オトコはつらいよ!? ~CNS 坂コーの独り言~

急性・重症患者看護専門看護師である坂コーの手探りなブログです。

このブログについて

はじめまして。 都内某大学病院ICUで働く専門看護師の坂コーです♪ 心にうつりゆく医療や看護に関する事をそこはかとなく書いていくブログです。 2019年4月からこちらにお引越し↓↓↓↓↓↓

MacにEZRをインストールする方法

2018-01-28 00:15:19 | 倫理
クリティカルケア学会の演題登録が1/31までに延長になりましたね。


…、ありがたい。
でも、間に合うかどうか。

今回、データを収集していて、自分には統計の知識が全然ないことを痛感しました。
まぁ、知ってたけど。。。

というわけで、来週これに参加して勉強してきます。

JSEPTIC看護部会 研究セミナー 臨床で活用するデータ処理技法

事前準備としてEZRという統計ソフトを自分のパソコンにダウンロードするようにとのことです。
…、この時点で意外と難しい。
苦戦の末、なんとかインストールに成功しました。
せっかくなので、簡単にインストールの方法をまとめてみます。

まずは このホームページを開きます。
そして、私はMacなのでMac OS X版をダウンロードします。



CRAN(Comprehensive R Archive Network)ホームページをクリックして、



Download R for (Mac) OS Xをクリックし、



R-3.4.3.pkgをダウンロードします。



次に、 http://xquartz.macosforge.orgからX11システムをインストールします。




これでRというアプリケーションができました。


詳しいやり方は、いろいろ調べてみてこのYoutubeの情報がわかりやすかったので、参考にしてみてください。




この後、少しセッティングをすればこの画面になって準備完了です。




来週が楽しみです。
いろいろいじってみて、臨床で使えるようになりたいと思います。

自分なりに解釈できたら、ここで共有しますね。



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看護が“実践の科学”って言われるのはなぜ?

2018-01-21 23:29:29 | 看護
2018年になってアッという間に3週間が過ぎました。

私の職場は電子カルテの導入とPIMSがACSYSにバージョンアップしたことで大忙しです。
よーやく少し慣れてきましたが…。
気がつけばクリティカルケア看護学会の抄録の締切がもう間近!!


やばい、間に合わないかも。
あかん、あかんでぇ〜。。。

“言うは易く行うは難し”といいますが、
“言う”より“やる”人でありたいと思うので、足掻いてみようと思います。

看護は“実践の科学”とよく言われます。
重要な要素は、「知識」「判断」「行動」です。

知識があっても判断につながらなければその知識にあまり価値はありません。
判断につながったとしても、最終的に行動に落とし込めないのであればその判断にも価値はありません。
知識、判断、行動の3つがあって、はじめて価値が出てきます。

行動までつなげることの重要さと難しさ。
私も常々、意図的な介入までつなげる看護を意識しています。



…、間に合うといいなぁ。。。



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ABCDEFバンドルって何?

2018-01-14 15:05:46 | 倫理
ABCDEFバンドルって知ってますか?

2010 年にVasilevskisさんたちが提唱したものです
Reducing iatrogenic risks: ICU-acquired delirium and weakness--crossing the quality chasm.


これは、人工呼吸器装着している患者さんの管理で、せん妄とICU-Aquired weakness を予防するために ABCDE を頭文字とする管理をバンドル(束=全部やる)でやってみようという概念です。
A:Awaken the Patient Daily : Sedation Cessation = 毎日の覚醒トライアル
B:Breathing : Daily Interruptions of Mechanical Ventilation = 毎日の呼吸器離脱トライアル
C:Coordination : Daily Awakening and Daily Breathing = A+B の毎日実践
D:Delirium monitoring =せん妄のモニタリングとマネジマント
E:Early Mobility and Exercise =早期離床


ABCDEバンドルはその後どんどん進化していきます。

CCM2017ではABCDEバンドルはABCDEFバンドルとなりました。

Aが痛みのアセスメント、予防、管理についてとなり、Fの家族の力を活用し、エンパワーすることが追加されました。


このように進化してきたABCDEFバンドルは効果があるのでしょうか?

CCM2017にABCDEFバンドルの効果を研究した論文がありました。
Improving Hospital Survival and Reducing Brain Dysfunction at Seven California Community Hospitals: Implementing PAD Guidelines Via the ABCDEF Bundle in 6,064 Patients.

