったの?

聞いたおばあちゃんの記憶がおかしいの?」

母:「まあそうねえ、どっちもかもね。でも私のほうがしっかり

してると思うわ、ホホホ…」

これには一同どっと疲れたのでありました。

さて、やっと魚たちの出番だ。水遊園に引き返し入場…

栃木、茨城両県を流れる那珂川に棲む魚たちがきれな水槽

で泳いでいる。Photo

きれいだな~、美味そうだなあ~、

ヤマメやイワナ、アユ…おお、塩焼きにしたい!

などと思って観ていくと、突然アマゾンの魚ゾーンになった。

ここでは絶対に塩焼きになんかしたくない魚がほとんどだ。

以下に珍しい魚を紹介。(これらは「なかがわ水遊園」の

案内にある写真です)

Photo Photo_2 Photo_3

左は斑点模様のエイもどき。

真ん中の「キャットフィッシュ」はヒゲまで猫仕様。

右の「ピラルクー」は牛のように大きい。

Img_5850

←これは私が撮影。

まるで虎だ。

「タイガーショベルノーズ」

目が合うとジ~~ッと

目を据えながら寄って

くる…不気味。

だいたい魚の目じゃないじゃないか…不気味。

大きさがこれまた虎ほどもある。

深く大きな水槽をドヨ~ンと泳ぐこれらのアマゾンの魚たち

の上が、最初の写真、熱帯林になっているというわけだ。

車椅子に乗った父も興味津々に水槽を覗いては

「おおお~!」と感嘆しきりだった。

Photo_5  最後に登場したのが

金のカエル!

シュノーケルアオガエルの突然変異

だそうだが、なんとも拝みたくなるようなお姿でした。

「無事に蕎麦屋へ行くことができ、感謝です。

川の恵みに感謝です。」

と思わずカエルに手を合わせたのであった。

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