オトコはつらいよ!? ~CNS 坂コーの独り言~

急性・重症患者看護専門看護師である坂コーの手探りなブログです。

ICUのリハビリテーション

2018-01-07 14:50:58 | 看護
あけましておめでとうございます。

ICUのシステムが1/1からPIMSからACSYSに変わり、電カル導入が重なっててんやわんやの毎日です。

連休だったり、ICU内がてんやわんやな事と、患者さんが受ける治療や看護は関係するのか?
理想は否ですが、現実は大いに関係しているのではないかと私は思います。

例えば、ICU内でのリハビリについて考えたいと思います。

私の施設では、普段は理学療法士がベットサイドに来てくれて30分程度のリハビリが行われます。
しかし、連休中は来ません。

すると、その日の患者さんの離床に向けたリハビリは、受け持ち看護師に委ねられます。
特にリハビリに関するプロトコールを私の施設は持っていません。
2016年に行われたJSEPTICのICUでのリハビリについてのアンケートを見てみても、プロトコールのない施設の方が多いようです。


厚労省のホームページを見ると、リハビリを実施していない施設も少なくないようです。



早期のリハビリテーションは必要ないのでしょうか?

2016年のLancetにそのヒントがあります。
Early, goal-directed mobilisation in the surgical intensive care unit: a randomised controlled trial.
というタイトルの論文です。

この研究ではSOMS(SICU Optimal Mobilization Score)を指標とした早期目標指向型治療のRCTをして、運動機能改善、SICU滞在日数の減少、退院時運動機能の改善が得られるか検討しています。

SOMSはこのような5段階のスコアです。


具体的には、朝の段階で患者の安全基準を考慮してゴールを設定し、夜に達成できたか評価するというものです。
例えば、脊椎が安定していて、24時間以内に亡くなる予測はなく、脳圧が亢進していなければLevel1のROMを実施する、というようなプロトコールです。


さて、結果はどうなったか。

プロトコールを使った群のほうが、ICU在室中のSOMSの平均値、ICU在室日数、退院時のmmFIM(移動・移乗)が有意に改善しています。


下の図は、点線が介入群で実線が対照群で、横軸がICUの日数、縦軸が達成した割合ですが、ROMに関しては初日から100%の達成率です。


業務に追われてしまうと気がついたら夜になってしまっていることも少なくありませんが、看護師は常に患者のベットサイドにいます。

清拭や体交、口腔ケアや排泄介助など介入の機会はケアの中にたくさんあります。
患者さんの痛い時、気分が悪い時、休みたい時、やる気がある時など一番知っています。

ICUの看護師の意識は患者さんに大いに影響があると思うので、誇りを持って日々の看護に取り組んでいきたいですね!


毎週日曜日にブログ更新予定(あくまで予定です)!
よーし、2018年もがんばるぞー!!!
応援よろしくお願いいたしますm(__)m♪
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
看護 ブログランキングへ
【オリジナルスタンプ絶賛発売中】





最新の画像もっと見る

コメントを投稿