文京区の本郷界隈は坂が多い。
文学散歩で有名な菊坂の途中には、狭い路地の坂が
右に左にとあるが、中でもこの金魚坂は、ユニークだ。
本郷通りから菊坂に入って、少し歩いた右側にある。
←菊坂から見たところ。
得体の知れない看板に
一瞬たじろぐが、なんとも
わくわくする雰囲気だ。
ところで、なぜ私がここに
行ったのかというと、
金魚を買うため。
(いたってシンプルな理由)
以前、睡蓮鉢に住んでいた金魚が猫のオモチャになって
しまったので、ボウフラが育つ季節に新顔さんに住んで
もらって食べていただこうという計画だ。
近くのDIYセンターやペットショップでも売られているが、
せっかくだからと、老舗の金魚卸問屋さんまでやって来た
というわけだ。
ここの名物の女将さんは6代目だというから、江戸時代
創業…くらいかなあ。
金魚坂と呼ぶようになったらしい。
そして、それが屋号になったとか。
まあ、中に入ると金魚だらけ。
店の人が黙々と働いている。
作業の邪魔をしないようにプールのような水槽を見て
歩くと、金魚の釣堀や、金魚すくいのコーナーもある。
なおも奥へと進んでいくと、突如、洋風のレストランが出現。
スイス風?…かなあ。
ちょっと、待ってよ!というくらい唐突だ。
ここで、冒頭の写真の看板に納得、となる。
食事は済ませていたので覗くだけにしたが、メニューが
これまた、ちょっと待ってよ!なのだ。
京風おばんざいからカレー、コーヒーから中国茶、
ケーキから…葉巻!(キューバ産だそうだ)
要するにごちゃ混ぜなんだが、妙に統一感がある。
店頭の金魚グッズを眺めていると、颯爽と女将が
着物姿でお出ましになった。
涼しげな白い絽(というのかな…)の着物に、帯は
金魚柄。ほお~、さすが粋なお姿。
このお姿で、水槽に渡された板の上をさっさとお歩きあそばすのだ。
色のバランスや、尾ひれの優雅さなど
店の方が丁寧に説明をして選んでくださった。
名前は「ミツオ」「キク」「ケンジ」
とまあ、元気に泳いでいる。
金魚の寿命は15年くらいだと
いうから、これからけっこう
長いつきあいになるかもしれないな。
菊坂を下りきったところにある
アトリエ・ド・マヌビッシュ
ご存知かな?
仏レストランの出店だが、ここは本郷に行ったら外せない。
パン、惣菜、デザート、とどれも丁寧につくられていて好きだ。
上の写真は『シューシトロン』。
爽やかなクリームがこの季節に合うんだなあ。
が、なんといっても…『ライ麦パンのラスク』が一番!
(あ、食パンも捨てがたい~)
いやいや、本郷ワンダーランドはなかなか手ごわいのだ。
★おまけコーナー↓(けっこう楽しい)
日曜日の選挙前に「えらぼーと」で確認。