デザイナーの色メガネ

写真付きで日記や趣味を書く

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

でかしたな…

2007-04-29 17:16:33 | 日常の中の物語

Img_4691_1

先日の朝のことだった。

今ではクー(我が家猫)のベッドになっているカウチの下に、

なにやら見かけぬ紐のようなものが見えた。

うん?なんだ?

と近くに寄って覗き込むと、小動物のような…。

いよいよジ~ッと凝視すると、なんと野鼠だ!

小さい…まだ仔鼠のようだ。

既に成仏しているらしく、小さな両足は揃えられ、

もっと小さな前足は祈るように胸の前で組まれていて、

動かない。

紐のように見えたものはしっぽだった。

最寄の小田急線の成城学園前駅の工事が始まったころ

から、駅周辺に棲んでいた鼠が住宅街へと散っているとは

聞いていたが、我が家の中で見るとは思ってもみなかった。

気候がよくなって窓を開け放していたので、入ってきたの

Img_4604

だろう。そして、クーのおもちゃになって

しまったのだろう。

しかし!しかし、だ。

猫は仔猫の時に母猫から鼠の捕り方を

教えられないかぎり、鼠を捕ることはでき

ないと聞いていた。

クーはその親からして家猫。しかも3ヶ月のころには我が家

へ来て、連れ合いを母と思い込んで育ったのに…。

連れ合いが鼠の捕り方を仕込んだとは、いくらなんでも

考えられないからして…。

彼が自らの野生を呼び覚まして狩猟行動に出たのだろうか。

周りを見ると、床面に血が飛び散っている。

Img_4602家人たちは出かけていた。

誰もいない部屋に、私とクーと鼠の死骸。

朝の光が妙にまぶしかった。

しみじみとクーを見ると、彼も鼠に目を落としているが、

動かない鼠にはもう興味がないのだろう。無表情だ。

いつも呑気にダラダラとしていても、やっぱり

猫だったんだな。

彼にしたら、とてつもなく楽しいひとときだったのかも

しれない。

シンとしている私の足に、クーが擦り寄ってきたので

「でかしたな…」と褒めてやった。

Img_4654 そして、庭の隅に咲く

ミヤコワスレの根方近くに

鼠を深く埋めた。

さて、それからクーの

かかりつけの獣医さんに

電話で事の次第を連絡。

獣医さんの話によると、「このあたりの鼠ならまず、

病気は持っていないでしょう。」

ということは、どのあたりの鼠は病気持ちなんだろうと

思いつつも一安心。

しかし、あんなに小さな命でさえ、葬るという行為には

日常にはない思いが湧いてくるものだ。

静かで明るい朝だったなあ。

コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

つばめの日

2007-04-26 00:45:52 | 日常の中の物語

Img_4587

霧雨の降る朝、川面の上をツバメたちが

気持ち良さそうに飛んでいた。

「燕返し」という剣法があったが、まさに空気を

スパッと切るように翻る。

その光景を眺めていて、以前、ツバメの

巣立ちビナと対面したことを思い出した。

2年ほど前の初夏のころだった。

川沿いの道を散歩していた私の目の前の柵

に一羽の巣立ちビナが突然摑まった。

私との距離は30センチほどだった。

どうもその日初めて飛んだらしく、滞空時間

が計れなかったのだろう、「もう、飛べない!」

という表情でゼイゼイしている。

目の前に恐ろしいオヤジがいるけれど、すぐ

に飛び立つ余力はなし…で、丸い目はドキ

ドキしていた。

嘴の脇はまだ黄色く、胸のあたりはふわふわ

で、その愛らしいことといったら…。

脅かさないように私は息を殺して、じっと

かたまっているしかなかった。

ヒナのまあるい黒目と目があったまま、

さあ、1分ほど経っただろうか、ヒナはちょっと

屈みこむような姿勢になり、弾みをつけて

飛び立っていったのだ。

今年もまた、ツバメのヒナたちが巣から

こぼれんばかりに鳴くだろう。

私は初夏になると、毎年あのゼイゼイと肩で

息をしていたヒナの目を思い出すのだ。

Img_4585 さて、こちらは

鴨の羽づくろい。

水鳥は霧雨が

よく似合う。

なんとなく

カメラを意識して

いるらしく、目が合った。

鳥と目が合うと、なぜか私は嬉しくなる。

雨なのに明るい気分になって歩いてたら、

ポタポタと大粒の雨が傘にあたった。

見上げると、Img_4620_1 遊歩道に覆いかぶ

さるように咲いた

八重桜が雨に

濡れて首を垂れていた。

上を見上げた途端、

桜ともバッチリと

目が合ってしまった。

Img_4624

いやあ、ふいをつかれて

目が泳いでしまったよ。

コメント (10)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イタリアワインはいかが、

2007-04-22 11:57:34 | お酒

Img_4568

ズラ~リ並びましたるこのグラス。

これからなにが始まるのか…?

