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<震災関連死>福島1605人…直接死上回る 避難長期化で

2013-12-17 | 時事問題
明日の見通しもたたず、分断されてコミュニティーもなく、見ず知らずの場所と人の中に在って、狭くて、夏暑く冬寒い仮設住宅に否応なく避難を余儀なくされた状態で2年半以上も置かれていたら、誰だってそのストレスで、心も体もおかしくなるのは当然のことだ。
今年の3月訪れた仮設で、もと双葉町にお住まいだったご高齢の方のお話を伺いました。
「ここ迄は仮住まいを転々とし5回目で仮設に入居できて漸く落ち着いたが、知る人は誰もなく妻としか話すことがないし、それも少なくなりテレビばかり見て、散歩するところもない。一時帰宅が許された時のことだが、荒れ果てた我が家と先祖代々の墓が崩れたままになっているのを見た時は呆然とし哀しく辛かった。もうここには2度と帰れないことが分かった。」

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THE NO.9 GUNMAKAI JOURNALより
いわき市内にあるホテルで、警戒区域内の町にある寺の住職からお話をうかがった。
 「被害者の方から積極的にお話をしていただけない」そう言ったところ、
 「外部の人と被災者にはギャップがあります。『あんたに言ってどうなる』という気持ちがあるんですよ」と言われた。中央から常に圧迫されてきた歴史があること、しいたげられてきた歴史が人を作っていること、そうした中で、目立たぬよう、派手にならぬよう、横並びを心がけるようになってきたことなどを話された。
 「そうしたことが相まって、外部の人から見れば、福島の人間は消極的に見えるのかもしれませんね」と言われた。
 これからどうなっていくのか尋ねてみた。事実上元通りになることは無理であると思っている人が多いこと、しかし行政はすべて元通りになるよう主張していること、住民が「移住」という選択肢を持ち出すのは困難であることなどを話された。
 「他の被災地に比べ、福島の状況はより悪い。しかし当面の生活だけは、東電からの補償金などで何とかなっている」と言われた。
 将来の課題が見えていればそれに立ち向かうことができる。また現在の生活が成り立たなければ、なんとかして生きる道を探さなければならない。現在の生活が成り立ち、かつ、将来の課題すら見えない原発事故の被害者は、立ちすくんでいるしかないのだろうか。
 「お年寄りは毎晩『明日も生きているかな』と思いながら寝てますよ。知り合いの葬儀社から、15 %くらい葬儀が増えていると聞きました。高齢者には生きること自体にストレスがかかり、中年は生活の土台を崩されて、もうやり直せないと思っている方も多いのではないでしょうか」と言われた。うすうす感じていたことだが、地域に根ざしたご住職に聞かされると、背筋が寒くなるような話だった。
 「帰還するには、まず安全な生活と、安定した収入が必要なんです」

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くどいようですが何度でも書きます。   

放射線の半減期は
ヨウ素(I131)で8日、
ストロンチウム(Sr90)で28.8年、
セシウム(Cs137)で30年、
ウラン(U235)で7億年、
ウランから核分裂して造られるプルトニウム(Pu239)で2万4000年
とされている。

除染は、移染に過ぎない。
実際のところ高濃度汚染で近づけずフクイチでは何が起こっているのかわからない状態で何もかも垂れ流し。
下請け作業員の被曝も深刻な状態が続いている。
たくさんの奇形児も葬り去られているとか。

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毎日新聞 12月17日(火)2時30分配信

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴う避難生活の長期化による「震災関連死」について、福島県内の市町村が認定した死者数が計1605人(11月30日現在)に達し、地震や津波による県内の直接死者数1603人(県災害対策本部調べ)を超えたことが16日、県のまとめで分かった。

 阪神大震災(1995年)の関連死者数919人を大幅に上回る。審査中の事案もあるため今後も増える見込みで、原発事故に伴う避難生活の深刻さが改めて浮き彫りになった。

 東日本大震災の関連死は宮城県878人、岩手県428人(いずれも11月末現在)。福島県では2012年3月末現在で761人。同年8月に1000人、今年8月末現在で1500人を超えた。

 関連死の内訳は、震災後の混乱で適切な治療が受けられなかった人が病状を悪化させたり、避難生活の中で発病したりした人、心のバランスを崩し、自殺した人などが含まれる。

 関連死は明確な基準がなく、原発事故による前例のない長距離、長時間、複数箇所にわたる避難生活を判断する。「内容は多様化と複雑化の一途をたどっている」(福島県富岡町)など、長期化とともに認定作業も難航。被災直後から死亡に至るまでの経過を1件ずつ精査しており、申請から認定まで長期間かかったケースもあるという。さらに、現在も新たな申請が続いているという。

 東北工業大の福留邦洋准教授(地域防災)は「長期の避難が伴う福島では、これまでの震災と被災形態が異なる。死因は多岐にわたると考えられ、特定のけがや病気を防げば命を守ることができるというものではない。現在の生活環境を改善させることが必要だ」と話した。【喜浦遊】