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デザイナーの色メガネ

写真付きで日記や趣味を書く

コレハナンデスカ?

2009-06-17 17:59:38 | アート・文化

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コレハナンデスカ?

コレハクラゲデス。

オーガンジーのドレスを纏ったクラゲ婦人たちです。

品川にある「アクアスタジアム」にてお目にかかりました。

ぐずぐずと雨模様の休日は、いっそ水の世界へ行ってしまえ!

というわけで。。

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↑コレハナンデスカ?

う~ん、なんだっけ、

イソギンチャクの仲間でしょう。スパゲティではありません。

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コレハナンデスカ?→

ペンギンデス。

ものすごいスピードで泳ぐ。

まるでロケット弾。

陸の上のよちよち歩きとは

大違い。

そして、真打登場!

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イルカショーを楽しみにしてきたのはいいのだが、水しぶきが

バッサバッサとかかるので、前10列ほどの座席の人は

ポンチョを買って見物しなければならない、という。

いやいや、ほんとうにビショヌレになるらしい。

イルカ好きの家人(動物なら殆どなんでも好き)は、どうしても

前で見たいと言い張り(どうせ、そう言うと思っていた。。)

「イルカ応援団」なる会の団員に登録して(やれやれ。。)

真っ赤なポンチョを調達してきた。(エェ~ッ!)

背中には「Dolphin Supporters」の文字とイルカのイラスト。

かくして真っ赤なポンチョを無理やり着せられるハメに。

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多彩な演技を次々と披露するイルカを見て思ったのだが、

このイルカたちは一体どこから連れてきたのだろう。

海で捕獲して連れてきた、と想像するのが妥当だろうが、

なんだかなあ、ペンギンにしても哀れではある。

広い海を泳ぎたかろう。。。などとつい思ってしまう。

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美しい魚の群れも印象に残った。

これは角アジに似ているが、なんという魚だったか。。。

この群れを見た途端、

「わあ~、美味しそう!」と声をあげた家人さん。

周りの人が笑って振り返っておりました。

こうしてたっぷりと水の世界に浸り、雨の中を帰宅したという

非常にみずみずしい休日だった。


薄暮のディナー

2008-06-13 15:18:27 | アート・文化

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梅雨入りをしたという日の夕べ。

九段にあるイタリア貿易振興会にて、テーブルセッティングと

ディナーの会があるというので参加した。

少し早く着いたので、外のベンチに座って夕暮れ時 の風を

楽しんでいたら、発泡の白ワインを運んできてくれた。

薄暮と冷えた白ワイン…いいなあ。

とゆったりしていると、今度はチーズやカナッペが運ばれて

来た。

パルミジャーノ・レジャーノは大きな塊のまま置いてある。

ますます気分はゆったり。

とまあ、この後はイタリアンテーブルセッティングをご覧ください。

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器はすべて、500年の伝統を誇るウンブリア州のGrazia社製。

最後の写真のテーブルで私はディナーをいただけるらしい。

楽しみ~~♪

076 はい、器の裏です。

けっこう重量感がある。

我が家の食事を考えてみると、

まずこういう器とは縁がないなあ。

では、料理が盛られると

いかがなりますか、ご覧ください。

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器に似合わずあっさり系メニュー。

いや、こういう器だからこそあっさりがいい。

案外、盛り方によっては和食にも合うかもしれない。

094 ←カッフェクリームに浮かんだコールド

ティラミス。

イタリアからシェフを招いて作られた

という数々の料理の中でも、このデザートが抜群に

美味しかった。

同じテーブルになった方は、もちろん初対面であったが、

編集関係の仕事をされている方々で、興味深い話をいろいろ

と聴かせていただいた。

日本各地に残る伝統工芸を丁寧に取材されたウェブ

マガジン「コラージュ」は、きっと楽しんでいただけると

思うので、是非、訪ねてみてください。

読み応え、見応えあり!

では、最後に…

096 ハイ!

本日の赤ワイン。

IGTロッソ ウンブリア

ヴィティアーノ

ラベル、見えますか~?

デハ、ボン・アプティート!