そうです、ワインの試飲。

先日、私はイタリア貿易振興会が主催する

イタリアワインの試飲会に招待された。

場所は赤坂のホテル・ニューオータニ。

久しぶりの赤坂見附。

雨の中を弁慶橋を渡り、紀尾井町へと入る。

この弁慶橋、木造ではないが擬宝珠付きで、

まあそれなりに風情を残そうとした努力は

感じられるのだが、その脇に掲げられてい

る大きな貸しボートの看板が見苦しかった。

なぐり書きされた文字、薄汚れた板。

あれを平気で立てさせている神経が

私には理解できない。

が、まあいい、忘れよう。

さて、ホテルに着いて『翔の間』に入っていくと、

人はまばら。

長いテーブルにゆったりとした間隔で、試飲用

のグラスがセッティングされている。

おお、なかなか私好みの雰囲気!

ここでひとつ、おことわりを…、

私はワイン通ではありませんので、以下より

シロウトの感想文となります。

Img_4575

←今回、試飲したのは

昨年度、ワイン醸造家

世界一に輝いた

コタレッラ氏が手がけた

選りすぐりのワイン。

白1種、赤9種の10種類だ。

ワインは葡萄の実よりも皮が重要なのだそうで、

皮と実の比率で出る味の差の話や、土壌の話、

日照を考えた栽培法など、かなり詳しい話を

聴きながら、次々とワインを試飲した。

ゆったりとした広間で、醸造家の専門的な話

などを聞きながらの楽しい時間だった。

Img_4578_1 ←これらが当日

試飲したワイン。

テイスティングの

心得のある人は

グラスをぐるぐる

と回し、グラスに鼻を突っ込んで香りを試し、

おもむろに口に含むとグチュグチュと口中で

空気と混ぜたら、ビュッ!と吐き出す。

いや、私も真似をしてはみたが最後のビュッ!

だけは…ちょっとできなかったなあ。

「スパイシーな香りで、バランスもいいでしょう?

これはあと3,4年おくと、素晴らしいワインに

なります!」

などと言われると、

「ほお~、そうなのか~」という具合。

吐き出せないものだからどんどんと飲んで、

いい気分になってきてしまった。

なにせ昼食前のすきっ腹だったものだから、

ふらふらしてきて6本目あたりからは味も香り

もよくわからん。

みんな美味しい!

チェイサーの水、クラッカーもあったのだが、

やはりテイスティングはあのビュッ!ができ

ないとやってられないことが、よくわかった。

と、そんなことがわかった試飲会だった。

講義をしてくださった方には、こんな話は

できないけれどね。

次回までにビュッ!の練習をしておきます!

コメント (16)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

個性派ぞろい

2007-04-18 17:37:12 | 日記・エッセイ・コラム

Img_4435

種から育てた枇杷の木に実が!

初生りだ。

いや「育てた」なんて言えない。世話をしたわけ

でもないのに…なんと孝行なやつだ、エライ!