この研究の目的はABCDEFバンドルの遵守と、病院の生存期間、せん妄・昏睡期間の関係を明らかにすることで、多施設前向きコホート研究です。
6064名のICU患者を対象にしています。


さて、結果やいかに??

対象はおよそ4分の1は呼吸器管理をされており、ABCDEFバンドルの要素すべてに適合しました。
呼吸器管理を受けていない患者は、バンドルの遵守を評価する際にA(SAT)、B(SBT)、C1(SAT+SBT)の要素の対象から外しました。

患者アウトカムと遵守率に関してです。
10人に1人が退院する前に死亡し、ICU在室日数は3日、在院日数は5日でした。
ABCDEFバンドルの遵守率は89%、95%とともに高かったです。



この図は、横軸がバンドルの遵守率、縦軸が生存率を表しています。
上のAはバンドルの要素を全て実施したものを分析していて、下のBは要素を部分的に実施しているものを分析しています。
すべてのバンドルの遵守率が10%増加するごとに、院内生存率が7%有意に増加します。
部分的なバンドルでも、遵守率が10%増加するごとに、院内生存率が15%有意に増加することが示されました。


この図は横軸がバンドルの遵守率で、縦軸にせん妄・昏睡フリーの日数です。
すべてのバンドルの遵守率が10%増加するごとに、せん妄・昏睡フリーの日数が2%増加し、部分的な遵守率が10%増加するごとに、せん妄・昏睡フリーの日数が15%増加しています。

このように、観察研究ですが、ABCDEFバンドルが効果的だという結果が出てきました。

看護師ができることはとても多いように感じます。
実際にやれていることも多いのではないでしょうか。
一つ一つを丁寧に可視化して発展させていけるように、自分も行動していきたいなぁと思います。



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ICUのリハビリテーション

2018-01-07 14:50:58 | 看護
あけましておめでとうございます。

ICUのシステムが1/1からPIMSからACSYSに変わり、電カル導入が重なっててんやわんやの毎日です。

連休だったり、ICU内がてんやわんやな事と、患者さんが受ける治療や看護は関係するのか?
理想は否ですが、現実は大いに関係しているのではないかと私は思います。

例えば、ICU内でのリハビリについて考えたいと思います。

私の施設では、普段は理学療法士がベットサイドに来てくれて30分程度のリハビリが行われます。
しかし、連休中は来ません。

すると、その日の患者さんの離床に向けたリハビリは、受け持ち看護師に委ねられます。
特にリハビリに関するプロトコールを私の施設は持っていません。
2016年に行われたJSEPTICのICUでのリハビリについてのアンケートを見てみても、プロトコールのない施設の方が多いようです。


厚労省のホームページを見ると、リハビリを実施していない施設も少なくないようです。



早期のリハビリテーションは必要ないのでしょうか?

2016年のLancetにそのヒントがあります。
Early, goal-directed mobilisation in the surgical intensive care unit: a randomised controlled trial.
というタイトルの論文です。

この研究ではSOMS(SICU Optimal Mobilization Score)を指標とした早期目標指向型治療のRCTをして、運動機能改善、SICU滞在日数の減少、退院時運動機能の改善が得られるか検討しています。

SOMSはこのような5段階のスコアです。


具体的には、朝の段階で患者の安全基準を考慮してゴールを設定し、夜に達成できたか評価するというものです。
例えば、脊椎が安定していて、24時間以内に亡くなる予測はなく、脳圧が亢進していなければLevel1のROMを実施する、というようなプロトコールです。


さて、結果はどうなったか。

プロトコールを使った群のほうが、ICU在室中のSOMSの平均値、ICU在室日数、退院時のmmFIM(移動・移乗)が有意に改善しています。


下の図は、点線が介入群で実線が対照群で、横軸がICUの日数、縦軸が達成した割合ですが、ROMに関しては初日から100%の達成率です。


業務に追われてしまうと気がついたら夜になってしまっていることも少なくありませんが、看護師は常に患者のベットサイドにいます。

清拭や体交、口腔ケアや排泄介助など介入の機会はケアの中にたくさんあります。
患者さんの痛い時、気分が悪い時、休みたい時、やる気がある時など一番知っています。

ICUの看護師の意識は患者さんに大いに影響があると思うので、誇りを持って日々の看護に取り組んでいきたいですね!


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