アキツシマの美

2008-05-13 16:17:59 | アート・文化

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サントリー美術館で開催されている『ガレとジャポニズム展』へ

行ってきた。

ガレといえば、あの独特のとろけるような硝子器の印象が強烈

だが、実は私はあまり好きではない。

じゃあ、なぜ展覧会へ…?といいますと、

ジャポニズム、ここに興味があった。

この展覧会は彼の芸術性の変遷が実によくわかる構成になって

おり、初期作品も充実していた。

タイトルにもあるように『ジャポニズム』の切り口で見せてくれる

んだなと思っていたが、切り口どころかジャポニズムなしでは

彼の芸術は語れない!のでありました。

初期作品には透明な硝子に北斎漫画をコラージュしたものが多数

あったが、これがなかなか美しい。

北斎の「魚濫観世音」の鯉が透き通ったガラスに描かれた壷や、

バッタの描かれたガラスの花器など、江戸風鈴にも似た清涼さ

が感じられて気持ちがよい。

はっきり言って、後期の油彩画のような、ともすればグロテスク

とも感じられる作品より私は好きだ。

034_2 「北斎はすごいなあ。」

と、なぜか北斎の芸術性を

再確認した私。

身の回りの自然、とりわけ

小さな生き物や植物への

目線が、西欧の芸術家にとっては新鮮だったことだろう。

一瞬の動きを捉え、細部までも精緻に描きながら、どこかに

ラフは筆づかいが感じられる。だから、描かれたものは

イキイキと動き出す。

ガレの模倣には、絵そのものに動きは感じられないが、

ガラスの光による揺らぎによって、不思議な動きが現れる。

もちろんガレは単なる模倣に終るわけではなく、日本的なる

美を深く取り込み、融合させ、新たな芸術へと昇華させていく

わけで、その最後の作品として、脚付杯『蜻蛉』が展示されていた。

蜻蛉はガレが好んで描いたそうだが、蜻蛉の古称「アキツ」

にちなんで「アキツシマ」と呼ばれた日本、そしてかそけき

羽をもつ蜻蛉そのものを愛したのだと言われている。

031_2 ということで、今回は、

ガレのイメージで、庭の花々を

撮ってみました!

(ピンボケ写真を集めてアップした

わけではありません…)

自然そのものが形になる日本美術の深遠さを、

改めて感じさせられた展覧会でありました。

私にもその感性が眠っているハズ!

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001 ←私の秘密兵器。

(というほどのモノじゃないか)

展覧会の必需品、単眼鏡。

手のひらにすっぽりと収まるサイズがいい。

そしてレンズが非常に明るいので、細部までくっきりと見える。

これを首からさげて行けば、展覧会は数十倍楽しくなる。


静寂の食卓

2007-12-11 22:59:00 | アート・文化

071207_1307 イタリア村のクリスマス

マーケットに招かれて

行ってきた。

汽笛一声新橋を~♪の

汐留一帯がイタリア村に

なっているのはご存知の方

も多いと思うが、この季節、

広場では本場ミラノだか

ローマだかのクリスマスマーケット

を真似て、市が立つのだ。

それに先立ち、今年はウンブリア州の物産の紹介をしたい

というイタリア貿易振興会の意向だった。

ヨーロッパ全体の観光人気は下降気味だそうだが、イタリアは

そんな中でも横ばい状態を保っているらしい。

それはどうも、ひとえに日本人のイタリア好きのおかげとか。

071207_1305 さて、ウンブリアにはバンケット(饗宴)

の真髄がある、というお話。

「バンケット」はフランチェスコ会の

聖なる語義だそうで、

食事を共にする=対話と平和。

イタリア語で仲間という言葉は「パンを分かち合って食べる者」。

まさに「同じ釜の飯」。(←なんかこう言うと、雰囲気が変わるなあ)

今回、バンケットにふさわしいクリスマスを提案、というテーマで

テーブルセッティング等も展示してあった。

そしてメインテーマは、というと…

「静寂の食卓、寛容の100皿」

う~~ん、なんか我が国のお祭り騒ぎとは、ちょっと次元が…。

ウンブリアのアーティスト ロセッラ・ヴァスタさん考案の

白い100枚の皿が並ぶ。

彼女の話から:「静寂の食卓」は節度ある方法、つまり静かな

そして平和な方法で我々はたったひとつの貴重な饗宴の参加者

であり、寛容と理解、分かち合い、尊重だけが調和をもたらす

のだ、ということを黙考してもらいたいのです。」

(参加者一同、静かに聴き入っている。)

「なぜ、静寂なのか。

なぜなら、静かにしているということは、相手に「間」を与えること

だから。

なぜなら、神々しいものは、静寂の中で私たちに語りかけるから。」

(参加者一同、ますますし~~んとなる。)

まさにクリスマスの真髄ではないか。

さて、説明会が終わると、イタリアンブッフェが用意されていた。

071207_1314 ←こちらのレストランだ。

軽食だろうと思っていたのに、ステーキあり、

シーフードあり、パスタあり、ワインあり。

本場ウンブリアで一つ星を獲得した

シェフがウンブリアの食材で

料理してくれたという。

空腹だったこともあって、なかなか美味い!