春先に、あの地味な花を見つけたとき、

「お、ひょっとして今年は実がつくかも!」と喜ん

だのだが、いよいよ実になってきたではないか。

枇杷の木は家に一本あると医者いらず、といわ

れるほど薬効があるらしい。

うちでは葉をとって刻み、ホワイトリカーに漬け

込んだものでうがいをしたり、胃の調子が悪い

ときに飲んだしている。

またエタノールに漬けたものは傷口の消毒に

かかせない、と大活躍だ。

その上、実までつけてくれるとは…ありがとう。

おとうさんはうれしいよ。

Img_4449 こちらはつくばい

に咲く苔の花。

色鮮やかな花

が溢れるこの

季節、ひっそりと咲いている。

光の中でなんとも愛らしい。

おまえは地道に生きていくんだね。

Img_4448 ←そしてこの黄色い花。

これが『謎の花』。

毎年、春になるとこちらも

ひっそりと咲くのだが、かなり植物に詳しい人

に聞いてもその素性も名前もわからない。

花は直径1センチほど。半日陰の塀際にかた

まって咲いている。

香りもなく、いつも「あれ?咲いていたんだね」

と気付くと、ニコニコしている可憐な花だ。

どこへ行っても可愛がられるだろうな、この子は。

Img_4509 地味な花の多い

我が庭で、

ひときわ華やか

なのが、この

モッコウバラ。

毎年もりもり増えて、今年は枇杷の木に

寄りかかって我が身を支えている様子。

もうちょっとスリムになったほうがいいよ!

(大きなお世話!と知らん顔だ)

孝行者、しっかりもの、笑顔の末っ子、

したたかな娘…

なんとまあ個性派ぞろいであることよ。

そして私の秘蔵っ子、ヒメウツギの蕾が膨らん

できた。楽しみだ。

コメント (10)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

文学館ナイトツアー

2007-04-13 23:32:47 | アート・文化

Img_4512

さる晩、私は世田谷文学館で催された不思議

なナイトツアーに参加した。

案内役は『からくり書物』の仕掛け人、

ムットーニ氏。

Img_4514 参加者20数名。

夜7時半集合。

雨のそぼ降る

夜だった。

館内の薄暗い芝居小屋のような入口で待つ。

すると、どこからともなく…

「みなさん、ナイトツアーへようこそ!」と

現れたムットーニ氏。

いや、声もいいが、その語りはまるで劇団の

俳優ではないか。

そして奇妙な人形たちが、時おりぼ~っと

光の中に浮かび上がる暗い通路を案内

された。

参加者はなぜかみんな息をころして歩く。

通路を抜けて、いよいよ異次元空間へ。

小さな部屋には、波模様が描かれた青い箱が

Img_4515_1 台の上に

ぽつんと

置かれている。

氏の語り

が始まると静かに蓋が開き、さざ波の音が

してきた。

そして、ダイナ・ショアの歌う魅惑のワルツ

と共に、一人の少女が現れ、ゆっくりと回転

しながら上へ上へと昇ってゆく。

作品 『海の上の少女』。

沈没船に閉じ込められた歌好きだった少女

の物語。

おおお~、なんという不思議な世界。

ツアー客たちはみなし~んと聞き入っている。

再び少女が箱の中へもどっていき、蓋が静かに

閉じる。

ひとときの静寂のあと、我に返ったような拍手!

Img_4517_2 さて、次は…

『The Spirit 

of Song』

宮沢和史の

詩「書きかけ

の歌」をムットーニ氏がイメージして制作した

ものだ。歌の合間に氏が入れる語りがまた

なんともニクイ。

この他に夏目漱石『夢十夜・第七夜』、海野

十三『月世界探検記』、中島 敦『山月記』、

萩原朔太郎『猫町』、村上春樹『眠り』…

ムットーニこと武藤政彦さんはこれらの作品

を「お話玉手箱」と呼んでいらっしゃるが、

まさに箱を開くと、時間も距離も超えた現実と

虚構の境界線に人々を誘う玉手箱だった。

最後の部屋は『カンタータ・デ・ドミノ』

これはヨハネの黙示録にある「新しい歌」だ。

制作期間半年というこの作品は、パイプオルガ

ンを弾く男の頭上高く、ビーナスが天高く昇って

いくというまさに歓喜のスペクタクルだ。

バチカンのミサもかくや、と思われるほど

厳かな気持ちになったところで、ツアーのエピロ

ーグは…

夕焼けを背にギターをかき鳴らし、自分自身の

ために歌う孤独な吟遊詩人(これも作品)と

ともにムットーニ氏がトランペットを吹く、という

趣向だった。(しかし、器用な人だ!)

いくつものシアターをはしごしたような充実感。

ツアーが終わったのは午後9時を過ぎていた。

Ningyoukitte_2 ←『からくり書物』の切手

を購入し文学館を出ると、

雨はあがり、星が煌いていた。

★お知らせ

フォトアルバムに桜まつりに制作した「ぽち包み」

のコーナーを設けました。

ご覧いただければ嬉しいです。

またリンクサイトの『不思議絵横丁』でも紹介

しています。

コメント (14)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする