オトコはつらいよ!? ~CNS 坂コーの独り言~

急性・重症患者看護専門看護師である坂コーの手探りなブログです。

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はじめまして。 都内某大学病院ICUで働く専門看護師の坂コーです♪ 心にうつりゆく医療や看護に関する事をそこはかとなく書いていくブログです。 2019年4月からこちらにお引越し↓↓↓↓↓↓

第45回集中治療医学会を終えて

2018-02-27 06:25:11 | 研究
久しぶりに更新します。

まずは、クリティカルケア看護学会の演題登録ですが、なんとか間に合いました。
内容は、早期リハビリテーションに関する実態調査です。
診療報酬改定で早期リハビリテーションに加算がつくことが決定したので、プロトコールを作っていうえでも、現在の状況を整理しておきたいなぁという気持ちからです。

そして、2/21から2/23までの3日間、幕張で集中治療医学会でした。


今回は演題を出していなかったのですが、 共同研究させていただいた論文が奨励賞に選ばれ、筆頭研究者が出席できないため代理で発表して来ました。
貴重な機会をいただけてとても勉強になりました。

せっかくなので、結果の一部を載せますね。
対象者は96名でした。



ストレスはICU-SEQJという尺度を使って測定しました。
ストレスが全くないが1点、非常にあったが5点で質問項目が34項目あるので最低が34点で最高が170点になる質問紙です。
lCU-SEQJ合計点の平均値は85.64点でした。
ストレスが高い項目上位10個です。
「口渇」がもっとも強いストレスで、「話せないこと」、「気管挿管に伴う不快や不安」、「吸引」、「話しにくいこと」、「動くことができないこと」、「痛み」や「緊張」、「コントロール不能」と続きました。



ストレス経験の関連要因は、年齢や性別、入室理由の疾患とは関連がありませんでした。
一方で、就業している、緊急入室、既往歴がないという患者は、有意にストレス経験が強かったです。
働いていていると、仕事のこととか気になって焦っちゃうのかなぁ??
緊急入室だと気持ちの準備ができなかったり、既往歴がないってことは病気に関して免疫がないのかもなぁ…、とかって想像しちゃいますね。



ストレス経験の項目の「痛みにストレスを感じた」、「緊張した」、「入眠できないことにストレスを感じた」について関連因子を検討しました。
rは1に近いほど関連が強いことを示します。
すべての項目は気管挿管に関することと弱い関連を示していて、「痛み」は、コントロールできないことや睡眠困難と、「緊張」は会話困難、中途覚醒、自由に動けないことと、「入眠困難」は処置や騒音とと関連していました。



rの説明はちょっと難しかったので、良さそうなホームページの画像を添付しておきます。
URLはhttp://www.koka.ac.jp/morigiwa/sjs/les10801.htmです。


改めて図を見ると、「入眠できないことと」、「眠ることができないこと」、「中途覚醒」は似たようなことを聞いているのでrが0.824とか0.750とか高い値になって関連していることを示しています。
処置(Procrdures)や騒音(Noise)は0.344とか0.326とかで弱い相関があります。
つまり、処置があったり、うるさいと眠れないわけです。
じゃあ、介入の方向性は…。
処置をまとめて処置のない時間を作ったり、静かな環境を作ると良さそう!って感じに考えられますね。

今回、発表する機会をいただいて、改めて実態を丁寧に分析していくことの大切さを学びました。
この研究から見えてきた要因に対して、現場にいる者として介入を行っていきたいと思います。
そして、それを言語化していくことが大事だと思われます。
よーし、頑張るぞーーー!!!


毎週日曜日にブログ更新予定(あくまで予定です)!
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