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惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

キウイフルーツ

2017-05-22 21:17:57 | ことば

 昨日につづいて、今日も暑い。最高気温 29.6℃(隣町アメダス)。

 夕食のデザートはキウイフルーツ。
 最近はすごく甘いサンゴールドも食卓にのぼりますが、今日はグリーンキウイ。よく熟して、これはこれで、とても美味。

 この果物を初めて食べたのは、高知でサラリーマンをしていた1975年頃だったと思います。会社が退けた後、知り合いの家を訪ねる途中で大橋通の果物屋さんを覗いたら、見慣れぬ緑色の果実が。グリーンキウイの切り口を見せて、売っていたのです。
 珍しいし、面白そうだったので、1個買い、知り合い宅で分けあって食べたのでした。味よりも、見た目が楽しいなと思ったものでした。
 その後、すっかりお馴染みになり、味も好きになりました。

 ところで、この果物、発音は「キューイフルーツ」になってたりしません? 我が家ではそうです。
 でも、表記は「キウイ」または「キーウイ」。たぶん、みんな「キューイ」と言っていると思うんだけどなぁ。

 英語表記の「kiwi」に引かれてこうなっているんでしょうね。昔、蝶々を「てふてふ」と書いたようなものでしょうか。
 ま、いいんですけどね。
 でも、口語の表音表記原則からズレているので、少し気になります。


どだい

2017-05-13 21:35:27 | ことば

 あちらでは大統領がクビにした元役人を脅しているし、日本では閣議決定した政府答弁書でトンデモな日本語解釈を国民に示している。めちゃくちゃな世の中です。

 「そもそも」問題のそもそもは、総理が「そもそも」には「基本的に」という意味もあると辞書に書いてある、と国会で発言したこと。
 この発言について、民主党の初鹿議員が、自分も調べたがそんな意味はなかった、どの辞書か? という質問主意書を提出。これに対する回答がこの政府答弁書です。

 「三省堂が発行した大辞林には『そもそも』について『どだい』などの記述があり、『どだい』について『物事の基礎、基本』という記述がある」というのがその内容で、「そもそも」に「基本的に」という意味があるかどうかは、直接には、触れていないようです(とはいうものの、そういう意味になりうる、と暗に強弁している)。

 『大辞林』の「そもそも」の語釈に「どだい」があるのは、「どう考えても、どだい(そもそも)成り立たない」などと使用する際の、副詞的用法としてでしょう。答弁書をは、この「どだい」を「土台」と取って、「基礎、基本」と捻じ曲げていってる。これはいけません。「どだい無理」の「どだい」が、「土台」から来ているとしても、もう名詞的意味は失っているのです。

 それにしても、この1件で、政治の言葉が常識や学問といかにかけ離れているか、痛感させられました。こんなことではダメなんでしょうけどね。


かいめぶん

2017-01-31 21:19:58 | ことば

 最近、知った日本語(?)に「改め文」があります。
 「かいめぶん」と読むそうです。
 おもに霞が関のお役人が法律の改正作業の際に使っています。数日前の朝日新聞のコラムで知りました。政治部の記者が書いたのかな。

 「改め文」とは、参議院法制局の説明によれば、「一部改正法令が、『第〇条中「△△△」を「×××」に改める。』というように規定されることから生まれた」そうで、そういえば法律を眺めているとよくありますね。

 しかし、「改め文」は元の法律と照らし合わせて読むことで初めて意味が明らかになるので面倒くさい。そのため「新旧対照表」を付けることになっているそうです。そこを見れば一目瞭然なので、いっそのこと対照表を法律そのものにしてしまえばいいのでは、という議論もあったそうです。
 しかし、素人にはよくわかりませんが、正確性や労力の問題から、この案は退けられました。その代わりに「法制執務業務⽀援システム(略称:e-LAWS)」なるものが開発され、昨秋から運用が開始されたとか。
 このシステムは、「各府省が作成した『新旧対照表』を……アップロードすると、自動的に『改め文』を作成、官報の電子入稿、改正後の法令の公表等」ができるというもの。コンピューターを使うことで、正確かつ楽に「改め文」が出来るようになったわけですね。うーむ。

 そのうち法律はAIが作るようになりそうな気がしてきました。


回文

2016-12-23 21:00:57 | ことば

 年賀状用に回文を作成。
 毎年、その年の干支にちなんだ回文をひねって、賀状に書き添えています。家族(といっても、今は2人になってしまいましたが)で出し合って、いちばん良さそうなのを選んで。

 このところ、私の作品はボツ続きで、今年もまた……。
 私としては良く出来たと思うのですが、年賀状にはふさわしくないと却下された回文を、ここに披露しておきます――

怪談(かいだん)か 鳥(とり)バリバリと噛(か)んだ烏賊(いか)

 これに、巨大な烏賊が鳥を齧っている絵を描き加えればいいと思ったんだけどなあ……。

 今日は暖かく、朝から入道雲が見られました。でも、夕方はまた冬めいた空に。

 夕陽に染まった雲が、赤とかオレンジとかいうよりも、肌色に近い色調を見せていて、なんともいいがたい景色になっていました。


誤植

2016-11-10 20:54:41 | ことば

 読んでいる本に「偉大さの概念をつくがえす」という文がありました。
 当然、「偉大さの概念をくつがえす」の誤植だろうな、とは思いました。しかし、日本語は懐が深い。どんどん変わりつつある部分もある。

 ということで、「つくがえす」でググッてみました。

 ヒットする件数は少ない。文例では「一般常識をつくがえす〈暖気はしてはダメ!〉編」というのがあるのみ。これもおそらく打ち間違いではないかと思われます。
 たぶん、「つくがえす」という日本語は(今のところ)ないのでしょう。

 ただ、虚心に眺めてみると、「くつがえす」よりも、「つくがえす」の方が、ひっくり返すという意味が響いてこないでもない。
 もしかしたら、こんな言葉を使う人が出て来るかもしれません。