若生のり子=誰でもポエットでアーティスト

文字さえ書ければ、ポエット
感覚次第で、何でもアート
日日を豊かに遊び心

日本語の乱れ-悪いことなのか?についてのAさんとのやり取り

2008-12-01 | Weblog
アカショウビン
以下で理解できるのは○、できないのは×、何となくは△を付けてみました。

 きもい(○)、ちゃらい(△)、ぱっくれる(○)、ごちる(△)、はおい(×)、KY (○)、うざい (○)、ちがくない (△)、きもかわ(△)、よさげ(○)、はずい(×)

 >娘であるわたくしのことを、貴女(あなた)と書いていました。
 >5~6回読み返してようやく大意を掴めた次第でした。

 ★「晩春」など小津映画の父娘の姿を想起しました。やはり娘としては名前で呼んでもらいたかったのでしょう。ところが離れて暮らして大学生に成長した娘を名前で呼び捨てにするのをお父様は憚られたのだと思います。
 小津作品の父娘関係は小津が描くひとつの理想ですが、平成日本の父娘関係は小津の理想が現実になっているような姿も散見されます。しかしワコウさん親子のような現実もあるわけです。それはまた痛切なものだな、としばし沈思しました。

ワコウ
アカショウビンさん

11個の内5個○、4個△とは優秀です。
わたくしなんかは、ほとんどワカリマセンでした。
次の通りでした(笑)

きもいー肝吸いから上等の心持
ちゃらいーチャラチャラする
ぱっくれるーしらばっくれる
ごちるーくだくだグチを言う
はおいー青いが変形して、失敗をして青くなること
KYーI Know you.の短縮
うざいーうるさくうんざり
ちがくないー違うのか違わないのかワカリマセン
きもかわー肉類や魚の肝と皮から珍味でありえない可愛さ
よさげー与作の兄弟という意味でで農村礼賛
はずいーはずしてしまって、まずく居心地が悪い。または感が悪く鈍い

この中でいくつ正解があるのか明確にはワカリマセン。
いちいち調べるのも面倒ですのでご存知でしたら教えてください。
また、もっとウィットに飛んでいるものや、シニカルなものがあれば教えてください。
最もホットな「遊び心」を共有させてください。
色々楽しみたいです。

小津の作品は、前にも書きましたように、小学生時代にリアルタイムで見ています。仰るとおり理想の父娘関係です。斯くありたかったですが、これは正に映画で現実ではない、銀幕の向こう側として感じていました。

<本人としては割りとクールにその現実を受け止めていました。
生まれる前から父がいなかった訳で、存在したものが無くなくなった訳ではありませんので、こういうものだと思って育ちました。ひとえに母の頑張り(マトモナな父がなくとも経済的にも、精神的にも豊かに育ちましたから)でした。
だから母は無理が祟って3人の子供を育て上げ、それぞれの行く末を見定めたと思った瞬間に命がなくなりました。>

以前にアカショウビンさんのブログに書きましたように、島尾敏雄の「死の棘」は違っていました。
トシオとミホ彼ら自身の経験に基づいた凄まじい物語でしたから。
カテイノジジョウで、狂気になりながら執拗に責めたてる妻に真っ向からかわさずに向き合う夫の、ある意味での誠実さ、そのシンドサを必要に描いていました。これはきれい事では済まされません(笑)。二人とも精神がおかしくなっていくのは当然の成り行きだと思いました。
こういう関係に関しては歴史始まって以来誰も解決したことはなかったし、また正解答というものは在り得ないことだと思っています。

後日、これは、吉本隆明が、トシオが特攻隊長として、当然死ぬべきところが歴史の悪戯で生き残ってしまったことに対するある後ろめたさたことがあることが布石となっているということを書評しているのを知りました。その時に駐屯していた島の美しい女性と出会い、恋に落ち、そしてその女性がミホであるということも。
また両親の関係をモロに被ってしまった島尾伸三(ご子息)氏が痛烈にミホさんのことを書いていらっしゃるということをアカショウビンさんのブログで読みました。切ないですね。
わたくしの場合は実父に対する怨み辛みがありません。彼を全然知らないからです。ですが兄二人は違います。とりわけ次兄は、とても優しくて実直な性格なので、母のその時の苦悩(その時私は母のお腹の中にいました)とその後の言うに言われぬ苦労を知っていますので、父の無責任と卑劣と卑怯を絶対に許しません。37年前の母のお葬式にも父が来ることを拒否しましたし、彼が来た時は絶対に顔を見ず無視をしましたし同席もしませんでした。
戦後の混乱の中で身重の体で、二人の子供を抱えての、焼け野原からのサバイバルは、筆舌に尽くしがたいことだったと容易に想像できます。女独りで生きていくことでも困難な戦後直ぐの時代に、3人の子供を抱えて父からの援助もなくです。

話を元に戻しますが、小津が理想とした文字通り絵に描いたような美しい父娘の関係。それには、美しくて忍従形でとても品の良い原節子、そして、飄々とした言葉少ない父の笠智衆は適任で、それ以外考えられませんね。
『晩春』『麦秋』『東京物語』『早春』 『東京暮色』辺りまではリアルタイムの記憶はあまりありませんが。
カラーになった『彼岸花』から『秋日和』『小早川家の秋』『秋刀魚の味』は女優人達の美しさを覚えています。
今後DVDで見直しましたら、その感想など、書き込みを致します。