それはいいんだが、まあ参加者たちのスゴサよ!

出てくる料理、出てくる料理、あっという間になくなってしまう。

おお、さっき聴いたばかりの「節度」はいずこへ…。

唖然としながらも「負けてはならじ!」と最低限の料理と

ワイン(ワインは赤、白ちゃんとね)を確保して、私は

さっさと部屋の隅に落ち着いて、ゆっくりいただいた。

ワインを愉しみつつ、静寂の食卓分かち合いも、

現実にはなかなか難しいテーマであるなあ、と思った次第。

Merry_xmas ←今回は新人

イラストレーター

唐鎌 瑞穂さんの

イラストです。

まだとても若いのに、

色使いがシックなのが

特徴。

どこか和の香りの

あるクリスマスだね。

これから、ちょくちょく

登場してもらいます。

応援してください。


五感の互換性

2007-12-06 23:19:21 | アート・文化

2_3 気がつくと、世間は

チカチカキラキラの

12月となっている。

新宿のサザンテラス

も恒例のイルミネー

ションが始まっている。

うちでは次男とその

母(例の人)が、

なぜか毎年サザン

テラスへ出向いて

行ってはクリスマス

気分になって帰ってくる。

妙に気の合う親子で、なにかと二人で盛り上がっていること

が多い。(要するに行事好き)

盛り上がりに欠ける私と長男はたいてい傍観しているが、

先日は傍観せずに付き合ったのだ。

何にかというと…、『クリスマスを迎える会』

(と勝手に命名している。迎えたら会をすればいいでは

ないか!)

なんでも例の人が親しくしているソプラノ歌手渡邊清美さん

の歌を聴きに、神田のオペラサロン「トナカイ」に行くという。

幼いころから音楽に親しんできた息子とその母はたいそう

楽しみにしている様子。

私は清美さんとは初対面だったのだが、果たして…その

素晴らしい歌声、舞台栄えのする美しい姿にしばし憂き世

を遠く離れてしまった心地であった。

ソプラノといっても彼女の声は幅があってやわらかく、

とても気持ちがよい。

(脳天を突き抜けるようなソプラノは好きじゃない)

同時に出演されたテノール歌手、上本訓久さんの

『カタリ、カタリ』も素晴らしかったなあ。

Img_6491_2 数々のアリアを聴きながら

美大生だったころの課題を

なぜか思い出した。

それは音楽を聴いて、その

イメージを画布に描くという

ものだった。

確かシュトラウスの曲を選んだ

と記憶している。

音楽初心者でも聴きやすい

ワルツにしたのだが、これが

手ごわかったんだなあ。

どんなふうに描いたかは、あまり覚えていないが苦心した。

私はビジュアル一辺倒だったが、思えば視覚は五感 のひとつに

過ぎないじゃないか!と気付かされたのは、この時だった。

要するに五感をもっとフルに使えばデザインも広がるにちがい

ない。

五感の互換性をよくしよう!と発奮したのだ。

以来、30年以上もこの仕事を続けているわけだが、五感を

積極的に活躍させたのは、やはり視覚と…味覚?かなあ。

しかし、この夜の豊穣な歌声は確かに色彩として私の記憶

にとどまったのだ。

自分が「これはホンモノだ!」と感じれば、どんなジャンルでも

そのイメージを鷲づかみにすることができる。

響いてこないものは何度接しても記憶できないから不思議だ。

そういえば、美大での課題でもっと苦心したものがあった。

それは、『きたなくデザインする』というテーマ。

いやあ、これには私の五感もマイッタ、マイッタ。

…………………………………………………………………

上のイラスト:山口 泉さん制作(心強い私の助っ人のひとり)

下の写真:今年のアドベントカレンダー(抽斗の中には

チョコやマシュマロ、キャンディーが入っている。開けた

あと裏返しに抽斗を入れると、だんだんツリーの絵が

出来上がっていくという楽しいもの)