若生のり子=誰でもポエットでアーティスト

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N氏、 A氏とワコウとのやりとり

2008-03-01 | 沖縄問題
nosubject 2008年02月29日 01:57 ワコウさん、はじめまして。

> 「勲章」とは、耳のことです。

つい最近、レイモンド・カーヴァーの短編小説「ヴィタミン」を読んで「耳」のことに言及した描写があったので、なるほど、と思いました。

そして、日記を拝読させていただき、「人の「殺し方」を覚え」た兵隊のその後、つまり退役軍人の問題も考えさせられました。
アメリカのホームレスの3分の1が退役軍人であること。
刑務所にいる退役軍人の16%が殺人、17%が性的暴力の罪であること。
そして精神的な病んでいる人も多いということ。

私は沖縄で繰り返される、彼らによって殺されたり犯されたり事件が報道される度に、それは万死に値するという気持にかられます。

しかし、一方で加害者である彼らもまた、被害者でもあるのだという風ににも思えてもきます。
如何でしょうか。
戦争機械として、「人を殺す」道具として、彼らもまた人間性を破壊される・・・

日米両政府による再発防止プランが取りざたされていますが、私は基地の撤廃以外のプランは、まやかしだと思います。

アカショウビン 2008年02月29日 11:05

 「斉藤茂吉」(西郷信綱著)のレビューを拝見させて頂きました。私は万葉集の柿本人麻呂への関心から茂吉の論考を少しずつ読み出しています。レビューで引用された西郷氏が触発された茂吉の歌には私も心打たれます。

 ベトナム戦争の苛烈さを私は開高 健のレポートや小説、映画ではS・キューブリックの「フルメタル・ジャケット」(1987年)、オリバー・ストーンの「プラトーン」(1986年)、「7月4日に生まれて」(1989年)などの諸作で眼に焼き付けました。仕事で二度ベトナムへ行ったときはサイゴン周辺のベトコンの壕を訪れ驚嘆しました。

 >私は沖縄で繰り返される、彼らによって殺されたり犯されたり事件が報道される度に、それは万死に値するという気持にかられます。しかし、一方で加害者である彼らもまた、被害者でもあるのだという風ににも思えてもきます。

 ★そうですね。そのありさまは上記の映画のほか特に「ディア・ハンター」(1978年 マイケル・チミノ監督)で痛切に描かれていたことを思い出します。それですべて了解できるわけではありませんが。ご結論には日本の立場の難しさはありますが殆ど同意です。

ワコウ 2008年02月29日 21:45
nosubjectさん

「義」にかなったコメントありがとうございます。(笑ー正義感20満点より。決して茶化している訳ではありませんので気を悪くなさらないで!)
レイモンド・カーヴァーについては:
ニュ-ヨークで、いわゆる食う為に日本語教えていたとき唯一の生徒(彼は詩人でした)が、レイモンド・カーヴァーの本をプレゼントしてくれました。彼いわく、英語自体易しいのでのり子でも読めるだろうと、しかし、メタファーがあり、行間をperuseしなければならないけれど、これものり子なら分かるはずと。
その時はperuseの意味さえ分からないワコウでした。(笑)かれはワコウを買い被っていました。
これを期に、翻訳されたのを読んで見ます。

退役軍人の問題
<アメリカのホームレスの3分の1が退役軍人であること。
刑務所にいる退役軍人の16%が殺人、17%が性的暴力の罪であること。 そして精神的な病んでいる人も多いということ。>
その通りです。ヴェトナム戦争の精神的後遺症は、計り知れませんし、いまだ拭えていないと思います。(それなのに、またイラクで性懲りもなく殺戮を繰り返し、出口の見えない泥沼状態を繰り返し、どれだけ殺せば気が済むのか、どれだけ環境破壊すれば気が済むのか!!!)
アフリカンアメリカン(黒人)でネルソンさんのように除隊後、ボランティアとして教育活動に携わっているような方は、万に一つもない稀有な方です。人種差別が根深くアメリカ社会の精神構造の中にヤニのようにべったりくまなく張り付いています。WASPの階級社会です。
そういう意味ではヒスパニックも、アジアンも同じことです。歴然と差別はあります。
かの有名なノーベル物理学賞を受けた尾崎玲於奈氏ですら、アメリカはWASPの世界ですと言わしめたほどですから、押して知るべしです。
<彼らもまた人間性を破壊される>
彼らは、軍隊に入る以前にもう既に、アメリカ社会では、半分以上人間性を破壊されています。行くも地獄、帰るも地獄。
<一方で加害者である彼らもまた、被害者でもある>
まったくその通りです。
アメリカの闇は深く、深くどこまでも続くかに見えます。

その正反対に、「Veterans」(退役軍人のこと)というのがいて国家的行事には何かにつけて、彼らが登場します。英雄として。極右としているように、ワコウには見えました。英語のおぼつかないワコウでも、メディアから、その名詞を聴かれない日はありませんでした。
何年か前のスミソニアンでの原爆展に、イチャモンつけて展示を潰そうとしたことは記憶に新しいことでしょう。9.11のときもパールハーバーを出して、愛国心を煽り立てました。ある意味で日本の靖国を守る人々と同じです。

<再発防止プラン>
何をしゃらくせい! (ごめんなさい、品なくて)
<基地の撤廃以外>
ワコウもそれしかないと思います。遠い道のりであったとしても。

nosubject 2008年03月01日 00:08 >
アカショウビンさん

ワコウさんの場所をお借りして、お礼申し上げます。
丁寧に書評を読んでくださって、ありがとうございます。

「フルメタル・ジャケット」は私も見ました。
もう20年も前の作品なのですね。
話の筋は全部忘れましたが、叫びというか、叫びをあげる顔の印象があります。
それは加害者のものか被害者のものかしれない恐怖からの叫び。
こうした叫びも一時代の報告なのかもしれませんね。


> ワコウさん

日記まで読んでくださり恐縮です。
私は英語はまるきりダメなので、ワコウさんのコメントを読んで英語のベンキョーのためにレイモンド・カーヴァーの原書を読んでみたい気持にかられました。

「何をしゃらくせい!」

そう!まさにその表現が正しいと思うのです。
私は正義の人ではないです、ふまじめだから。
正義というより正戯です。

失礼ながら、ワコウさんも四角四面ばった正義だけでなく、正戯の世界を持っているから面白いです。

また寄らせてくださいね。

ワコウ 2008年03月01日 19:27
nosubjectさん

もちろんいらしてください。

この場は、皆さんがそれぞれに楽しく忌憚なくコミュニケートしていただく場ですので、ご遠慮なく。

nosubjectさんのブログを拝読させていただいておりますが。
何事にも、大変造詣の深い方とお見受けしております。
また、大学にて今もなを研究をなさっていらっしゃるとか、スゴイですね。
<私は英語はまるきりダメ>
本当ですか、少し拝読しただけでも、たくさんの英語が出ていました。
オーデン
Our dream of safety has to disappear.
なんていいデスネ。解り易いです。

カーヴァー
And did you get even so?
you wanted from this life,even so?
I did.
And what did you want?
To call myself beloved,to feel myself
beloved on this earth.

これなんかちっとも難しい単語がないのに、言ってることがピンとこず解りませんでした。今でも「ふーん~」です(笑)

厳しい世界だからこそ、何事も、面白く楽しく解って生きたいと常々思っております。でないと胸が詰まりそうで、窒息してしまいます。