釋守成の転居物語(旧タイトル・GONTAの東京散歩)

またまた転居を目論んでいます。
5年間で5回の転居。
6回目の転居の経緯を書いていきます。

六日の菖蒲

2013年05月09日 23時34分40秒 | 言葉・語彙
今週の月曜日、そう5月6日に見た風景。

その時は気づかなかったのですが、これが正しく、「六日の菖蒲(あやめ)」。

菖蒲が必要なのは5月5日、6日には必要がないということなのです。

軒菖蒲といって、蓬と菖蒲を束にして軒に差す風習がありました。

5月5日は端午の節句、その日は節季といって、上方では掛売買の決算日にあたります。

今でいうとクレジットカードの引き落とし日かな。

近松門左衛門の『女殺油地獄(おんなごろしあぶらじごく)』では、主人が集金に行くっている間に、決算日に金の支払いができない不良少年に人妻が殺されて、金が奪われてしまいます。

舞台で公演した時に、殺人現場の豊島屋の軒先に軒菖蒲が差してあったのを記憶しています。

蓬も菖蒲も香りの強い植物で、その香りで邪気を払うということなのでしょう。

軒先に差すのは、魔が家に入り込まないようにするためです。

季節の変わり目の夜は魔物がやはり横行するのですね。

でも怖いのは魔物ではなくて人間・・・・近松の物語はそんなことも物語っているのかもしれません。

最初の画像は軒ではなく入口に吊るしてありました。

これでも魔物は入れないか・・・・・。

そうそう、菖蒲湯もそんなわけであの香りで身を清め邪気を払うというわけです。

だから何度もいいますが、花菖蒲の葉や菖蒲(あやめ)の葉をお風呂に入れてもダメですよ。



これが菖蒲(ショウブ)、サトイモ科の植物で中央にある茶色の物体が花です。

花菖蒲やアヤメのように美しい花は咲きません。

いま水辺に美しく咲いているのは、杜若(燕子花・かきつばた)です。



江戸川区内の散歩でも見かけました。




コメント
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