オトコはつらいよ!? ~CNS 坂コーの独り言~

急性・重症患者看護専門看護師である坂コーの手探りなブログです。

救急の看護

2014-01-17 20:19:13 | ひとりごと
今月はICUを離れて救急部で研修をさせていただいています。

同じクリティカル領域でもICUと救急では役割が異なる。
救急は、年齢に関係なく、身体的・情緒的な健康に変調をきたし、しかもそれが診断されておらず、速やかな医療の働きかけを必要としている人々を対象とする場。
自分で歩いてくる人もいれば、救急車で運ばれてくる人もいる。
たいした事ないのに救急車で来る人もいれば、一人できて死にそうな人もいる。
緊急な対応が必要な患者を見逃さない事がなにより大切、油断は禁物。
症状の緊急度と重症度を判断して治療の優先順位を決めていく。

流れとしては、
まず、患者が来たら名前を言ってもらってバイタルサインをとっていく。
この際、意識や顔色、呼吸などをみながら、さわって脈が触れるか、末梢冷感はないか、麻痺はないかなど大まかにみる。
この第一印象はとても大事で、一人で歩けなかったり、顔色が悪かったり、ハァハァしてたりレベルが悪かったり、不穏だったり…。
こんな感じだと緊急度は高そうだな、となる。

次にABCDEアプローチでアセスメントしていく。
<ABCDE>
A(airway):気道
B(breathing):呼吸
C(circulation):循環
D(dysfunction of CNS):意識(中枢神経障害)
E(exposure & environmental control):脱衣・体温管理

ABCが安定しないなら酸素投与や静脈路を確保を行う。

続いて問診と身体所見をみていく。
SAMPLE historyを使うと問診の際、聞き漏らしが減らせる。
S(Signs and Symptoms):主訴・症状
A(Allergy):アレルギーの有無
M(Medication):薬の服用の有無
P(Past medical history):既往歴(今までの病気・手術など)
L(Last meal):最後にいつ何を飲食したか。
E(Events leading to the injury or illness):現病歴(何をしていたか、いつからか)

そして、採血やレントゲン、エコー、心電図、CTなど検査する事で診断をつけ、各科に依頼したり、帰宅させる。

こんな感じで続々来る患者をどんどんさばいていく。
大事な事はバイタルの安定化と緊急疾患を見逃さない事なのかな。
まだまだ分からない事だらけだけど、みんないい人たちで色々勉強させてもらってます。

ICUでは診断のついている人を見る事の方が圧倒的に多いので、救急部での研修はとても新鮮。
看護師の役割もとても重要。
自分に置き換えて考えるとよくわかるけど、急に体調悪くなって救急車呼ぶなんて一大事。身体的にもきついし、色々不安。家族や会社の事も気になる…。
医療的な側面ももちろん大切だけど、そういった患者に寄り添い、不安をとるための声かけや配慮、家族への連絡、丁寧で分かりやすい説明は忘れてはいけない。
持ち物もなくならないようにしたり、カーテンを閉める、場所を調整するなどプライバシーへの配慮、各科との連携などなど。
どこで働いてもいても、やっぱり看護師は患者のアドボケイターなんだなとしみじみ思いました(^^)

*アドボケイターとは権利擁護者のこと。医療チームで直接的なケアを通して、患者に最も近い立場にいるのは看護師。患者のニーズを汲み取って、その患者の代弁者として行動したり考えたりする人のこと♪

しかし、ABCDEアプローチだのSAMPLE historyだの、英語が苦手な私には覚えるのが大変。
金八先生第4シリーズで、“桜木伸也”が発案した3Bの学級目標の“たこやき”みたいのが日本人には覚えやすい気がするなぁ。

この本は読みやすくてオススメです♪
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